あらすじ
第1巻
高校1年生の土田紬麦は、同じクラスの草間鈴菜と水島柊吾が互いに好意を寄せ合っていてほしいと妄想をしていた。ところが一方の鈴菜は柊吾と紬麦が付き合ってほしいと願っており、柊吾もまた鈴菜と紬麦の関係を妄想していた。互いに互いの推しカップルを妄想し合っている三人は、性別を超えた関係にあった。しかし、そんな彼らの関係は時として周囲に誤解を招いていた。特に柊吾は、紬麦や鈴菜といっしょにいることが多いため、その関係を疑われることも少なくなかった。そんなある日、柊吾のもとへ同じ学年の花岡咲憂が現れ、柊吾のことを好きになったと告白する。
登場人物・キャラクター
土田 紬麦 (つちだ つむぎ)
この春、高校に入学したばかりの女子。明るい性格で行動力があり、水島柊吾と草間鈴菜のカップリングを妄想し、二人をくっつけようと画策している。自分があえて犠牲になって鈴菜と柊吾を二人きりにしようとしたり、わざと鈴菜を危険な目に遭わせて柊吾に助けさせようとするが、その二人もまた別の妄想を土田紬麦に対して抱いているため、紬麦の計画はつねに失敗している。鈴菜と柊吾がなかよくしている時間を少しでも長くしようと、基本的に学校に来るのは2時間目以降となっている。何事にも熱しやすく冷めやすいところがあり、子供の頃からさまざまな習い事をしているが、どれも長続きしたことがない。
草間 鈴菜 (くさま すずな)
土田紬麦と同じ高校に通う女子。紬麦とは対照的に物静かな性格で、一見すると地味な見た目ながら、実際にはスタイル抜群の美少女。火山麗二をはじめとして男子生徒からの人気は非常に高い。水島柊吾と紬麦のカップリングを妄想し、二人がなかよくしている姿を見ると安心する。内向的なため、強引ながらも自分を引っ張ってくれる紬麦や柊吾を尊敬している。趣味は読書。
水島 柊吾 (みずしま しゅうご)
土田紬麦と同じ高校に通う男子。高校では不良とされているため、周囲からは恐れられている。紬麦と草間鈴菜のカップリングを妄想し、二人がなかよくしている姿を見るだけで幸せな気持ちになる。そのため、二人がなかよくしているところを邪魔する者は決して許さない。紬麦や鈴菜とつねに行動を共にしているため、周囲からは二人と同時に付き合っているのではいかと誤解されることも多い。しかし、水島柊吾自身は彼女たちに恋愛感情はなく、純粋に友人として付き合っている。
火山 麗二 (ひやま れいじ)
土田紬麦と同じ高校に通う男子。高校では自らを「王子」と名乗り、周囲の女性はみな自分のことを愛していると自負している。実際に女子からは高い人気を集めており、花岡咲憂のような熱烈なファンもいる。多くの女性たちをとりこにしているが、好意を寄せている草間鈴菜と話をするために同じ本を読んだりするなど、純情な一面がある。
花岡 咲憂 (はなおか みう)
土田紬麦と同じ高校に通う女子。高校では男子から高い人気を誇るが、性格は打算的で火山麗二と付き合おうと狙っている。男女間の友情などまったく信じておらず、つねに紬麦と行動を共にしている水島柊吾を誘惑したりと、ひそかに紬麦に嫌がらせをしている。一方で女子力が高いため、紬麦や草間鈴菜から相談を持ち掛けられ、不本意ながらもそれに応えてしまったことで彼女たちとなかよくなる。
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