青葉が明星礼王との出会いで、再び輝きを取り戻す
青葉は小学生の頃から大人顔負けの体格に恵まれ、近所のスポーツクラブでも引っ張りだこだった。しかし、その突出した身長のせいで周囲から「異物」のように扱われることが増え、次第にバスケットボールから距離を置くようになっていた。そんなある日、U16日本代表の明星礼王と出会う。1on1で対戦した青葉は、身長差をものともせず圧倒的な実力を見せる礼王に衝撃を受ける。そして、礼王との交流を通じてスポーツを楽しむ原点を思い出すと共に、自分には相手の動きを瞬時に見抜く優れた「目」があることにも気づかされる。身長だけで自分を判断しない礼王との出会いをきっかけに、青葉は再びバスケットボールへの情熱を取り戻す。礼王を超えることを目標に掲げ、2年後には東京都の強豪校、青蕾高校へ進学する。
バスケットボールにおける戦術の重要
本作では、シュートやドリブルといった個人技の競い合いだけでなく、「いかにコート上にスペースを作り出すか」というバスケットボールの戦術面にも重点が置かれている。実際の試合においても、コート上の五人が適切な間隔を保ち、守備陣形を広げる「スペーシング」は、攻撃を組み立てるうえで非常に重要な概念となっている。青葉は当初、この概念を理解できず、見せかけのプレイに走りがちだった。しかし、仲間のプレイを一歩引いて観察することで、選手の動きによって守備を引きつけ、空いたスペースに別の選手が入り込むといった「駆け引き」が試合の流れを左右することを学んでいく。このように、本作は単なる気合いや根性論にとどまらず、なぜ失敗したのか原因を考え、論理的に解決していく青葉の成長過程が描かれている。
強豪校の指導理念とリアルなバスケ描写
本作は、全国大会で数々の実績を誇る実在する強豪校、帝京長岡高校男子バスケットボール部が取材に協力しており、監督の柴田勲や顧問の椛澤直人、さらには部員たちの声が反映されている。特に監督が重視する選手間の一体感やチーム作りといった指導理念が物語の基盤となっている。作中に登場する青蕾高校も、綿密な取材を基に、実力によるチーム分けやポジション争い、選手同士の競争と連携といった強豪校ならではの環境が丁寧に描かれている。競技面の描写にとどまらず、厳しい環境の中で仲間と切磋琢磨しながら成長していく高校生たちのリアルな姿も、本作の大きな魅力となっている。
登場人物・キャラクター
青葉 太樹 (あおば たいじゅ)
青蕾高校バスケットボール部に所属する男子。身長は約2メートル。黒髪の短髪で、スポーツ少年らしい風貌をしている。小学生の頃にはすでに大人にせまる身長を誇り、スポーツクラブからスカウトを受けていた。小学生時代は圧倒的な成績を残したものの、その身長差から周囲の奇異な視線に耐えられず、一時期はスポーツから距離を置いていた。しかし中学1年生の時、礼王との出会いをきっかけにスポーツに対する考え方が大きく変わり、再びバスケットボールに打ち込むようになった。強豪校である青蕾高校のバスケットボール部に入部し、礼王が所属する福岡天神高校との対決を夢見ている。だが、中学時代までのバスケットボールとは異なり、高校のバスケットボールは「ゾーンディフェンス」などチームプレーが重視されるため、高身長なだけでは有利とはいえない。入部当初は戦力外通告を受け、「Cチーム」に配属されてしまう。先輩はもちろん同級生からもお荷物扱いされていたが、その状況にめげず勤勉に努力を重ねることで、バスケットボールの本質を理解し、その奥深さに魅了されていく。身長の高さが武器と思われがちだが、青葉の最大の武器は「目」であり、広い視野を活かしてアシストを増やし、味方を活かす司令塔としての素質を磨いていく。
明星 礼王 (あけほし れお)
福岡天神高校バスケットボール部に所属する男子。獅子(しし)のたてがみのような髪型をしている。青葉の2歳年上で、同じ中学校の出身。中学時代にはバスケットボール部の部長を務め、高身長の青葉をバスケットボール部にスカウトし、親交を深めた。当時からプロチームの傘下にあるジュニアユースに所属し、U16日本代表としても活躍していた。くすぶっていた青葉に大きな影響を与え、彼が再びバスケットボールに情熱を注ぐきっかけを作った。高校進学後も着実に実力を伸ばし、現在はバスケットボール部の主将としてチームを牽引している。プロ顔負けの逸材として高く評価され、メディアからも注目を集めており、その名はバスケットボール界に広く知られている。
書誌情報
アオバノバスケ 12巻 講談社〈アフタヌーンKC〉
第1巻
(2023-01-06発行、978-4065302781)
第2巻
(2023-04-06発行、978-4065313206)
第3巻
(2023-08-07発行、978-4065327159)
第4巻
(2023-11-07発行、978-4065336045)
第5巻
(2024-03-07発行、978-4065348352)
第6巻
(2024-07-05発行、978-4065361641)
第7巻
(2024-11-07発行、978-4065374832)
第8巻
(2025-03-06発行、978-4065387566)
第9巻
(2025-08-06発行、978-4065403358)
第10巻
(2025-11-07発行、978-4065414675)
第11巻
(2026-04-07発行、978-4065432556)
第12巻
(2026-08-06発行、978-4065445228)








