「猫あるある」を超えた予想外の猫との日常
無邪気におもちゃで遊んでいるかと思えば、ゴキブリが現れるとさっと姿を隠したり、せっかく買った猫用ベッドには見向きもせず、梱包材の段ボールに居座ったりと、定番の「猫あるある」は数え切れない。しかし、本作が描くのはそれだけにとどまらず、猫の挨拶とされる「鼻チュー」で突然鼻を噛みつかれたり、信頼度を確かめようと目を閉じていたら強めの猫パンチを受けたりと、飼い主の予想をはるかに超える理不尽な出来事が剛に次々と襲いかかる。こうした「猫あるある」を超えた予想外の日常こそが、本作最大の魅力となっている。
飼い主の自虐的な姿が笑いを誘う
ぽんたとアルフは、基本的に飼い主の剛に対してまったく敬意を示さず、撫でられると叩き返し、名前を呼ばれると嫌そうな顔をして鳴く。しかも、剛は布団に排泄されたり、猫砂を散らかされたりと、日々散々な目に遭っている。しかし、体調が悪い時や食事の時間になると、都合よく彼のそばに寄ってくる。それでも、2匹が甘える仕草を見せると、剛は満面の笑みを浮かべて優しくかわいがらずにはいられない。時には理不尽さに苛立つこともあるが、結局はすべてを受け入れ、他人から見れば奇妙に思えるほどの異常な愛情を注ぐ姿が、読者の笑いを誘う。
登場人物・キャラクター
鴻池 剛 (こうのいけ つよし)
漫画家とサラリーマンを兼業する男性。猫のぽんたとアルフの飼い主。友人が保護したぽんたが保健所に送られるのを防ぐため、半ば強制的に世話を引き受けることになった。剛にとっては初めての飼い猫であり、犬との違いに戸惑いながらも、穏やかな生活を目指している。しかし、なぜかぽんたからは攻撃的な態度や威嚇を受け、思い通りにはいっていない。また、アルフが睡眠中に髪にじゃれつくため、剛は髪に違和感を感じると大声で威嚇する癖がついてしまった。この癖は勤務中にも出てしまい、同僚から奇異の目で見られることもある。重度の腰痛を抱えており、痛みで立てなくなる日もある。
ぽんた
剛が飼っているオス猫。茶白の毛柄をしている。体格はかなりふくよかで、日々ダイエットに励んでいるが、旺盛な食欲のためなかなか成果が出ていない。剛に甘えることもあるが、ふだんは攻撃的で、噛みついたり叩いたり引っかいたりと、多彩な攻撃パターンを見せる。飼い始めた頃は肝臓の数値が悪く、去勢手術ができなかったが、治療を経て無事に手術を終えた。後輩猫のアルフとは仲が悪く、家の中を駆け回りながらよくケンカをしている。なお、最初は剛の友人から「のんた」と名付けられそうになっていた。
アルフ
剛が飼っているオス猫。灰白の毛柄をしている。ぽんたよりも小柄で、顔の下部の毛が左右に跳ねている。剛が帰宅途中に保護した猫で、当初は病気を患っていたため、しばらくのあいだはぽんたと隔離されていた。人懐っこい性格で、爪切りや歯磨きの際もおとなしくしている。ぽんたとは仲が悪く、家の中を駆け回りながらよくケンカをしている。剛が眠っている時に髪の毛にじゃれつくのが大好きで、朝になると枕元には剛の抜け毛が散らかっている。フルネームは「アルフレッド」。
書誌情報
鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン! 4巻 KADOKAWA〈その他〉
第1巻
(2015-10-31発行、978-4047305434)
第2巻
(2016-12-31発行、978-4047342330)
第3巻
(2018-12-27発行、978-4047347960)
第4巻
(2026-02-26発行、978-4047388123)








