人生や家族の再生を描くリノベ漫画
リノベーションとは、住宅において間取りの変更などの大規模な改築工事を行い、性能の向上や付加価値を与えることである。本作の舞台は日本のリフォーム業界であり、男ばかりの家族経営を行うまるふく工務店に小梅が入社することから物語が始まる。大手リフォーム会社に勤務していた優秀な女性営業マンの小梅は、まるふく工務店の長男、玄之介とコンビを組み、毎回様々な依頼に応えていく。住宅だけではなく、リノベーションによって依頼主の人生や家族を再生する、感動的な人間ドラマが特徴となっている。また、業界の専門用語の説明や間取り図を交えたビフォーアフターがふんだんに盛り込まれている点も大きな魅力である。
やり手の女性社員×弱気なダメ社員
小梅は、大手のグローバルライフホーム社で7年間営業の仕事をしていた優秀な人材。優れた観察眼と豊富な経験で、依頼主の悩みや本心を見抜き、心のこもったプランを提案する。やり手の小梅は、久保寺彰という後輩社員との恋愛トラブルが原因で、まるふく工務店に転職した。玄之介は、営業経験はまだ半年で、契約成立率は1割というダメ社員。女性に甘く弱気な性格だが、バツ2のシングルファーザーで主夫感覚を持っている。そんな凸凹コンビの前に立ちはだかるのは、小梅の因縁の相手である久保寺である。まるふく工務店とグローバル社は、たびたび現場でバッティングし、仕事を奪い合うことになる。また、小梅と玄之介は仕事を通じて次第に惹(ひ)かれ合うことになるが、久保寺もまた過去の出来事を後悔し小梅に接触してくる。主要人物たちの人間関係の変化も本作の見どころとなっている。
『魔法のリノベ』誕生のきっかけ
マンションナビ「すみかうる」掲載(2022年7月23日)の作者インタビューによれば、本作は、星崎真紀の実体験がきっかけとなって生まれたという。2~3か月間、漫画を描くことから離れ、引退も考えていた作者は、ガーデニングを始めようと、ガーデンリフォームの相見積もりを取った。「色々な業者さんに見積もりをしてもらってみたら、これが思いのほか面白く」「プランも値段も内容も、各社さんで大きな違いがあった」という。リフォームやリノベーションの営業に大きな興味を抱いたタイミングで、「JOUR」から読み切り作品の依頼があり、『魔法のリノベ』が誕生した。
登場人物・キャラクター
真行寺 小梅 (しんぎょうじ こうめ)
まるふく工務店リフォーム部に転職してきた女性営業マン。30歳。大手リフォーム会社のグローバルライフホーム社で7年間の営業経験があり、インテリアコーディネーターの資格保持者でもある。豊富な経験と知識、優れた観察眼を持った優秀な人材。後輩社員の久保寺との恋愛トラブルでグローバル社を退社後、趣味の登山中に山頂で知り合った、まるふく工務店の社長、福山蔵之介に引き抜かれた。営業成績最悪なダメ社員の玄之介とコンビを組むことになる。
福山 玄之介 (ふくやま げんのすけ)
まるふく工務店リフォーム部の営業担当で、福山家三人兄弟の長男。バツ2のシングルファーザーで進之介という息子がいる。前職はOA機器会社のカスタマーサービス。元営業の次男、寅之介が、2番目の妻と駆け落ちしていなくなったため、営業を担当することになった。弱気な性格で、半年間の契約成立率は1割というダメ営業マン。新しく入ったやり手の女性社員の小梅とコンビを組み、リノベーション営業の仕事を学んでいく。
書誌情報
魔法のリノベ 8巻 双葉社〈ジュールコミックス〉
第1巻
(2016-04-16発行、978-4575336269)
第2巻
(2017-03-17発行、978-4575336597)
第3巻
(2018-03-17発行、978-4575337020)
第4巻
(2022-07-14発行、978-4575338850)
第5巻
(2022-10-17発行、978-4575338959)
第6巻
(2023-11-16発行、978-4575339314)
第7巻
(2024-11-14発行、978-4575339581)
第8巻
(2025-10-17発行、978-4575339901)







