白柳 啓

天才的な頭脳を持つ男子高校生。年齢は16歳。インターネット上で行われる討論ゲーム「ワールドロジックプレイ」に「KEY」のハンドルネームで参加しており、若くして全世界第9位の実力を誇る。黒の短髪と栗色の瞳を持つ理知的な美少年で、いかなる逆境においても思考を失わずに状況を打破する冷静さを持つ。一方で負けず嫌いな一面もあり、自らを負かした相手にはリベンジを誓っている。ゲーム好きながらほかのことに対しては本気になれず、鬱屈した毎日を送っていたが、突然現れた謎の包帯男に襲われたのをきっかけに、謎の組織のプロジェクトに巻き込まれる。これによってプロジェクトの参加者となったが、平穏が崩れた一方で、退屈な日常から抜け出せたことを心底喜んでいる。魅音によって致命傷を与えられて倒れて以来、彼女にリベンジを誓うとともに、自分たちを巻き込んだ謎の組織を潰すと決意している。プロジェクトで与えられた能力は「詭弁家」だが、当初は敵味方問わず自分の能力を「手を大砲に変える能力」だと偽り、パートナーに選んだ天翔優利と多々良りんご以外には本当の能力を明かさないままでやり過ごしていた。大規模なチーム戦になった3rdプログラムでも知略を駆使して勝利を収めるが、「王様狩り」終盤で万年青伊織にスキを突かれて貸しをつくってしまい、4thプログラム以降は魅音だけでなく、彼へのリベンジも誓っている。当初は命懸けで挑むプロジェクトをゲームと考え、優利を含めたほかの参加者を利用して勝ち抜くことだけを考えていたが、数々の戦いを通して友情や仲間意識が芽生えていき、仲間を大切に思うようになった。父親の白柳燈夜とは、過去のある出来事をきっかけに軋轢（あつれき）が生じており、現在でも彼との父子関係には大きな溝がある。4thプログラムでは魅音の第五チームに所属し、同じチームに所属する優利、りんご、熊切真と共に行動していたが、霧崎円を味方に引き入れようとする際に仲間がレオンハルトの「厄災」に巻き込まれてしまい、ある目的のために白柳啓自身も厄災に潜入する。4thプログラム序盤に燈夜と再会した際に、彼が参加者の一人になっていると知り、一時は共通の敵に遭遇して共闘したが、彼のことはほかの参加者以上に警戒･敵視している。好物は金平糖で、考え事をするときなどに食べていることが多い。実はプロジェクトをクリアした経験があり、正確には2周目の参加者だという事実が厄災中に判明するが、過去にクリアした時の記憶はすべて失っている。