カウントラブル

本作は、恋愛が苦手なヘタレ男子高校生のコウタが、突然現れた魔女っ子天使、ささらから迷惑ながらも恋のサポートを受けるドタバタ学園ラブコメディ。ささらが使う魔法「10(テン)カウント」は、「ありがとうを10回言われると、最後に言った人から好意を持たれる」というもので、特定の条件を10回達成することで発動する。この魔法によって、コウタが片思いするクラスメイトの吉沢あきのや、幼なじみの漆島めいこなど、ヒロインたちにふだん隠している気持ちをさらけ出したり、抑えきれない衝動に駆られて暴走を繰り返すようになる。さらに衣服を剥がされて見知らぬ場所に放り出されるなど、セクシーなハプニングも盛りだくさんで、ドキドキハラハラの日常が楽しめる。

コウタが片思いをしているクラスメイトの吉沢あきのは、クラスの中でも際立った美貌とスタイルを持つが、近眼による目付きの悪さと内気な性格が災いし、周囲から孤立している。しかし、ささらのサポートを受けたコウタとの交流を通して、徐々に笑顔を見せるようになり、その魅力が周囲にも伝わり始め、彼女を取り巻く雰囲気も少しずつ変わり始める。そして、無人島で二人きりになった際、あきのはコウタに心からの感謝を伝え、これまで名字で呼んでいたコウタを名前で呼ぶようになる。物語が進むにつれ、あきの秘めていた健気な一面が次第に明らかになっていく。

本作には、コウタの家に押しかけた魔女っ子天使のささらをはじめ、個性豊かな天使や悪魔が登場する。ささらを実の姉のように慕うくくるは、ふだんはかわいらしい少女だが、帽子を取るとサディスティックな一面を見せる。そして、コウタの幼なじみでスタイル抜群の漆島めいこの家に押しかけ、彼女が幼い頃から秘めていたコウタへの思いを応援し、騒動を巻き起こす。一方、ささらと因縁を持つキキリは、天使と敵対する悪魔であり、コウタたちの高校の先輩で読者モデルの朝霞ちとせのもとに押しかけ、引っ込み思案なちとせの心をあやつり、男性を惹きつける奔放な別人格を作り出して、人間たちを翻弄する。