外れスキル《木の実マスター》 ~スキルの実(食べたら死ぬ)を無限に食べられるようになった件について~

外れスキル《木の実マスター》 ~スキルの実(食べたら死ぬ)を無限に食べられるようになった件について~

松琴エアの初連載作で、はにゅうの小説『外れスキル《木の実マスター》 ~スキルの実(食べたら死ぬ)を無限に食べられるようになった件について~』のコミカライズ作品。舞台は、一定の年齢に達するとすべての人がスキルを一つ授かるファンタジー世界。冒険者には不向きな《木の実マスター》のスキルを得たライト・アンダーウッドが、そのスキルの真の能力を知り、優れた冒険者として成り上がっていく姿を描いた、最強へのサクセスファンタジー・バトルアクション。ニコニコ静画内の講談社「水曜日のシリウス」で2021年7月から配信。2025年1月7日より、テレビアニメ版がTOKYO MX、BSフジなどで放送。ライト・アンダーウッドを永塚拓馬、レーナ・フローリアをLynn、アイラ・ローレンスを三川華月が演じる。

正式名称
外れスキル《木の実マスター》 ~スキルの実(食べたら死ぬ)を無限に食べられるようになった件について~
ふりがな
はずれすきる きのみますたー すきるのみ たべたらしぬ をむげんにたべられるようになったけんについて
原作者
はにゅう
漫画
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
レーベル
シリウスKC(講談社)
巻数
既刊7巻
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「スキルの実」が人の一生を支配する世界

本作の世界では、一定の年齢に達するとギルドの管理のもとで、「スキルの実」を食べることにより、一人につき一つのスキルを得ることができる。スキルの種類は多岐にわたり、名称がわかっていても具体的な効果が不明な場合もある。スキルによって得られる能力は非常に強力で、努力ではその差を埋めることができないため、スキルがその人の人生を決めるといっても過言ではない。ちなみにスキルの中には、そのスキルを持つだけで人々から忌避され、ひっそりと身を隠して生活せざるを得ない「闇スキル」と呼ばれるものも存在する。なお、スキルの実は一つしか食べることができず、二つ以上を口にすると必ず死に至る。そのため、得られたスキルが不本意なものであったとしても、あきらめて受け入れ、それに則した職業に就くことになる。

世界を司るギルドの姿

本作の舞台は、モンスターが跋扈(ばっこ)するファンタジー世界。モンスターの脅威は一般人の日常を脅かすほどで、ギルドに所属する冒険者たちがモンスター退治をはじめとしたさまざまな任務を請け負うことで、なんとか人々の生活が保たれている。そのため、冒険者はあこがれの存在として見られている。冒険者はその実績に応じてランクが付けられ、駆け出しのFランクから一つずつ上昇し、Aランクの上にはSランクがある。強力なスキルを持つ者ほど優秀な冒険者になれる傾向があり、これらのスキルは労せず得られることが多いため、一部の冒険者の中には一般人を見下し、「力こそすべて」とばかりに傍若無人な振る舞いをする者もいる。ちなみに、ギルドは調査局の長・花帽子、保安局の長・虎髭、財務局の長・墓守、監察局の長・聖女の四人の重鎮によって維持・運営されており、中でも冒険者のスキルやランク、パーティー状況の把握とギルド全体の秩序を担う役割を持つ監察局は、最大の権限が与えられている。そのため、この世界では聖女の気分次第で、たとえ黒いものでも簡単に白になる。さらに、聖女自身が「聖女派」と呼ばれる派閥をつくり、なんらかの目的のために各所で裏から手を回して暗躍している疑惑もある。

爽快で豪快な成り上がり譚

「スキルの実」を食べることで、一人につき一つのスキルを得て、そのスキルを駆使して生活するというのが本作の世界観の前提である。しかし、ライト・アンダーウッドは《木の実マスター》のスキルを得たことで、複数のスキルを身につけることができるようになった。本作では、彼が夢見た冒険者となり、強力な《剣聖》のスキルを持つ幼なじみのレーナ・フローリアや、優秀な《鑑定》のスキルで仲間たちを助けるアイラ・ローレンスと共に冒険に挑む姿が描かれている。彼らは、さまざまなスキルの力を駆使して危機を乗り越え、成り上がっていく。さらに、メインとなるモンスターやスキルを持つ冒険者たちとの豪快なバトルアクションに加え、ライトをはじめとする優秀な冒険者たちを利用しようとする「聖女派」の暗躍など、闇と陰謀が渦巻くサスペンス要素も楽しむことができる。

登場人物・キャラクター

ライト・アンダーウッド

冒険者として名を馳せることを夢見る青年。前向きで明るい性格をしており、いざという時には豪胆さを発揮する。「スキルの実」を食べて戦闘系のスキルを身につけることを望んでいたが、意に反して戦闘にまったく役に立たない《木の実マスター》のスキルを得てしまい、農民となった。このスキルは希少性が非常に高く、その詳細な特性は知られていなかったが、実は木の実の毒を完全に無効化できるため、スキルの実を二つ以上食べても死ぬことはない。偶然にも二つ目のスキルの実を食べた際にこの特性が発覚し、《木の実マスター》に加えて、戦闘系最高峰のスキルである《剣神》を得た。これを機に冒険者としてギルドに登録し、農民と冒険者の二足の草鞋を履く生活を開始する。その後、《剣聖》のスキルを持つレーナ・フローリアを仲間に加え、それまで面倒を見ていたアイラ・ローレンスを含む三人で冒険者パーティ「未完の輝き(ルクセリア)」を結成する。そして、優秀な冒険者を駒のように扱うギルドの「聖女派」の妨害に抗いながら、冒険者としてその名声を高めていく。また、戦いの中で危機に陥った際には、状況を打開するためにスキルの実を食べることもあり、有用・無用を問わず、その後もさまざまなスキルを身につけていく。

レーナ・フローリア

ライト・アンダーウッドの幼なじみの女性。スキルを得たら彼と共に冒険者になることを望んでいた。明るく優しい性格だが、少し押しの弱いところがある。「スキルの実」を食べたことで、10年に一人ともいわれる戦闘系最高峰のスキルである《剣聖》を得て、そのまま帝都へと送られてしまう。そこで冒険者としての英才教育を受け、わずか3か月でSランク冒険者パーティ「聖なる剣(セイクリッド)」の一員となった。優秀なスキルを笠に着て、ほかの人々を見下すメンバーたちには嫌気が差していたが、スキルの相性の悪さから、リーダーで《神速》のスキルを持つグラウスには逆らえずにいた。そんな中、《剣神》のスキルを得たライトと再会し、彼がグラウスに決闘を申し込み、勝利したことで「聖なる剣」から解放された。以後、アイラ・ローレンスを含む三人で冒険者パーティ「未完の輝き(ルクセリア)」を結成し、かつての望みどおりにライトと共に冒険に挑むようになる。

アイラ・ローレンス

農民として暮らしていたライト・アンダーウッドが、村長から押し付けられるように世話を申し付けられた少女。おとなしい性格ながら、献身的でしっかり者。ライトとの生活の中で、偶然「スキルの実」を口にし、《鑑定》のスキルを身につけた。自分自身を鑑定することはできないため、アイラ・ローレンス自身の潜在能力は未知数。それでも、他者の持つスキルやその具体的な能力、モンスターの各個体ごとの特性、さらには無機物に至るまで、知りたいと意識したものの情報を正確に見抜くことができるなど、《鑑定》のスキルの中でもずば抜けた高性能を誇る。ライトがレーナ・フローリアを冒険者パーティ「聖なる剣(セイクリッド)」から解放したあとは、彼女を加えた三人で冒険者パーティ「未完の輝き(ルクセリア)」を結成する。そのスキルと機転を生かし、戦闘時はもちろん、平時においてもライトとレーナをサポートする。

クレジット

原作

はにゅう

キャラクター原案

イセ川 ヤスタカ

書誌情報

外れスキル《木の実マスター》 ~スキルの実(食べたら死ぬ)を無限に食べられるようになった件について~ 7巻 講談社〈シリウスKC〉

第1巻

(2021-11-09発行、 978-4065259603)

第2巻

(2022-02-09発行、 978-4065270899)

第3巻

(2022-06-09発行、 978-4065283646)

第4巻

(2022-11-09発行、 978-4065298329)

第5巻

(2023-07-07発行、 978-4065313039)

第6巻

(2024-06-07発行、 978-4065350751)

第7巻

(2025-03-07発行、 978-4065383544)

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