雅血の陰陽師

妖を祓う陰陽師たちが活躍する、平安時代をモチーフにした和風ファンタジー世界を舞台にしてる。朝廷をはじめとする多くの者から異端とされる陰陽師・花山文月と妖怪剣士・白露が、都から盗まれた「神器」の回収を帝から命じられる。神器の一つである勾玉を宿した嵐丸と共に神器を回収する中で、さまざまな妖や陰陽師と戦うこととなる。序盤は妖の策略に巻き込まれた嵐丸の視点でストーリーが展開され、途中からは文月や白露視点のエピソードが多くなる。

神器は帝の宝物庫に厳重保管されている宝具で、妖に不思議な力を与えることから、妖からつねに狙われている。ある日、その神器が妖によって強奪されてしまう。そして、帝から神器の回収を命じられたのが、真っ黒な城に居を構える若き陰陽師・花山文月と、その従者たちだった。そんな中、文月は妖に騙された孤独な半妖少年・嵐丸と出会って城に連れ帰るが、額に神器の一つ・勾玉を吸い込んだ嵐丸は、この混沌の世のどこかに散らばってしまった神器を探知する力を得る。こうして文月は、妖に狙われる運命にある嵐丸を保護しつつ、彼と相棒の白露たちの力を借りながら神器の回収に奔走する。

帝の花ノ宮日向と対面した文月は、神器は妖に盗まれたものの、人間の裏切り者も存在することを報告する。神器には、文月ですら知らない秘密があり、それは日向たち皇族の一部しか知らない情報でもあった。後日、女性行方不明事件の捜索を命じられた文月たちは調査に向かう中、酒天と呼ばれる妖と戦うが、文月の陰陽術がまったく通用しなかった。その後も文月たちは妖やほかの陰陽師と戦いながら、神器を回収していく。文月たちが直面する戦いの中で、神器に隠された秘密とともに、当初は謎に包まれていた文月や白露の生い立ちも明らかになる。