歴史に残る悪女になるぞ 悪役令嬢になるほど王子の溺愛は加速するようです!

大好きな乙女ゲームの悪役令嬢に転生したアリシアが、「歴史に残る悪女」を目指して邁進（まいしん）すればするほど王子様に溺愛されてしまう悪役転生ラブストーリー。「悪女」を目指して日々の研鑽（けんさん）を欠かさないアリシアが、乙女ゲームのヒロインの「綺麗事」と、彼女の言葉に盲目的に従う人々へ鋭く切り込んでいく様子が描かれる。「悪役令嬢」として嫌われようとすればするほど、なぜか王子のデュークからの溺愛も深まり、二人の関係も変化していく。

ヒロインにありがちな綺麗事しか言わないいい子ちゃんが大嫌いなアリシアは、「歴史に残る悪女」を目指している転生者である。乙女ゲームの悪役令嬢であることを自覚するアリシアは、転生する前の世界から悪役令嬢にあこがれを抱いており、研鑽を積んで立派な悪役令嬢へと成長する。王宮で育ったデュークは、王子ながら他人に関心のない少年だったが、幼い頃に友人の家でアリシアを見かけて、彼女の自由奔放な姿に救いを見出して惹（ひ）かれていく。デュークからの愛情は、乙女ゲームのヒロインであるキャザー・リズが登場しても変わることなくアリシアへ向けられ、彼女は自らの思いと転生者としての知識の板挟みになりながらも、自分の目指す理想の「悪女」をブレない行動で示していく。

剣と魔法が存在する乙女ゲームの世界でヒロインのリズは、現実的でない綺麗事を口にしては不思議と周囲を魅了してしまう天才。悪役令嬢として転生したアリシアは、国に伝わる伝説の聖女候補と見なされる彼女の監視役として、若年ながら魔法学園への入学を許されると、リズを戒める「悪役令嬢」としての振る舞いを国王から秘密裏に依頼される。実の兄や幼なじみたちとも敵対する中、アリシアを愛するデュークだけは彼女の事情を知る唯一の味方だった。しかし、乙女ゲーム本来のシナリオのこともあり、彼が自分を歯牙にも掛けなくなる未来を否定できないアリシアは、デュークからの溺愛に心揺さぶられながらも、理想とする「悪女」となるため孤軍奮闘する。