概要・あらすじ
「女運があるようでない男」の異名を持つ工藤雅深は、24歳になった現在も高校の時に告白された山田さよりと付き合っていた。そしてさよりの強引さに負けて婚約し、彼女の父の代わりに社長代理として奮闘していた。その甲斐あってか、上層部からは若造だとなめられながらも、社員たちの人望は厚い。だが、強い意思を持たず、流れにまかせて生きてきた雅深は、沢口恵梨という魅力的な女性と出会い、少しずつ変化していく日常に気づくこととなる。
登場人物・キャラクター
工藤 雅深 (くどう まさみ)
性格は穏やかで、感情的になることがない青年。加えて自分の欲もあまりなく、いつも周囲の人たちに言われるがままに振る舞っている。顔もスタイルもいいため異性から人気があるが、本人はまったく気づいていない。実はEDで、女性と肉体関係を持てない。また視力が悪く、山田さよりに告白されてなんとなくOKしてしまった時はコンタクトをなくしていた。 のちにさよりの容姿を見て驚くが、結局そのままつき合い続ける。
沢口 恵梨 (さわぐち えり)
気が強くさっぱりとした性格で、言いたいことはハッキリ言う。いつも誰かを愛し、愛されたい欲求を持つ女性。バーテンダーコンテストで女性としては初のグランプリを獲得するなど、仕事面では努力家。子供の頃、よく預けられていた親戚のおじさんにいたずらされた経験があるが、そのトラウマを乗り超えて明るさと強さを身につけている。結婚願望はゼロ。
山田 さより (やまだ さより)
器量が悪く性格もあまりよくない女性。割と計算高いところがある。高校生の時に1歳先輩の工藤雅深に告白してつき合うことになる。中学生の時に愛犬が野良犬に襲われる現場を見て以来、性的なことにトラウマを持ち、まったく男性を受け入れられなくなった。
さよりの父 (さよりのちち)
大手デパートグループの元社長。体調を崩したことにより引退している。工藤雅深をとても気に入っている。山田さよりが7歳の頃に妻が亡くなり、それ以来は男手一つでさよりを育ててきた。顔はさよりそっくり。
石崎専務 (いしざきせんむ)
工藤雅深のことを快く思っていない。私利私欲のために王急グループとの合併を推し進めようとする。そのために雅深が邪魔になりわざと不祥事を起こすも、最終的には事実が露見。責任を取って辞任することになる。
高井 (たかい)
社長室長。補佐兼世話役としていつも工藤雅深を支える。石崎専務と王急グループとの裏取引の証拠を得るために、役員章を細工して盗聴に成功した。だが盗聴は犯罪であると糾弾され、雅深に迷惑をかけることを危惧して自ら辞職する。実は雅深のことを愛している。
川野元監査役 (かわのもとかんさやく)
工藤雅深が社長として就任する前にリストラされた社員。見た目は怖いがおちゃめな性格。家族から冷たい仕打ちを受け、すさんだ生活をしていたが、雅深に再就職先を世話してもらう。
城所 淳 (きどころ じゅん)
工藤雅深とは小学生の時から付き合っている親友。市来理加とはしょっちゅうくだらないことでケンカになる。背が低いことを気にしている。バイク好き。
市来 理加 (いちき りか)
城所淳の彼女。淳とは長い付き合いだが、しょっちゅうくだらないことでケンカになる。高校3年生の時に淳とのケンカがこじれて別れ話にまで発展した時、工藤雅深に何度も相談しているうちに雅深のことが好きになりかける。
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