秘密を共有した二人に芽生える特別な感情
大手コンサルティングファームに勤務する美琴は、モデルのような容姿と完璧な仕事ぶりで、男女問わずあこがれの的となっている。しかし、それは周囲の期待に応えようと演じているだけで、恋愛だけはなかなかうまくいっていない。ある日、恋人に振られて落ち込んでいた美琴は、同僚の悠介にふだんとは違う気を抜いた姿を見られてしまう。実は悠介も、公私共に完璧に見えるハイスペックな男性でありながら、本当の自分を周囲に見せることが苦手で、さらに性的な悩みも抱えていた。似た者同士だと知った二人は、お互いの前だけは無理をせず、素の自分をさらけ出すことを約束する。誰にも見せられなかった一面を受け入れてもらえる心地よさを知り、二人のあいだには次第に特別な感情が芽生えていく。
職場と恋愛で見せる美琴と悠介のギャップ
美琴は負けず嫌いで向上心が強く、自らの力で道を切り開こうとするタイプ。仕事においては、男性に負けたくないという強い意志を持ち、困難な状況でも簡単に弱音を吐かない。そんなスキのない大人の余裕を感じさせる一方で、恋愛に関しては少女漫画を参考にするなど、意外にも純粋で初心(うぶ)な一面を持つ。悠介の言動に一喜一憂し、自分の嫉妬心に戸惑うかわいらしい姿も見せる。一方、悠介は穏やかで気配りができ、感情に流されず冷静に物事を考えるタイプ。しかし、美琴のことになると途端に余裕を失い、彼女に近づく男性に嫉妬するなど、強い独占欲をのぞかせる。お互いが職場で見せる完璧で有能な姿と、二人きりの時にだけ見せる不器用な一面とのギャップが、本作の大きな特徴となっている。
仕事と愛を両立させた二人の絆
恋愛と同じくらい、仕事も美琴と悠介にとって譲れない大切なものだった。美琴は重要なプロジェクトを任され、着実にキャリアを積み重ねる一方で、悠介も将来を見据え、独立を意識し始めていた。二人は互いの両親に挨拶を済ませ、将来設計について語り合いながら、恋人から人生のパートナーへと絆を深めていく。しかし、悠介が独立の計画をなかなか打ち明けなかったことで、隠し事をしないはずの二人の信頼関係に亀裂が生じてしまう。それでも、もともと素の自分をさらけ出すことで関係を築いてきた二人は、仕事も自分自身も犠牲にせず、互いの人生を最大限に尊重しながら本音でぶつかり合うことを選ぶ。そして二人は、恋人から夫婦へと新たな一歩を踏み出す。
登場人物・キャラクター
鳥井 美琴 (とりい みこと)
大手コンサルティングファームに勤務する20代の独身女性。負けず嫌いで向上心が強く、男性に負けたくないという思いから仕事に全力で取り組む努力家。モデルのようなクールな美貌で、一見するとスキのない大人の女性だが、実は恋愛は初心者。そのため、交際を始めてもイメージと違うと相手にがっかりされ、振られてしまうことが多い。悠介と交際を始めても仕事に妥協せず、同じプロジェクトでリーダーの座を争う際には、公私を分けてライバルとして正々堂々と競い合った。自立心が強い一方で、悠介との恋を通じて嫉妬や不安といった感情も素直に表現できるようになっていく。
宮薗 悠介 (みやぞの ゆうすけ)
大手コンサルティングファームに勤務する20代の独身男性。美琴の同僚。穏やかで気配りができるため社内での評価も高いが、他人に嫌われることを恐れてなかなか心を開けない不器用な一面も持っている。恋愛面では、女性との性行為で勃起できないことに悩んでいたが、美琴との出会いをきっかけに、自身の心身の問題と真摯に向き合うようになる。ふだんは冷静だが、美琴に対しては嫉妬や独占欲を隠せず、感情的になることもある。仕事に対する意欲も高く、会社員として実績を積み重ねる中で、やがて独立し自分の力を試すという新たな目標を抱くようになる。
書誌情報
デキる男女のデキない恋 8巻 講談社〈BE LOVE KC〉
第1巻
(2022-12-13発行、978-4065301227)
第2巻
(2023-02-13発行、978-4065307649)
第3巻
(2023-07-13発行、978-4065322109)
第4巻
(2024-01-12発行、978-4065342428)
第5巻
(2024-07-11発行、978-4065362563)
第6巻
(2025-03-13発行、978-4065388198)
第7巻
(2025-09-12発行、978-4065407981)
第8巻
(2026-05-13発行、978-4065434833)








