過激な暴力描写で描く復讐劇
本作の主人公は、「顔が豚に似ている」というだけで、クラスメイト全員から凄惨ないじめを受ける高校3年生の武。地獄のような毎日に限界を迎えた武は自殺を決意するが、電車に轢(ひ)かれる直前に光に包まれ、気がつくと異世界に転移していた。森の中でオークに囲まれた武は死を覚悟するが、豚に似た顔のおかげでオークに歓迎される。それから半年の間、武はオークらと楽しく過ごし、カレリアというエルフの少女との恋も経験する。しかしそんな平和な日々は一瞬にして崩壊する。武をいじめていた3年B組のクラス全員34人もまた異世界に転移しており、オークたちやカレリアが惨殺されてしまう。本作は、現実でも異世界でも虐げられ続けた武が、クラスメイト34人全員の皆殺しを目指す復讐譚(たん)であり、過激で容赦のない報復描写が特徴となっている。
強力なスキルに知恵で立ち向かう
武以外のクラスメイトは、異世界に転移する際、女神によって特別なスキルを授かっている。宝玉の力で発動するスキルは、人によって異なり、一瞬で敵を切り裂く「八邪剣(やつじゃけん)」や高速移動が可能な「魔闊歩行(まかっぽう)」、両手から炎を出す「炎上燃法(フレイム・インフルエンサー)」など様々である。強力な異能力者となった34人は、あっという間に異世界を脅かしていた魔王を倒し「勇者」と称えられる。しかし、彼らの我欲はその後民衆に向けられ、暴虐の限りを尽くして人々を苦しめていた。一方、クラスメイトへの復讐を目指す武にはスキルがない。生き残ったオークたちの力と自らの知恵でトラップをしかけるなどの頭脳戦でクラスメイトたちを追い詰めていく。
全ての元凶と新たな仲間
武は自宅の全焼によって妹をなくしているが、それがクラスメイトの放火であり、リーダー的存在、安田徳則の指示だったことが判明する。いじめや放火の全ての元凶である安田は、代々政治家の家系に生まれた容姿端麗な優等生。他人の命をなんとも思わない冷酷無比な上級国民である。安田は異世界に首都を造り、新しい組織によって世界を治めようとしていた。順調に復讐をすすめ、異世界の民衆を救うことで支持を得る武だったが、安田の強大なスキルにより街ごと破壊されてしまう。ほとんどのオークを失い、絶望の淵に追いやられた武の前に現れたのが、エルフの里の戦士長、ラドガだった。カレリアとも旧知の仲であるラドガは武の仲間になり、生き残りのオークとともに行動を共にする。その後、武らは勇者の被害に遭ったドワーフも仲間に引き入れ、復讐の旅を続ける。一方、クラスメイトを殺して回る武の存在を知った安田は「広田武討伐令(ぶたがり)」を発令する。
登場人物・キャラクター
広田 武 (ひろた たけし)
小さい頃からいじめを受けていた高校3年生の男子。小太りで上を向いた鼻が特徴。「顔が豚に似ている」という理由で「豚」と名付けられ、クラス全員から凄惨な虐待を受ける。自宅の火事で妹を失い、絶望して自殺しようと電車に飛び込むが、気がつくと異世界に転移していた。同じく異世界に転移した他のクラスメイトたちと異なり、何のスキルも持たない。仲良くしていたオークと恋人のエルフをクラスメイトたちに殺され復讐を誓う。
ラドガ
エルフの里の女戦士長。弓矢を武器にしている。里を離れている間に、異世界転移してきた勇者たちの襲撃を受け、戻った時に惨状を目の当たりにする。武の恋人だったカレリアや仲間の仇(あだ)を討ち、世界に平和を取り戻すために武と行動を共にする。
クレジット
- 原作
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仁藤 砂雨
書誌情報
豚の復讐 13巻 コアミックス〈ゼノンコミックス〉
第2巻
(2022-05-20発行、978-4867203842)
第3巻
(2022-09-20発行、978-4867204207)
第4巻
(2023-01-20発行、978-4867204634)
第5巻
(2023-04-20発行、978-4867205006)
第6巻
(2023-08-19発行、978-4867205389)
第7巻
(2023-12-20発行、978-4867205990)
第8巻
(2024-05-20発行、978-4867206454)
第9巻
(2024-10-19発行、978-4867206874)
第10巻
(2025-03-19発行、978-4867207529)
第11巻
(2025-08-20発行、978-4867207826)
第12巻
(2026-02-20発行、978-4867208496)
第13巻
(2026-08-20発行、978-4867209011)








