カワイイなんて聞いてない!!

かわいい系年下男子が好きな主人公・河原まどかと、不愛想で人を寄せ付けない年下イケメン・志倉百喜とのラブコメディ。ある日、まどかの実家である食堂に、バイトにやって来た志倉。自分の好みではないと思っていたのに、彼のかわいい属性を知り、まどかは恋に落ちてしまう。主人公の片思いから、両思いになるまでの変遷を描く。イケメンなのに、不器用で抜けている年下男子の仕草や態度がかわいいと、ギャップ萌え女子の心をつかむ。また、コメディ要素が絶妙に盛り込まれており、胸キュンシーンをより際立たせている。

志倉百喜は、芸能人並みに整った顔をしたイケメン。女子の身勝手な好意にうんざりして冷たく突き放すが、どこか抜けていて、見た目とのギャップが激しい男の子。河原まどかは、年下のかわいい系男子が好きな面倒見のいい女子高生。放課後は実家の食堂を手伝う、素直で真っすぐな女の子。ある時、不注意で志倉にぶつかったまどかは「わざとだ」と疑われ、舌打ちまでされてしまう。そんな最悪な出会いから、まどか家の食堂で一緒に働くようになっても、まどかに冷たい態度をとり続ける志倉。だが、裏表も下心もなく、自分を助けてくれるまどかに、志倉は少しずつ心を開いていく。

まどかは「あんたなんか好きにならない」と志倉に啖呵を切り、志倉は自分に好意を持たない無害な女子だと安心していた。だが、志倉のかわいいところを何度も目撃してしまったまどかは、あふれそうになる気持ちを必死に抑えようとする。

まどか家の前で行き倒れていたところを助けてもらった古賀湊人。彼はまどかの好きなかわいい系の男性モデルで、まどかと同じ高校の先輩だった。湊人は社交的で人懐っこく、初対面でもすぐに打ち解ける、志倉とは真逆のタイプの天然。出会ったばかりの頃は、まどかの恋の悩みを聞いて応援していたが、まどかのことが好きになり、志倉に宣戦布告する。

お互いの気持ちを確認し、付き合い始めた二人。ところが翌日、眉間にしわを寄せ、ずっと怖い顔をしている志倉。それは浮かれすぎて、顔がにやけてしまわないよう、我慢している顔だった。また、キスされるのかもと変な顔になったり、ハグに緊張したりと志倉のかわいさはパワーアップしていく。反面、まどかは自分の気持ちを素直に表現できるようになり、男前さも加速。志倉ができないことは無理強いせず、自分たちなりのスピードで、恋愛を発展させていく。