ハイスペ弁護士との同居生活は最低で最高です。

真実の愛を求め、恋活に励んでいた糸瀬麻帆は、とある合コンで意気投合したまじめな男性と真剣交際を始める。しかし、その相手は暴力的で執着心が強く、別れを告げた途端に豹変し、ストーカー被害に遭うことになってしまう。そんな危機を救ったのは、行きつけのダイニングバーで知り合ったハイスペックな弁護士・芦名律だった。彼は容姿端麗でありながら、女癖が悪くトラブルが多いことで知られていた。律は麻帆の安全を守るため、偽の恋人として同棲することを提案する。「俺に本当の愛を教えてほしい」という律の言葉を受け入れ、二人の奇妙な同居生活が始まる。麻帆は律に惚れてはいけないと心に決めるが、彼の抗いがたい魅力に次第に惹かれていく。

麻帆は誰に対しても優しく、人見知りせず周囲に気配りができる性格で、持ち前の行動力と、何事も簡単にあきらめない根性がある。しかし、なぜか幸せな恋愛には恵まれていない。そのため、女癖の悪さで悪名高い律とは一定の距離を保っていたものの、律との偽りの恋人関係と同棲生活を通じて、次第に彼に心惹かれていく。一方で、見た目は完璧なハイスペック男子である律は、求められるままに女性と関係を持つ悪癖を抱えている。真実の愛を求める麻帆の気持ちを理解できず、気まぐれに彼女と偽の恋人関係を築くことになる。最初は同じベッドで挑発したり、反応を楽しんだりして麻帆を弄んでいたが、次第にその興味は愛情へと変わっていく。

麻帆のひたむきな努力が実を結び、ついに律と真の恋人同士となる。麻帆との交際を始めた律は、真実の愛を理解し、かつてのドライな態度がウソのように甘い言葉を囁き、完璧なデートで麻帆をエスコートし、心から彼女を愛するようになる。また、麻帆に好意を寄せる宍戸には、激しい嫉妬心をあらわにする。自他共に認める無責任なクズ男だった律が、麻帆を愛することで本当の自分に目覚めていく様子が、本作の大きな見どころとなっている。