ガッチャガチャ

運命の出会いを信じて奔走しているものの、最悪な男性とばかり付き合ってしまう女子高校生の室井友里は、失恋した姿をクラスメートの神楽坂素子に目撃されて口止めしようとするが、突然、友里は素子から拉致され、彼女のダークな本性を知ってしまう。素子に目を付けられたことや、女癖の悪い不良の矢部鷹弘に恋をしたことで、友里の学校生活や恋模様は大きく変化し、周囲の複雑な人間関係にも巻き込まれていく。友里と素子の奇妙な友情と青春を綴ったコンプレックス・ラブコメディが少女漫画タッチで描かれる。

主人公の友里は「愛に生きる女」を自称する恋多き女性だが、惚れっぽいうえに男運が壊滅的で彼氏と長続きしたことがなく、運命的な男性になかなか巡り合えないことに悩んでいる。友里がこれまで付き合ってきた相手は、浮気性やギャンブル依存症などの問題を抱えた男性ばかりで、いずれも低レベルな理由で別れる羽目になる。そんな友里は街中でケンカに巻き込まれかけた際に、先輩の鷹弘に助けられたことで彼を好きになってしまうが、鷹弘はかなり癖の強い問題児だった。そんな中、明林高校の生徒会長を務める平尾匠は、以前から気になっていた友里と意外な形で再会を果たす。しかし友里は、女性から人気の高い鷹弘や匠と知り合ったことで、嫉妬した女性から嫌がらせを受ける機会が増えていく。当初は素子たちに助けられることが多かった友里は、ポジティブな性格と特技を生かしながら、さまざまなトラブルを自分の力で乗り越えていく。

足にケガを負った素子を送るために彼女の家を初めて訪れた室井友里と平尾匠は、素子の姉であり故人の可菜子と鷹弘が過去に付き合っていたという、予想外の事実を知る。また、可菜子が本当に好きだったのは妹の素子であり、鷹弘と付き合っていたのも素子を奪われないためであった。ショックを受ける友里だったが、それでも鷹弘への思いを捨て切れず、思い切って彼に告白する。壮絶な過去を持ちながらも、鷹弘は未だに死んだ可菜子のことが忘れられずにいたが、それでも一生懸命に思いをぶつけてくる友里に惹かれるようになる。そんな中、鷹弘が剣道に励んでいた頃の後輩・紺野の登場により、鷹弘のさらなる過去が明らかになる。それぞれの過去や悩み事が原因で複雑化していく、四人の男女の恋愛模様の行方も見どころとなっている。