マルグリットとルネの隠された日常
本作の主人公であるルナリア王国の王女、マルグリットは、かつてのルナリア王家の唯一の生き残りであることを隠すため、「ニコラ」という偽名を使い、男性として身を潜めて生きてきた。一方、ロレンディア王国の王子、ルネは、母親である王妃を嫌悪し、自身を王位に就けようと企む者や追い落とそうとする者たちの陰謀に巻き込まれながらも、市井での平穏な生活を望んでいる。立場は異なるものの、刺客に狙われつつも民衆に紛れて生きる二人の姿こそが、本作の物語の核心を成している。
王族の復権と新たな王位継承への決意
マルグリットは、ルナリア領の民が搾取されている現状を目の当たりにし、王家として何ができるかを真剣に考えた末、一部の人々に自らの正体を明かし、王族としての復権を目指す決意を固めた。一方、ルネは「ニコラ」の正体がルナリア王国の王女、マルグリットであることを見抜き、彼女を支えるためにロレンディア国王の座を目指すことを決意する。この出来事が大きなうねりを生み出し、新たな展開へとつながっていく。
血筋を継ぐ決意と信念
マルグリットは血筋を絶やさぬため、性別や名前を捨てて生きてきた。王族としての地位を取り戻したあとは、自らの幸せを犠牲にしてでもルナリア領の民のために尽力することを決意する。一方、王子という立場から逃げていたルネは、マルグリットの正体を知って王となる覚悟を固め、あえて冷徹な態度をとってでも彼女を守り抜こうと行動を起こす。過酷な状況下でも決して信念が揺るがない、二人の力強い生き様が本作最大の魅力となっている。
登場人物・キャラクター
マルグリット
ルナリア王国の王女。黒髪に青い瞳を持つ。ロレンディア王国の侵攻を受けた際に森へ逃げ込み、エルベ村の顔役で元騎士の男性、クリストフに救われ、彼の息子「ニコラ」として育てられた。しかし、16歳になると男子を装うのが難しくなり、ラグノーで酒場を営む女性、エステルの家に住み込み、偽名も「マギー」へと改める。ただし、彼女を男性だと思い込んでいるルネたちの前では、引き続き「ニコラ」と名乗り続けている。
ルネ
ロレンディア王国の王子。金色の髪と紫色の瞳を持つ。現在は身分を隠し、金細工師の見習いとして工房に弟子入りしている。エルベ村の近郊で無法者に襲われた際、「ニコラ」と名乗るマルグリットに匿(かくま)われたことを機に、二人は親しい友人となった。手先が器用で繕い物なども得意とする反面、筋力に乏しく戦闘には向いていない。母親のロレンディア王妃を憎み、王子としての生き方を望んでいない。鉱石や貴石が好きで、石の市場では夢中になってはしゃぐような年相応の姿も見せる。共に過ごすうちにニコラが女性であることに気付き、次第に好意を抱くようになる。
書誌情報
亡国のマルグリット 全16巻 秋田書店〈プリンセス・コミックス〉
第1巻
(2018-12-14発行、978-4253274012)
第10巻
(2022-11-16発行、978-4253274104)
第11巻
(2023-04-14発行、978-4253274111)
第12巻
(2023-09-14発行、978-4253274128)
第13巻
(2024-02-16発行、978-4253274135)
第14巻
(2024-07-16発行、978-4253274142)
第15巻
(2024-12-16発行、978-4253274159)
第16巻
(2025-05-15発行、978-4253274197)







