概要
日本の漫画家。男性。中学生時代、手塚治虫を読んで漫画家を目指す。1951年『愉快な漂流記』で、東京の鶴書房からデビュー。1955年頃より、新たな表現手法を模索しはじめ、デフォルメや笑いを排したリアリスティックな作風を確立。1957年末に、新手法を「劇画」と名付けた。1959年、東京国分寺ことぶき荘にて「劇画工房」の設立に参加するが、一年ほどで解散。その後1963年、自身の出版社「第一プロダクション」を設立した。以後、社会の底辺を描いた意欲作を発表し続ける。これらの作品は、1980年代以降海外で高く評価され、2005年仏アングレーム国際漫画祭特別賞の他、多くの賞を受賞。また国内でも、自伝的長編漫画『劇画漂流』が、2008年第13回手塚治虫文化大賞を受賞した。2011年にはシンガポールにて、『劇画漂流』と70年代の短編を原作とした映画『TATSUMI』(邦題:TATSUMI マンガに革命を起こした男)が制作された。同作は後に日本でも公開されている。2015年3月7日、悪性リンパ腫が原因で死去。享年79歳。
ヒストリー
- 1935年6月10日
大阪府大阪市天王寺区に生まれる。
- 1951年
『愉快な漂流記』で、東京の鶴書房からデビュー。
- 1957年
漫画とは異なる、リアルな作風を考案。自ら考案した手法を「劇画」と命名。
- 1959年
東京国分寺ことぶき荘にて、若手作家らと「劇画工房」を設立。
- 1963年
出版社「第一プロダクション」設立。
- 1972年
短編集『人喰魚』で、第1回日本漫画家協会賞努力賞受賞。
- 2005年
仏アングレーム国際漫画祭で特別賞を受賞。
- 2006年
サンディエゴ・コミック・コンベンションで特別賞を受賞。
- 2008年
『劇画漂流』で、第13回手塚治虫文化大賞受賞。
- 2010年
『劇画漂流』で、アイズナー賞最優秀アジア作品賞、最優秀実話作品受賞。
- 2011年
シンガポールのエリック・クー監督により映画『TATSUMI』(邦題:TATSUMI マンガに革命を起こした男)が制作される。
- 2012年
『劇画漂流』で、第39回アングレーム国際漫画祭世界の視点賞受賞。
- 2014年11月15日
『TATSUMI マンガに革命を起こした男』が、角川シネマ新宿ほかで順次全国公開される。
- 2015年3月7日
悪性リンパ腫のため死去。享年79歳。
受賞
- 1972年
第01回 日本漫画家協会賞努力賞/『人喰い魚』
- 2005年
第32回 アングレーム国際漫画祭特別賞
- 2006年
サンディエゴ・コミック・コンベンション特別賞
- 2008年
第13回 手塚治虫文化賞大賞/『劇画漂流』
- 2010年
アイズナー賞最優秀アジア作品賞/『劇画漂流』
- 2010年
アイズナー賞最優秀実話作品受賞/『劇画漂流』
- 2012年
第39回 アングレーム国際漫画祭世界の視点賞/『劇画漂流』
作品
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作者