卓球をテーマにした青春スポーツ漫画
同じ場所に生まれ育ち、同じものを好きになり、同じように成長した瓜二つの双子・日野太一と日野陽が主人公を務める。幼少期から卓球に夢中になっていた二人だが、中学生になった太一はある事情から卓球を辞め、問題児扱いされながらも自由気ままな日々を送っていた。一方の陽は、太一とは対照的に数々の卓球大会で活躍していた。そんな中、陽の決意と、ある事件をきっかけに、二人の運命は大きく動き始める。太一と陽が卓球や恋愛をとおして成長していく青春群像劇が、ユーモアを交えて展開される。
互いに競い合い成長していく双子の兄弟
訳あって卓球から距離を置き、中学校では帰宅部だった太一は、ライバルから弟の陽と間違われて卓球勝負を挑まれたのをきっかけに、卓球に復帰する決意を固める。そして卓球部に入部した太一は、それまでのブランクを埋めるように日々練習に励むようになる。一方、幼少期から文武両道で、卓球でも数々の大会で活躍を見せる陽は、以前から好きだった幼なじみの宮原朱莉と付き合うため、太一と卓球勝負に挑む。再び同じ舞台に立った二人は、卓球と恋愛で激しく対立するようになる。
三者三様の恋心が揺れ動く
太一と同じ学校では成長を望めないとの思いから、陽は卓球の強豪校「一条学園」に転校し、さらに太一に対して宣戦布告する。それは卓球の試合で太一と勝負し、自分が勝てば朱莉を譲り受けるというものだった。陽の宣戦布告で太一は朱莉への恋心を自覚するとともに、仲のよかった陽と戦うことを決め、さらなる練習に励むようになる。そんな中、卓球部のマネージャーである汐里が太一を誘惑し、朱莉は二人の仲を誤解して太一とケンカをしてしまう。本作は卓球をテーマにしたスポーツドラマだが、少年少女たちの揺れ動く恋心を丁寧に描写している。太一、陽、朱莉の三角関係の結末や、彼女を巡る勝負の行方も見どころとなっている。
登場人物・キャラクター
日野 太一 (ひの たいち)
浅丘中学校に通う2年生の男子で、日野陽の双子の兄。黒髪をショートヘアにしている。ふだんは問題児扱いされているが、困った人を放っておけない優しさと正義感を持つ。運動神経はよくないが、足が非常に速い。幼少期に両親を亡くしてからは、陽と共に宮原朱莉の実家で暮らしている。陽と瓜二つで他人には見分けがつかず、陽の眼鏡をかけると彼に変装できる。以前から朱莉に思いを寄せているが、巨乳の女性が好みと公言するなど、彼女の前では素直になれずにいる。卓球を再び始めて卓球部に入部した。
日野 陽 (ひの よう)
浅丘中学校に通う2年生の男子で、日野太一の双子の弟。黒髪ショートヘアで、 アンダーリム眼鏡をかけている。運動神経抜群で、卓球で優秀な成績を収めており、将来を嘱望されている。女子生徒からの人気も高い。太一と瓜二つで他人には見分けがつかず、眼鏡をかけていても彼と間違われることがある。幼少期に両親を亡くしてからは、太一と共に宮原朱莉の実家で暮らしている。以前から朱莉に思いを寄せており、太一も彼女が好きなことに気づいている。太一が卓球を再開した頃にスカウトされ、強豪校の一条学園へ転校した。
宮原 朱莉 (みやはら あかり)
浅丘中学校に通う2年生の女子で、日野太一と日野陽の幼なじみ。黒髪ロングヘアをポニーテールにまとめている。明るく前向きな性格の持ち主。両親はミヤハラ卓球場を営んでおり、店番を手伝っている。太一と陽の両親が亡くなってからはいっしょに暮らしているため、彼らとはきょうだいのように育ち、仲がいい。太一と陽ほどではないが、卓球を特技としている。