「彼」first love

「彼」first love

男子に対して苦手意識を持つ少女・狩野花梨が、プロのカメラマンを目指す少年・桐谷葵と出会い、様々な困難やすれ違いを経験しながらも愛を育んでいく様を描いた恋愛少女漫画。作者・宮坂香帆の前作・『微熱少女』と同じ世界観を共有しており、『微熱少女』の主人公の弟が登場する。

正式名称
「彼」first love
ふりがな
かれ ふぁーすと らぶ
作者
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概要・あらすじ

男子に対して苦手意識がある少女・狩野花梨は、なんとか女子校に進学することが出来たものの、自己中心的な性格の石川ユカを始めとした周囲の空気に煩わしさを感じていた。そんな花梨は、ある日の登校中のバスで近くの男子校に通う少年・桐谷葵と出会うが、馴れ馴れしく話しかけて来た上に下着まで見られてしまったため、花梨は桐谷を「変態盗撮男」だと思い悪印象を抱いてしまう。

しかし、その後花梨は桐谷と会う内に徐々に惹かれていき、やがて交際を始めることに。お互いの両親の問題や、性に対しての考え方の違い、更には恋のライバルなど様々な困難を乗り越えながら二人は愛を育んでいくのだった。

登場人物・キャラクター

狩野 花梨 (かりの かりん)

進学校の女子校に通う高校一年生。厳格な性格をした単身赴任中の父親と、旦那の顔色ばかり窺っている母親、自由奔放な姉との四人家族。苦手意識を持つ男子を避けるために女子校に進学したものの、石川ユカを初めとする周囲に煩わしさを感じている。ある日の登校中に、写真家・ユージの写真集を見ていたため桐谷葵に興味を持たれ、第一印象は悪かったものの次第に彼に惹かれていくようになり、やがて交際を始める。 初期はレンズの大きい眼鏡をかけ、野暮ったい容姿だったが、桐谷と付き合う内にセンスが磨かれていき、可愛く変化していき、引っ込み思案で暗い性格も明るくなっていく。

桐谷 葵 (きりや あおい)

狩野花梨 が通う女子校の近くにある男子校に通う高校一年生。爽やかな美男子であり、女子からの人気は高い。大企業の御曹司であるが、家族との折り合いが悪くアパートで独り暮らしをしており、家賃を払うためにバイトを掛け持ちしている。ある日の登校中、バスの中で自分の亡兄が出した写真集を読む花梨を見つけ、彼女に興味を持つようになる。 やがて、彼女に本気で惚れるようになり交際を始める。趣味はカメラであり、プロのカメラマンを目指している。

石川 ユカ (いしかわ ゆか)

狩野花梨と同じクラスの生徒。顔立ちは良い方だが、嫉妬深く自己中心的な性格の持ち主。花梨の気弱な所に付けこみ、「友達」という言葉を振りかざして彼女を都合よく利用している。桐谷葵に一目惚れをし、積極的なアプローチをかけるものの振られてしまい、その後桐谷と付き合うようになった花梨を逆恨みするようになる。

綾瀬 南里 (あやせ なんり)

狩野花梨のクラスメイト。大人びた雰囲気を持った美少女で、さばさばとした性格をしている。石川ユカに利用されている花梨を応援しており、恋愛の先輩として様々なアドバイスを施す。年上で既婚者の恋人がいたが、失恋してしまう。その後、トオルから好意を寄せられるが、本人は宇佐美弘を狙っている。

秋葉 祥子 (あきば しょうこ)

桐谷葵の亡兄・桐谷裕二の元妻。祐二がカメラマンの仕事中に事故死してしまったため、葵がカメラマンを目指すことに反対している。裕二のことは今なお思い続けており、プライベートでは男を寄せ付けていない。

高樹 真二 (たかぎ しんじ)

幅広い分野で活動するプロのカメラマン。桐谷葵の亡兄・桐谷裕二とは同僚だった。普段は飄々としてつかみどころのない性格だが、仕事中は一切の妥協を許さないプロの顔を見せる。偶然拾った、狩野花梨が桐谷から貰ったダイヤのピアスをネタに花梨にモーションをかける。

三上 サオリ (みかみ さおり)

高城真二の元でアシスタントとして働く女性。桐谷葵の元彼女であり、彼が初めて知った女でもある。元彼や、現在思いを寄せる高城にも気に入られている狩野花梨に嫉妬する。

宇佐美 弘 (うさみ ひろむ)

桐谷葵と同じ高校に通う男子生徒であり、桐谷の親友。クールで大人しい性格の持ち主であり、成績も優秀。綾瀬南里から好意を寄せられる。同作者の前作・『微熱少女』の主人公ヒロの実弟。

トオル

桐谷葵の親友。髪形をワックスでがっちりときめており、性格は明るくお調子者。趣味は合コン。初対面の印象から、狩野花梨のことを地味な女と決めきっていたが、桐谷と交際するなかで変化していく彼女に見とれることもある。最初は石川ユカのことが好きだったが、後に綾瀬南里に思いを寄せるようになる。

桐谷葵の父 (きりやのちち)

厳格な性格をした自動車会社を経営する実業家。桐谷裕二、桐谷葵の父親。裕二が死ぬきっかけとなったカメラマンという職業を良く思っておらず、また葵には自分の後を継がせようと考えているため、彼がカメラマンを目指すことに反対している。重い病気を患っているが、そのことは息子に秘密にしている。

桐谷 裕二 (きりや ゆうじ)

故人。桐谷葵の年の離れた兄であり、葵が目標とするカメラマン。配偶者は秋葉祥子。葵が中学生の頃、二人で沖縄の海を撮影していた時、波に流された弟を救うために自らの命を落としてしまった。その写真集は評価が高く、狩野花梨も愛読している。

穂高 (ほだか)

桐谷裕二が学生時代に所属していた写真部の顧問。裕二の弟の葵とも親交があり、彼から先生と呼ばれる。顔中に髭を生やし、レンズの厚い眼鏡をかけているため、むさ苦しい容姿をしているが、身なりを整えた姿は意外と若い。史香という奥さんがいるが、自分が裕二にカメラマンになることを勧めたために彼が命を落としたと後悔しており、自らに関する祝い事を避けて結婚式も行っていない。

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