星天高校アイドル部!

アイドルに憧れるヤンキー娘・鬼咲悠と、アイドル部部長兼プロデューサー・桃川明を軸にした、アイドル育成学園ラブコメディ。中学時代は構成員80名の不良グループの総長だった鬼咲は、ヤンキーから脱却するために明のクラスに転校してくる。アイドルのライブ会場で鬼咲とばったり出くわした明は、彼女がアイドルに憧れていることを知る。目付きが鋭く人を怖がらせてしまう鬼咲は、アイドルを諦めていた。しかし明は、「歌もダンスも下手なアイドルが努力して成長するから共感が得られる」「100点の子より不器用な子のほうがアイドルに向いている」と説得。その言葉に胸を打たれた鬼咲はアイドル部への入部を決意した。

「アイドルになりたいのに自信が持てない」「欠点や壁にぶち当たって悩んでいる」。そんな少女の背中を押すために、明はアイドル部を創部した。高周波音に近い歌声で人体に害を及ぼす狗井安姫、極度の上がり症で人前に出ると血を吐いて倒れてしまう雉間葵、ヤンキー時代の癖がなかなか抜けない鬼咲。大きな欠点を抱えた彼女たちのために、明は和歌山県でのアイドル部強化合宿を決行する。海での水着姿やハプニングキス、温泉入浴といったお色気シーン満載だが、合宿の真の目的は旅館の大広間でのステージ修行。そして合宿終了後は、路上ライブでCDを売りながら東京を目指す「弾丸CD手売りマーチ」を行う。お色気とコメディ要素が強い本作だが、本筋ではしっかりとアイドル育成ストーリーが展開される点が特徴である。

入学式以来、久しぶりに正妃后が登校してくる。彼女は超人気アイドルグループ「ドル箱＄シスターズ」のリーダーで、明の幼なじみだった。后は、鬼咲・雉間・狗井にアイドル要素は微塵もないと否定し、明に自分のマネージャーになれと迫るが、もちろん明は了承しない。そこで、后はステージ勝負を提案し、明もそれを受け入れた。こうして「ドル箱＄シスターズ」と「アイドル部ユニット」は、9月頭の学園祭でどちらが客を盛り上げられるかを競うことになった。なお、スーパーアイドルの后は、じつは明に好意を抱いており、鬼咲のライバルとなる。