超無気力戦隊ジャパファイブ

赤羽太陽は努力をしないで幸せな人生を歩むことを願っており、日々学校のアイドル的存在の南国すももを盗撮する、筋金入りのダメ人間。そんなある日、いつものように盗撮していた赤羽は、不良たちに絡まれてロッカーに逃げ込む。そこは女子ロッカーで、まさにすももがナマ着替え中で大喜びするが、彼女がジャパ･ピンクに変身する姿を見て驚きの声を上げ、すももから人間の50倍の力で殴られてしまう。気を失った赤羽は「ジャパファイブ」の秘密基地に運ばれ、機密保持のため長官と面会する。そして長官の発した「長官が朝刊に夢中でした」のダジャレにまったく反応しなかったことから、半ば強引にジャパファイブのメンバーに任命されてしまう。赤羽は当たり前のようにこの申し出を断ろうとするが、すももに手を握られたことで、ジャパ･レッドとして機械人と戦う決意を固めるのだった。

「ジャパファイブ」のメンバーは、メンバーの中で最強の実力者ながらまったくやる気のないトラブルメーカーでジャパ･レッドの赤羽太陽、メンバーの中で唯一の常識人だが実力不足から単独の戦闘に向いていないジャパ･ピンクの南国すもも、ケンカ上等で凶暴かつマイペースな性格のジャパ･ブルーの深海渚、アイドルおたくで肥満体のジャパ･イエローの油実実、美形ながら性格の悪いジャパ･グリーンの真芝直樹、直樹の妹で愛らしい容姿ながら爬(は)虫類が大好きな2代目ジャパ･グリーンの真芝めばえと、それぞれが強い個性を持っている。ジャパファイブの長官もまた、カップラーメンをはじめとした、ジャパファイブに関するグッズ販売ばかりに情熱を注いでいる、どこか俗っぽい人物。そんなジャパファイブだが、利害が一致した際にはみごとな連携プレーを見せ、月人間の攻撃から地球を守っている。またジャパファイブの基地の地下には、やたらデザインの凝った「ジャパキング」と呼ばれる巨大ロボットが格納されているが、起動に凄(すさ)まじい電力を要するため、滅多に使われることはない。

月の住民で構成された独裁国家「月人間」(ゲッド)は、密かに地球侵略を進めており、相手の攻撃を封じる液状の弾を吐き出すナメクジ月人間や、その姿を消す能力を持つカメレオン月人間など、特殊な能力を持つ機怪人を使って地球に混乱をもたらそうとしている。しかし「ジャパファイブ」に次々と倒され、カモメ月人間に至ってはわずか1コマで爆発四散してしまう。計画が遅々として進まないことにしびれを切らした月人間の総帥「マーン」と、その娘の月野しずくは秘密裏に地球に降り立ち、たまたまジャパファイブが住んでいる「ジャパハイツ」のとなりに拠点を構え、スパイ活動を開始。だが、月人間はジャパハイツの住人がジャパファイブのメンバーであることにまったく気づかず、互いに正体を知らないままなかよくなる。