MOGAKU

MOGAKU

漫画家グループ、グミマルの初連載作品。熾烈(しれつ)な実力至上主義の競輪界を舞台に、高校3年生の桐生一成が父親の死を乗り越え、残る家族を守るために30億円を稼ぐという壮大な目標を掲げて過酷な世界に挑む、熱血青春競輪漫画。秋田書店「週刊少年チャンピオン」2024年34号から2026年26号まで連載。

正式名称
MOGAKU
ふりがな
もがく
作者
ジャンル
自転車競技
 
ヒューマンドラマ
レーベル
少年チャンピオン・コミックス(秋田書店)
巻数
全10巻完結
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家族を支える一成の競輪選手への挑戦

中学3年生の時、父親が病気で他界して以来、四人兄妹の長男である一成は、高校に通いながら新聞配達と家事をこなして家族を支えてきた。しかし、高校3年生のある日、母親が交通事故で重傷を負い、車いすでの生活を余儀なくされてしまう。働くことが難しくなった母親と幼い弟妹のため、一成は高校を中退して就職することを選ぶ。そんな彼に、アルバイト先の神山が、新聞配達で培った身体能力を活かせる競輪選手への挑戦を提案する。まったく未知の世界ながら「家族のために30億円を稼ぐ」という大きな目標を掲げ、日本競輪選手養成所の合格を目指して未来をかけた挑戦が始まる。

競輪における個人競技とチーム連携

競輪は着順を争う個人競技でありながら、レース中に選手同士が「ライン」を組んで連携し、有利なポジションを確保するという独特のチームプレーが存在する。当初は自分の力だけで勝利を目指していた一成も、日本競輪選手養成所での競走訓練や寮部屋対抗のライン戦を通じて、仲間と連携する競輪の奥深さを学んでいく。さらに本作では、候補生たちが競輪を選んだ理由やそれぞれの人生背景にも焦点を当てており、日本競輪界の逸材である太田煌をはじめ、家族のために走る歌丸、韓国競輪界最強と名高いソン・ウィジョなど、個性豊かなライバルたちが登場する。個人の能力や身体能力だけでは勝ち抜けない特殊な世界を、時にリアルに、時にドラマチックな筆致で描いている。

現代競輪をリアルに描く

近年のスポーツ業界では、理論や技術の体系化が進み、トレーニングにおいても無理な努力を重ねるよりも、適切な負荷と休息のバランスが重視されるようになった。競輪業界も例外ではなく、本作ではケガ予防のトレーニングや運動後のケアなど、コンディション調整が丁寧に描かれている。その一方で、競輪の世界に飛び込んだ一成は、周囲がオーバーワークを危惧するほど、がむしゃらに練習に打ち込んでいる。その原動力は、家族を支えたいという責任感だけでなく、人生で初めて心から夢中になれるものに出会えた純粋な喜びである。効率を重視する現代だからこそ、一成の泥臭く熱い姿勢は次第に周囲の人々の心を動かしていく。初心者である一成が科学的なアプローチや合理性を否定するのではなく、自分なりの練習法を取り入れながら、競輪選手として成長していく姿を、等身大の少年の視点からリアルに描き出している。

登場人物・キャラクター

桐生 一成 (きりゅう かずなり)

高校3年生の男子。年齢は18歳で、誕生日は2月16日、身長は175センチ。丸刈りの頭にがっしりとした体格をしている。四人兄妹の長男で、中学3年生の時に父親を病気で亡くして以来、新聞配達のアルバイトと家事をこなしながら、母親や幼い弟妹を支えてきた。そんな中、母親が交通事故に遭い、一命は取り留めたものの重傷を負ってしまう。母親の入院費や弟妹の生活費を賄うため、高校を辞めて働く覚悟で職を探していたところ、アルバイト先の上司である神山の助言を受け、競輪選手を目指すことを決意する。「家族を養うために30億円を稼ぐ」という目標を掲げ、日本競輪選手養成所に入所した。生活費だけなら30億円も稼がなくていいと周囲からツッコまれるも、自らの覚悟の証(あかし)としてその金額を目標としている。競輪は未経験で、当初はバンクのカーブを曲がることすらできず、走行中に何度も転倒していた。しかし、雨の日も風の日も新聞配達を続けてきた経験から、悪天候でも力を発揮できる精神的な強さと、悪路でも前に進み続けられる強靭(きょうじん)な身体能力を持っている。効率的なトレーニングを行うほかの選手とは異なり、ただひたすら練習を積み重ねて徐々に技術を身につけていく。家族を養う義務感の中で高校生活を過ごしてきたため、将来への希望が持てず、閉塞感から冷めた性格になっていたが、競輪で走ることに達成感と喜びを覚え、単にお金を稼ぐだけでなく、一流の選手を目指すようになる。

太田 煌 (おおた こう)

日本競輪選手養成所に通う男子。年齢は18歳で、誕生日は7月27日、身長は180センチ。黒髪を短く整えた冷静沈着な青年で、競輪に対して非常にストイックな性格の持ち主。養成所では一成と同期で、寮では一成や歌丸、そしてBMX世界一を目指す山田ノリキヨと同室で生活している。父親は有名な競輪選手の竜司で、幼少期から英才教育を受けてきたため、「日本競輪の逸材」と称されるほどの実力を誇り、養成所の教官たちからも一目置かれている。理論的なトレーニング法を実践し、つねに冷静に先を見据えた戦略を練っている。中学時代、母親が急病で亡くなったが、その日、父親は競輪の大会に出場しており、母親の最期に立ち会うことができなかった。この出来事をきっかけに、かつて抱いていた父親へのあこがれは愛憎入り混じる複雑な感情へと変わり、現在は父親を打ち負かすことを目標にしている。一成とは走る動機もトレーニング方法も対照的で、当初は彼を軽視していたが、教官の言葉をきっかけに一成の規格外の熱量と純粋な情熱を認め、互いに刺激を与え合うライバル関係となっていく。

書誌情報

MOGAKU 全10巻 秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス〉

第1巻

(2025-01-08発行、978-4253281843)

第2巻

(2025-03-07発行、978-4253281850)

第3巻

(2025-05-08発行、978-4253281867)

第4巻

(2025-07-08発行、978-4253281874)

第5巻

(2025-09-08発行、978-4253003445)

第6巻

(2025-11-07発行、978-4253004961)

第7巻

(2026-01-08発行、978-4253009713)

第8巻

(2026-03-06発行、978-4253011983)

第9巻

(2026-05-08発行、978-4253013345)

第10巻

(2026-07-08発行、978-4253017947)

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