魔女の呪いによりすべてが眠りについた王国
本作の舞台は、魔女の呪いによって国民全員が眠りについたまま、30年もの時が経過したアマリリス王国。王国がそのような無防備な状態にありながら他国の侵略を許さなかったのは、周囲を囲む厳重なイバラの森と城を守るドラゴンの存在があったからだった。これまでに多くの者たちがアマリリス王国を目指したが、無事にたどり着いた者は一人もいない。そんな中、幼い頃からアマリリス王国の惨状に心を痛め、王国を救うことを夢見ていたルドベキア王国の第三王子であるアレクは、父王から「アマリリス王国に攻め込む」という口実で自由に行動する許可を得る。しかし、その言葉とは裏腹に、アレクはアマリリス王国を救うための旅に出る。
伝承とは異なる現実
伝承によると、ドラゴンが守るアマリリス王国の城の塔には姫が眠り続けており、その姫にキスをすれば魔女の呪いが解けて、国中の人々が目を覚ますとされていた。しかし、塔の最上階にたどり着いたアレクの目の前には、眠ったままの姫が七人もいた。姫が複数人いるとは考えもしなかったアレクは動揺しながらも、次々にキスをして姫たちを目覚めさせていく。だが、伝承とは異なり、目覚めたのは姫たちだけで、ほかの国民は依然として眠り続けていた。さらに、年頃の女性たちに無断でキスをしたことが明らかになり、アレクは彼女たちの信頼を失ってしまう。こうしてアレクは、1年後にルドベキア王国が本格的にアマリリス王国へ侵攻を開始するという時間的制約の中で、呪いを解く以前にまず彼女たちの信頼を取り戻すことから始めなければならなくなる。
七人の姫たちが織りなすハーレムラブコメディ
表向きの態度はどうであれ、アマリリス王国の姫は、自分たちを助けてくれたアレクに対して感謝の気持ちを抱いている。キスをされたことを理由に彼に厳しく接するのは、実は一種の照れ隠しでもあった。そのため、アレクの誠実さや優しさを知ったうえで、姫たちは2度目のキスをきっかけに次第に彼への好意を隠さなくなっていく。また、物語にはラッキースケベ的な展開も多く盛り込まれており、物語が進むにつれてハーレムラブコメディとしての要素が色濃くなっていく点が、本作の最大の見どころとなっている。
登場人物・キャラクター
アレク
大国と知られるルドベキア王国の第三王子。年齢は21歳。「バカ」が付くほど一途(いちず)でまじめな熱血漢だが、要領が悪く、二人の兄をはじめ周囲から軽んじられ、ひどい扱いを受けている。心優しい性格で、幼い頃から聞かされてきたアマリリス王国の悲劇に胸を痛め、いつか自らの手でその王国を呪いから解放しようと決意していた。ある日、アレクは父王にアマリリス王国への侵攻を進言し、尖兵(せんぺい)として1年間自由に行動する許可を得るが、彼の真の目的はアマリリス王国を救うことにあった。数々の困難を乗り越え、ついに城へたどり着いたアレクは、七人の姫たちを目覚めさせることに成功する。だが、伝承で聞いていた内容とは異なり、姫たち以外の国民は目覚めることはなかった。さらに、無断でキスをしたことで姫たちから不信感を抱かれてしまう。アレクは彼女たちの信頼を取り戻し、アマリリス王国の復興のために奔走することになる。
クレア
アマリリス王国の第三王女。年齢は21歳。アレクが最初に目覚めさせた姫。オタク気質で恋愛小説を愛し、「恋」にあこがれる積極的な性格の持ち主。当初は自分たちを助けてくれたアレクに好意を抱いていたが、目覚めさせるために全員へ同意なくキスをしていたことを知り、自分のファーストキスが汚されたことに大きなショックを受ける。それでも、アレクの行動が自分たちを救うために必要だったこと、そして魔女の呪いを解くには彼の協力が不可欠であることを理解している。そのため、自分の気持ちに一区切りをつけたあとは、恋愛小説で得た知識を活かし、アレクがほかの六人と仲直りできるようサポートするようになる。
書誌情報
7人の眠り姫 12巻 講談社〈アフタヌーンKC〉
第1巻
(2023-08-23発行、978-4065326282)
第2巻
(2023-10-23発行、978-4065333310)
第3巻
(2023-12-21発行、978-4065338612)
第4巻
(2024-03-15発行、978-4065348369)
第5巻
(2024-07-17発行、978-4065359808)
第6巻
(2024-11-15発行、978-4065374627)
第7巻
(2025-02-17発行、978-4065386323)
第8巻
(2025-05-16発行、978-4065394694)
第9巻
(2025-09-17発行、978-4065405802)
第10巻
(2026-01-16発行、978-4065421758)
第11巻
(2026-04-16発行、978-4065432570)
第12巻
(2026-07-16発行、978-4065442340)








