んば!

んば!

熱焼江うおの初連載作品。「山ワロ」と呼ばれる怪異が存在する現代日本を舞台にしている。警備員の百田万太郎がひょんなことから「害獣対策課」の一員となり、山ワロに立ち向かいながら自身の価値を証明しようと奮闘する怪異バトル。前衛アートのような斬新なビジュアルに加え、従来の漫画の枠にとらわれない大胆なコマ割りが多用されている点が特徴となっている。小学館「ビッグコミックオリジナル」2024年10号から連載の作品。宝島社「このマンガがすごい!2026」オトコ編第14位を獲得している。

正式名称
んば!
ふりがな
んば
作者
ジャンル
バトル
 
その他ホラー・オカルト
レーベル
ビッグ コミックス(小学館) / 小学館
関連商品
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一般人には存在が伏せられている怪異「山ワロ」

「山ワロ」は人間に酷似した害獣で、家畜などの生き物を襲い食い殺す習性がある。獲物を襲う際には、人間の特徴に山の生物の要素を融合させた不気味な姿へと変貌する。その姿は個体によってネズミ型、カエル型、クモ型などさまざまで、最終段階まで成長した個体は「本成り」と呼ばれ、専門家でも手を焼くほどの脅威となる。山ワロの正体は、人間が変質して生まれた怪異であり、寿命は長くても3年ほどである。多くの個体は理性を失っているが、人里に降りてカフェを利用したり、スマートフォンなどの文明の利器を使いこなすなど、知的な個体も存在する。被害はこれまで山間部に集中していたが、近年は被害範囲が拡大し、専門家たちを悩ませている。万太郎をはじめとする株式会社マックス・セーフ警備保障のメンバーは、栃木県の山間部にある月森養豚場の警備を担当することになり、山ワロと交戦して数名の被害者を出してしまう。なお、山ワロの存在は一般には伏せられており、「ニホンザルの変種のようなもの」と説明されている。

人間や動物、植物にも宿る「イムナ」

「イムナ」とは、あらゆる動植物に宿る気のようなもので、その生き物の霊気や特徴を司(つかさど)っている。精神がストレスなどで揺らぐと、本来備わっているイムナが不安定になり、外部からの影響を受けやすくなってしまう。山中には稀に「山のイムナ」と呼ばれる悪い気が溜まっている場所があり、そこに足を踏み入れた人間は侵食され、「山ワロ」と呼ばれる怪異へと変貌する。また、イムナが濃く漂う空間では電子機器が誤作動を起こすこともある。イムナの扱いに長(た)けた人間も存在し、彼らは獣のような「成り」への変身や、「分かれ身」「前立て」と呼ばれる使い魔のような存在の生成・使役など、超常の力を行使することができる。ただし、これらの異能力を扱う才能は血統に由来するもので、一般人には「分かれ身」の視認すらできない。なお、生命そのものは「マハナ」や「セヂナ」と呼ばれ、イムナとは明確に区別されている。身体から根が生えるようになった万太郎は、マハナまで侵食されており、極めて危険な状態にある。

異能力を駆使して「山ワロ」に立ち向かう「害獣対策課」

万太郎が所属する「害獣対策課(害対)」は、全国の農家を統括する「農業統合組合(UA)」の特殊部署であり、「山ワロ」への対応を警察から委託されている。本部は長野県に設置されているが、構成員は現場に近い支店の一角を仮拠点として活動することが多い。山ワロの正体が非公開であるため、一般職員には害対の業務内容が伝えられておらず、そのため害対は周囲から得体の知れない部署として敬遠されている。害対の構成員は血統に由来する異能力を持つ者ばかりで、その能力には個人差が大きい。たとえば、東部第二班の班長、吾郷は大きなキツネのような姿に変身し、体毛をあやつる能力を持つ。東部第一班の班長、塩路は腕を伸縮自在の獣の骸骨に変化させ、標的に噛みついて鬼火に変換する。また、第一班の主任、花里(はなざと)の異能力は、マッチ箱に潜ませた八目鰻(やつめうなぎ)のような魚に懇願して働いてもらうというユニークなものである。

登場人物・キャラクター

百田 万太郎 (ももた まんたろう)

株式会社マックス・セーフ警備保障に勤務する男性社員。七三分けの髪型で、左口元に黒子(ほくろ)がある。まじめで朗らかな性格だが、融通が利かず杓子(しゃくし)定規な面があるため、仕事が長続きしないことが多い。幼少期には両親から虐待を受けた経験がフラッシュバックすることがあり、不要と判断され見捨てられることを恐れている。ある日、「農業統合組合(UA)」の依頼で養豚場の警備に向かい、人間に酷似した害獣と遭遇する。その幼体を助けようとして山中に連れ込まれ、そこで謎の少女、ねね子と出会う。この出来事をきっかけに、花粉症が改善しただけでなく、足から根が生えるようになり、超常的な存在が見えるようになった。ほどなくして、上長の島倉がねね子に連れ去られる事件が発生。島倉の救出に奔走するも失敗し、恩人である大田原社長が入院してしまう。この事件を通じて、万太郎の根っこには生物の「イムナ」と呼ばれる力を吸収したり与えたりする能力が備わっていることが判明。やがて、害獣「山ワロ」の処理を専門に行う特殊部署「害獣対策課」を擁するUAへ転職することとなった。

瀬田 (せた)

「農業統合組合(UA)」に勤務する女性職員。ロングヘアにそばかすが特徴。「害獣対策課」に配属されてから2年目の新人で、吾郷が班長を務める東部第二班に所属している。愛称は「フーちゃん」。まだ半人前ながら、人の役に立ちたいという強い意志を持ち、勇敢な新人としても評価されている。一方で、自分の過ちを棚に上げて他人の欠点を指摘する悪癖がある。頭部と両腕からイタチのような獣を放つ異能力を持つが、扱いに慣れておらず、使用を禁じられている。ある日、標的である害獣「山ワロ」の出現が相次ぎ、第二班の処理能力を超過。事態を重く見た吾郷の指示で、民間の株式会社マックス・セーフ警備保障に巡回警備の協力を依頼した。サポートに徹する予定だったが、山ワロに襲われた警備員を救うため禁を破り、異能力「前立て」を使用。この戦いで山ワロの「イムナ」と呼ばれる力を取り込み、一時的に山ワロと化してしまうが、万太郎の根っこの効果で人間に回帰し、ほどなく職務に復帰した。

書誌情報

んば! 3巻 小学館〈ビッグ コミックス〉

第1巻

(2025-04-30発行、978-4098631896)

第2巻

(2025-08-29発行、978-4098635436)

第3巻

(2025-12-26発行、978-4098636686)

んば! 4巻 小学館

第4巻

(2026-04-30発行、978-4098638895)

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