薬物問題をテーマにしたサスペンスアクション
本作は、麻薬をはじめとする違法薬物をめぐる事件と、それを追う麻薬取締官、通称「マトリ」をテーマにしたサスペンス刑事ドラマ。路地裏で麻薬売人に堕ちた梅沢と、薬物犯罪に異常なまでの執念を燃やす「狂犬」と恐れられる麻薬取締官、黒崎の活躍を軸に、一般社会にまで深く蝕む薬物汚染の闇をリアルに描いている。裏社会に蔓延(はびこ)る狂気と欲望の中で出会った二人が、互いの正義と野心をぶつけ合い、次第に明かされる複雑な葛藤と因縁が大きな見どころとなっている
麻薬取締官とスパイに仕立て上げられた元役者
薬物の過剰摂取による通り魔事件の捜査の過程で、大衆演劇の役者から裏社会に転落した麻薬売人の梅沢の存在が浮上する。麻薬取締官の黒崎は梅沢を追い詰めるが、薬物犯罪に強い憎悪と執着を抱く黒崎は、梅沢に衝撃的な提案を突きつける。それは、逮捕を見逃す代わりに自分のスパイとして働くことだった。行き場を失った梅沢は、中四国厚生局芸南麻薬取締部と裏社会のあいだで動くスパイとなる。梅沢をあやつる黒崎は、薬物を資金源とする暴力団を中心に、裏社会の闇へと深く切り込んでいく。
梅沢ダブルスパイとして暗躍
梅沢はスパイとしてさまざまな任務を遂行する中、麻薬取締官の黒崎は、薬物疑惑が浮上したタレント、加賀響を次なる標的に定める。梅沢は女装してキャバクラに潜入し、響に接近を試みる。一方、麻薬を異常なほど憎む黒崎とは対照的に、麻薬事件を利用してのし上がろうとするもう一人の狂犬が存在した。薬物銃器対策課の刑事、葛城彰斗は梅沢に目をつけ、スパイになるよう命じる。こうして梅沢は、麻薬取締部と警察のダブルスパイという過酷な立場を背負い、危険な任務の中で薬物をめぐる深い陰謀に巻き込まれていく。
登場人物・キャラクター
梅沢 恭之介 (うめざわ きょうのすけ)
麻薬の売人をしている男性。かつては家業である大衆演劇の女形として舞台に立っていたが、闇金からの借金が原因で暴力団に弱みを握られ、裏社会に身を落とした。中性的な美貌を持ち、女装すると本物の女性と見分けがつかないほどである。売人としてのノルマを達成できずに行き詰まっていたある日、通り魔殺人事件をきっかけに麻薬取締官の黒崎徹に追い詰められるが、逮捕を見逃す代わりに彼のスパイになるよう命じられる。さらに、広島県警の刑事、葛城からも同様の脅迫を受け、麻薬取締部と警察のダブルスパイとして活動せざるを得なくなる。
黒崎 徹 (くろさき とおる)
中四国厚生局芸南麻薬取締部に所属する麻薬取締官の男性。薬物犯罪に対して異常なまでの執念を燃やし、目的のためなら手段を選ばない強引な捜査手法から「狂犬」の異名で呼ばれている。そのため、一部の同僚や上司からは煙たがられ、恐れられることも少なくない。売人の梅沢を追い詰めた際には、逮捕を見逃す代わりにスパイになることを要求し、潜入捜査をはじめとしたさまざまな任務を命じている。また、薬物銃器対策課の刑事、葛城とは対立関係にある。
クレジット
- 原作
-
田島 隆
書誌情報
マトリと狂犬 -路地裏の男達- 12巻 秋田書店〈ヤングチャンピオン・コミックス〉
第1巻
(2021-03-18発行、978-4253304269)
第2巻
(2021-04-20発行、978-4253304276)
第3巻
(2021-10-20発行、978-4253304283)
第4巻
(2022-04-20発行、978-4253304290)
第5巻
(2022-10-20発行、978-4253304306)
第6巻
(2023-05-18発行、978-4253304313)
第7巻
(2023-11-20発行、978-4253304320)
第8巻
(2024-04-18発行、978-4253304337)
第9巻
(2024-09-19発行、978-4253304344)
第10巻
(2025-06-19発行、978-4253304351)
第11巻
(2026-01-08発行、978-4253009645)
第12巻
(2026-01-20発行、978-4253010009)







