超大型怪獣の謎に挑む
20XX年9月2日、超大型怪獣「トウキョウ」が東京湾から上陸し、東京に甚大な被害を与える。自衛隊により大きなダメージを与えることに成功するが、トウキョウは駿河湾に姿を消し行方不明となった。それから11年後、怪獣の死骸漂着が増加傾向にある中、トウキョウの死骸が、瀬戸内海に浮かぶ大豆島に漂着する。恩師の芹沢真嗣博士から依頼を受けた女性怪獣学者の昭は、死骸の解剖調査現場に参加することになる。解剖現場では寄生虫や、死骸から原因不明で発生する二次怪獣などの危険が伴い、トウキョウ自体も本当に死んでいるのかどうかわからない。昭は、学者ならではの探究心と好奇心に加え、「未知を既知に変えることが防災に繋がる」という信念のもと、謎だらけの怪獣という存在に立ち向かう。
現代的な社会問題を描く
怪獣に関わる作業は、怪獣特科機動隊(特科隊)の特別作業員監視の下で行うことが法律で定められているため、昭たち調査員は、特科隊と一緒に解剖調査を行うことになる。また、解剖と並行して怪獣廃棄作業が行われており、研究者や特科隊の他にも、専門資格を持った建築・土木の派遣作業員が全国から集まっている。そんな調査現場は男性ばかりであり、女性である昭は色眼鏡で見られたり、セクハラを受けたりといった働きづらさを感じることになる。他にも、エネルギーや環境問題、怪獣汚染を原因とする被災地の風評被害といった、様々な要素が盛り込まれている。怪獣をテーマにしながら現代的な社会問題が詰め込まれている点も、本作の大きな特徴である。
反発しあう二人の変化
昭は、11年前にトウキョウが上陸したときの被災者で、怪獣や地震に対してトラウマを抱えている。しかしながら、学者としての好奇心と使命を持ち、「知る」ことで再び起こり得る大災害への対策ができると信じ、できる限りトウキョウの検体を採取しようとしている。一方、特科隊の特別作業員の樋口修介は、寄生虫や二次怪獣発生の危険をはらみ、再び大災害を引き起こす可能性もあるトウキョウの破壊・処分を主張する。出会ったときから反発しあっていた二人だが、行動をともにするうちに感情に変化が現れる。樋口は昭の考えを尊重し、昭は体を張って自分を助けてくれる樋口を信頼するようになっていく。
登場人物・キャラクター
本多 昭 (ほんだ あきら)
23歳の女性怪獣学者。お団子ヘアーが特徴。11年前の超巨大怪獣「トウキョウ」による大災害の被災者で、地震に対するトラウマを持つ。恐怖を感じながらも、怪獣という生物への好奇心や探究心を持ち、「未知を既知に変えることが防災に繋がる」という信念のもと、自分の仕事をこなしていく。恩師である芹沢博士に依頼され、トウキョウの解剖調査現場に参加する。そこで、怪獣特科機動隊の特別作業員の樋口と出会い、立場の違いから反発するが、次第に理解し合うようになる。
樋口 修介 (ひぐち しゅうすけ)
怪獣特科機動隊・特別作業員調査班担当の男性。無精ひげが特徴の32歳。昭の調査に同行し彼女をサポートする。かつては災害救助隊に所属しており、超巨大怪獣「トウキョウ」による大災害を目の当たりにし、自分の無力さを痛感した経験を持つ。そのため、一刻も早くトウキョウを処分したいと考えており、怪獣の検体を保存したいという調査隊の考えに反感を覚えていた。しかし、昭と行動をともにするうちに、次第に考えを変えていく。








