少女と竜が織りなす和風ファンタジー
昔々、強大な力を持つ竜の煌牙は、不思議な力を宿す姫、玉姫を手に入れようと戦いを挑む。しかし、逆に返り討ちに遭い、煌牙は玉姫によって、意識と身体を別々の場所に封印されてしまう。時が流れ、玉姫の家臣であった名家、諏訪之家に生まれた諏訪之桜は、玉姫の子孫である四池蓮に密かに思いを寄せていた。ある日、心臓の病で余命わずかの蓮を救おうとした桜は、誤って玉姫が施していた封印を解いてしまう。その結果、煌牙の意識が覚醒し、蓮の身体に憑依(ひょうい)する。しかも代償として、蓮の意識は封印されてしまう。さらに、煌牙の封印が解かれた影響で、街には邪悪な竜たちが現れ始める。桜は愛する蓮を取り戻すため、各地に封印された煌牙の身体を探し出す手助けをしながら、煌牙と力を合わせてほかの竜たちを退治していくことになる。
蛟(みずち)の力を宿す少女が竜の花嫁候補
煌牙は「完全に封印が解けた暁には、かわいらしい人間の花嫁をもらう」と公言しており、その軽薄で軟派な言動に桜はいつも振り回されている。共に時を過ごすうちに、煌牙は桜に「自分の花嫁にならないか」とせまるようになる。しかし、その軽いノリに加え、彼がかつて玉姫を愛していたのではないかという疑念が拭えず、桜はその申し出を拒絶してしまう。だが桜自身も、自らの水をあやつる竜「蛟」の力を狙う堂面家に囚われて以来、実は煌牙を異性として意識し始めていた。素直になりたい気持ちはあるものの、シリアスな雰囲気になると照れてしまい、なかなか煌牙に本心を伝えられずにいる。
封印された血筋と前世の記憶
桜は煌牙と共に過ごすうちに、自分の中に玉姫と同じ強大な力が宿っていることに気づき始める。実は、これまで家臣だと思われていた諏訪之家の血筋は過去に巧妙に入れ替えられており、桜こそが玉姫の血を引く正当な後継者だったのだ。さらに桜は、自分の前世が「木の花(このか)」という少女であったことを思い出す。木の花は平民の母親を持つ玉姫の異母妹であり、高貴な血筋を重んじる姉の玉姫から疎まれていたことが次第に明らかになっていく。かつて木の花と煌牙は深く愛し合っていたが、玉姫の嫉妬により木の花は命を奪われ、その死に激しく怒った煌牙もまた、玉姫によって封印されてしまったのだった。すべてを思い出した桜は、改めて煌牙と向き合い、自らの家系に隠された謎と真実を解き明かしていく。








