18 エイティーン

物語は、クールな転校生・東景一と、並外れた美貌と行動力を誇る階堂レオの交流を中心に展開される。景一は、事業を立ち上げては倒産を繰り返す父親・春彦の影響で、何度も引っ越しと転校を余儀なくされていた。春彦は事業の失敗を場所のせいだと考えているため、景一は新しい環境で友達ができてもすぐに転校するという悪循環に陥り、次第に友達と青春を楽しむことをあきらめてしまう。そんな中、景一はうるわし高校に転入し、早々にレオからなれなれしく話しかけられる。景一はレオの極端に前向きな態度に圧倒され、苦手意識を抱くものの、彼の猛烈な自己アピールに呆れつつも興味を持つようになる。そして、いつの間にかレオと行動を共にすることが増えていく。

景一は、何度も転校を繰り返してきたため、学校や町の人々との深い関係を築くことができずにいた。しかし、新たに引っ越したうるわし町では、レオをはじめとする個性的な人々が揃っており、彼らとの日々はいい意味でも悪い意味でも刺激的だった。時には彼らを煩わしく感じることもあったが、不快感を抱くことはなかった。特に、のちに景一がアルバイトをすることになる宮岡書店の副店長・宮岡素直は、明るく気さくな性格と周囲への優しさを持ち合わせており、滅多に人に心を開かない景一からも慕われている。

景一は、腐れ縁のレオに振り回されながらも、新しい環境でのさまざまな体験に刺激を感じていた。さらに、宮岡書店でのアルバイトを通じて、副店長の素直や青年団との交流が深まるにつれ、うるわし町での生活に居心地のよさを覚え始める。しかし、夏休み前日、春彦が突然東京への引っ越しを宣言。景一はレオや素直の助言を受け、うるわし町への愛着に気づき、妹のみほと共に春彦を必死に説得する。最終的に春彦も二人の気持ちを理解し、引っ越しを断念。こうして、景一とみほは夏休み後も引き続きうるわし町で暮らすことができるようになった。