恋愛代行

恋愛代行

西沢5ミリの代表作の一つ。原作を担当する赤坂アカは、『【推しの子】』(共著:横槍メンゴ)との2作品同時連載となった。現代日本の生徒数3000人を誇るマンモス校の私立青芝高校を舞台にしている。男性恐怖症の麻理・マリーア・ウィンター=七瀬と、肉食系男子の関マサヤが、両片思いを成就させるため「恋愛代行」を依頼し、自分の本当の気持ちと向き合いつつ、恋愛関係を進展させていく姿を描いた青春ラブコメディ。集英社「週刊ヤングジャンプ」2023年22・23合併号から2024年27号まで連載。

正式名称
恋愛代行
ふりがな
れんあいだいこう
作者
作者
ジャンル
ラブコメ
 
青春
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊4巻
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「恋愛代行」サービスから始める恋愛

本作のタイトルにもなっている「恋愛代行」は、その名のとおり「恋愛にまつわるすべてを、依頼人に代わって進展させる代行業者」を意味する。依頼料は成功報酬込みで103万円と高額で、ふつうの高校生では手が出ない金額ながら、その効果は折り紙付き。恋愛代行のおかげで麻里・マリーア・ウィンター=七瀬と、関マサヤの関係は順調に進んでいくものの、それはあくまで代行業者のやり取りがあってこそのもので、二人の進展とは言い難い。二人は片思いの相手、ひいては自分自身と向き合い、恋愛成就を目指して奔走する。

高飛車ながら男性恐怖症の帰国子女×陰キャながらチャラい肉食男子

帰国子女の麻理は、その類いまれなる美貌と抜群のプロポーションから誰もが羨望の眼差しを向ける完璧女子。しかし実際は「高飛車」を装っているだけで、女子校育ちのために異性への苦手意識を持っており、恋愛面は非常に奥手。一方のマサヤは、陰キャでまじめな文学青年っぽく見えるが、実際は超肉欲系男子で、性欲旺盛なチャラ男。そんな二人がお互いの本当の性格を隠しながら、それぞれが「恋愛代行」を依頼する。

お互いの性格を隠していることが最大の障壁

二人の最大の障壁はお互いの本当の性格を隠しながら、それぞれ恋愛代行サービスで異なる自分を演じている点にある。麻理は、常識では考えられないほど男性慣れしておらず、特に陽キャが最も苦手なタイプである。マリに思いを寄せているマサヤは、うぶな陰キャを演じているが本来は根っからの陽キャで、恋愛代行を担当するポンの指示どおりに振る舞っているだけだった。麻理とマサヤが恋愛代行を介して本当の性格を隠していることが、恋愛成就においては大きな障壁となっている。

登場人物・キャラクター

麻理・マリーア・ウィンター=七瀬 (まり まりーあ うぃんたー ななせ)

青芝高校に通う女子。日本人とスウェーデン人のハーフで、北欧生まれアメリカ育ち。青い瞳にブロンドのロングヘアが特徴で、さらにプロポーションも抜群。父親はスウェーデンの日本大使館で働いていた。名家の令嬢に加えて文武両道で容姿端麗なため、クラスメートからは羨望の眼差しを向けられている。しかし一貫して女子校育ちで、厳粛なシスターのもとで育てられた箱入り娘のため、男子に対する免疫がまったくない。だが、向こう見ずな見栄を張るタイプで、周囲には自分のことをプレイガールだと吹聴していた。関マサヤに片思いしており、距離を縮めるために恋愛代行を依頼した。その際、恋愛代行を担当する「コン」こと相川琥紺から、きつい縦巻きロールや派手なファッションセンスを指摘されると、即座に改善するなど素直な一面を持つ。コンからは「マリマリ」と呼ばれている。

関 マサヤ (せき まさや)

青芝高校に通う男子。前髪を重めにした黒髪で眼鏡をかけているが、これは陰キャをアピールするためで、ふだんはセンター分けで眼鏡も外している。麻理・マリーア・ウィンター=七瀬に片思いしており、距離を縮めるために恋愛代行を依頼した。本来は肉食系の陽キャだが、以前麻理に連絡先の交換を拒否されたため、内向的な文学青年を装っている。恋愛代行の依頼料を払うため、早朝アルバイトを始めたり、麻理がグルメだと知ると料理を練習したりするなどまじめな一面を持つ。恋愛代行を担当する「ポン」こと松田ケンゴからは、「アホアホポコチン馬鹿だがいい子」と評されている。

書誌情報

恋愛代行 4巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉

第1巻

(2023-11-17発行、 978-4088930046)

第2巻

(2024-02-19発行、 978-4088931463)

第3巻

(2024-05-17発行、 978-4088932866)

第4巻

(2024-08-19発行、 978-4088933528)

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