お見合い結婚 恋愛なしってアリですか?

お見合い結婚 恋愛なしってアリですか?

気乗りしないお見合いで、ハイスペックながらクセが強く失礼極まりない勅使河原歩と知り合ったアラサーバリキャリの中川慶子は、交際を断るつもりがあれよあれよという間にまさかの結婚。婚姻届に判を押してから恋愛スタートという特殊な状況のもと、自分たちらしい夫婦の形を築き上げていこうと努力するアラサー新婚夫婦の姿を描く、甘くほろ苦い大人のラブコメディ。「無敵恋愛 S*Girl Anette」vol.20からvol.34にかけて掲載された作品。コミックス刊行にあたり、描き下ろしのエピソードも収録されている。

正式名称
お見合い結婚 恋愛なしってアリですか?
ふりがな
おみあいけっこん れんあいなしってありですか
作者
ジャンル
夫婦
 
ラブコメ
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あらすじ

上巻

33歳ながら会社で管理職を務める中川慶子は、親からの勧めもあってお見合いをすることになった。20代の終わり頃、一時的に強くなった結婚願望もすっかりなくなり、最近は仕事の忙しさを理由に、結婚どころか恋愛すらしていない状況だった。そんな慶子は、乗り気はないものの内心では淡い期待を抱きつつ、見合い相手の勅使河原歩に会うこととなる。すると彼は初対面にもかかわらず、上から目線の失礼な物言いを連発。イケメンで高給取りのハイスペックながら、性格にかなりの難があることを察した慶子は、即刻断ろうと息巻くものの、母親が週末のデートを勝手にOKしてしまい、仕方なくもう一度だけ会うことになる。初めてのデートは、待ち合わせの時間になっても現れない歩からの連絡によって始まり、終わらない歩の仕事を手伝うために、彼の自宅へ行くというイレギュラーなものになってしまう。しかし、意外にもこれがきっかけで、慶子は歩に興味を持つことになり、その後も何度か会ううちに、歩と共に過ごす時間に心地よささえ感じ始める。そして、流されるままに体の関係に発展すると、ウソのようなスピードで結婚へと動き始める。慶子は、クセが強い歩との結婚を決断できないまま頭を悩ませるが、二人で話し合う中で歩の語る率直な結婚観に納得し、人生における一大決心をすることになる。

下巻

中川慶子は、お見合い相手の勅使河原歩と、あれよあれよという間にスピード結婚を果たし、入籍を済ませて夫婦としていっしょに暮らし始める。恋愛は結婚してからという特殊な状況の中、慶子は歩に愛されていることを実感しつつも、独特な価値観を持つ歩の言動一つ一つに振り回される日々を送ることとなる。慶子は、歩との日々についての悩みや愚痴を、会社の後輩である高木松本にこぼし、相談に乗ってもらっていた。そんなある日、休日出勤中の慶子に歩が手作り弁当を届けに来たことを知った松本は、自身の慶子に対する思いをわざと匂わせる発言をして歩を挑発。この言葉が歩の独占欲や嫉妬心、慶子に対する執着心に火をつけることとなり、二人の関係に波風を立てる新たな火種となってしまう。そんな中、慶子と松本は二人で名古屋へ一泊の出張に行くことになる。この事実を知った歩は、自分もいっしょに名古屋へ行くと言い出す。そんな彼にうんざりした慶子は、歩と彼のアシスタントを務める小嶋光希の関係を引き合いに出し、歩の心配をバッサリ切り捨てる。しぶしぶ引き下がった歩を家に残し、慶子は出張へと出発。待ち合わせ場所に姿を現したのは、カゼ気味で体調が悪そうな様子の松本だった。名古屋での仕事を無事終えるものの、松本の体調は悪化の一途をたどる。最後に仕事の付き合いで酒を飲んだのが仇となり、ホテルに戻った頃には松本の体調は最悪の状態となっていた。そんな松本を放っておけず、介抱していた慶子は松本から思わぬ告白を受けることになる。

登場人物・キャラクター

中川 慶子 (なかがわ けいこ)

会社で管理職を務めるキャリアウーマンで、年齢は33歳。親からの勧めもあって、ハイスペックな男性との見合いを決意し、勅使河原歩と出会う。歩は高身長のイケメンで高給取りと、データ的には文句のつけようがない男性ながら、見合いの席で年齢をサバ読んでいるのではないかと疑われるほか、つねに上から目線の失礼な物言いの数々に閉口し、この見合い話は即刻断るつもりでいた。しかし、親から勝手にセッティングされたデートに行ったことがきっかけで、次第に歩に興味を抱き始める。自己中心的なところには疑問を感じるものの、優しい歩と共に過ごす時間に幸せを感じるようになる。そんなある日、雰囲気に流されて体の関係へと発展すると、話は一足飛びに結婚へと向かい、入籍だけを先に済ませ、歩の家で夫婦として暮らし始める。結婚に対しては不安や疑問を多く感じていたが、妻となってからは、さらに歩からは重すぎるくらいの寵愛を受ける。歩の仕事上のパートナーである小嶋光希の存在が、妻として大きな心配の種となり、さまざまなトラブルを引き起こすことになるが、歩との話し合いの末に丸くおさまった。だがその後、歩からセックスを求められることが多くなり、土曜日には夫婦だけで過ごす夫婦の時間の制定、仕事や帰宅時間への干渉など、愛されているとはいえ、この過干渉が次第にストレスになり始める。歩に関する愚痴や相談は同世代の未婚の友人や子持ちの友人に、結婚後の愚痴や夫婦の赤裸々な悩みについては会社の高木や松本に相談しており、会社の後輩たちには夫婦の問題が筒抜けの状態。結局のろけでしかないと、高木からは冷ややかな目を向けられているが、その都度夫婦で話し合って夫婦関係は次第に安定を見せ始める。松本からは、一人の女性として好意を寄せられている。

勅使河原 歩 (てしがわら あゆむ)

翻訳家を生業としている男性で、年齢は37歳。イケメンで、事務所兼自宅の豪華な一戸建てに一人暮らししている。家族からの勧めで見合いに参加して中川慶子と出会い、世間体のためにも悪くないと、結婚を前向きに考え始めるようになる。結婚後も自分のペースを崩したくないという考えを持っているため、結婚相手には落ち着いた女性を求めている。物静かなインテリタイプだが自己中心的な性格で、悪意なく人を振り回しがち。見合いの席では、自分の考えを素直に伝えすぎ、無自覚にも上から目線の失礼な物言いを連発したが、慶子との今後には前向きな姿勢を見せた。その後のデートでは慶子を自宅に呼びつけ、終わらない仕事を手伝わせたりと、何かと問題行動は多いものの、慶子に対して優しく接している。ある時、体の関係へと発展し、少々強引に結婚へと話を進めて入籍だけ済ませたのち、慶子といっしょに暮らし始めることになる。慶子を溺愛しているため、セックスを求める回数は非常に多く、慶子が不機嫌になるとセックスで解決しようとするところがある。仕事のアシスタントを務めている小嶋光希とは長い付き合いで、彼女に対する依存度は高く、光希の出産時にも立ち会うなど、家族以上の関係を築いている。夫が不在がちで、赤ちゃんと二人だけの生活を送っている光希をサポートするために、慶子を後回しにしても光希からの連絡があれば彼女の家へ直行する。その様子から、慶子には光希との関係性に嫉妬されており、そんな光希をなだめるために毎週土曜日は夫婦の日として二人だけで過ごすことを決めた。また記念日にも敏感で、事あるごとに必要以上に綿密な計画を立てたがり、自分の決めた予定どおりに事が進まないと気が済まない。愛情深い反面で嫉妬心や独占欲、執着心が非常に強い。一人暮らしが長かったため、料理はかなり上手。

小嶋 光希 (こじま みつき)

勅使河原歩の翻訳のアシスタントを務めている女性。現在は産休中で、赤ちゃんが生まれたばかりだが、夫は一年の半分を海外で過ごしているため、ほぼ一人親のような生活状況にある。歩は出産にも立ち会ったため、家族のような関係で赤ちゃんが熱を出したり、困ったことがあったりすると、すぐに歩に連絡を取っている。歩が自宅に来た際は手作りの食事を食べさせ、妻の中川慶子の分も持ち帰らせたりしている。ぽっちゃり体型の優しい性格で、よく気のきく世話焼き女房タイプ。以前から仕事だけでなく、家事など何もかも歩の面倒を見ていた時期もあったため、歩は小嶋光希に対して頭が上がらないところがある。現在の歩との関係性が、慶子を不快にさせている自覚はなく、単純に頼れる存在として歩を利用しており、後ろ暗い感情はまったくない。

松本 (まつもと)

中川慶子と同じ会社に勤める男性社員で、慶子の直属の部下にあたる。以前から、ひそかに慶子に好意を寄せていたが、慶子からは頼りない後輩としか見てもらえていない。それを認識しながらも、結婚した慶子を振り向かせようと、日々さりげないアプローチを続けている。ある時、会社に手作り弁当を届けに来た慶子の夫の勅使河原歩に、好きになった女性が結婚したが、自分はあきらめないと発言して歩を挑発し、直接宣戦布告する形となった。もともと職場では慶子のことを名字で呼んでいたが、その一件以来下の名前で呼ぶようになる。慶子と二人で工場の視察を兼ねた一泊の出張に行った際には、カゼによる体調不良と取り引き先との飲酒でダウンし、心身ともに弱ったところで慶子に告白するが、ふられることとなる。しかし翌朝には、好きで居続けることを宣言した。後日、飲み会の最中、慶子と歩の夫婦げんかに巻き込まれる形で階段から落下して右腕を骨折し、日常生活が困難な状態に陥ってしまう。責任を感じた慶子と歩から、完治するまで勅使河原家に来ないかと提案を受け、多少の下心を抱きつつ、世話になることにした。仕事仲間の高木にはブリッ子と呼ばれる一方で、松本は高木の髪型を揶揄して「お団子オンナ」や「みたらし」と呼び、まるで子供同士のような不毛なやり取りを繰り返しているが、絶妙に仲がいい。

高木 (たかぎ)

中川慶子と同じ会社に勤める女性社員で、年齢は25歳。慶子の後輩にあたり、いっしょに食事をしたり、悩みを相談し合ったりしている。高木自身も婚活中だが、慶子から見合い相手の勅使河原歩との結婚について悩みを打ち明けられると、悩まない結婚などありえないし、よりよい条件が多い男性を選んだ方がいいと持論を展開。歩といい雰囲気になって体の関係を持ったことに悶々とする慶子に、どこにダメな理由があるのかと言い放った。慶子が結婚したあとも、事あるごとに相談を持ち掛けられることになるが、基本的にすべてのろけに聞こえてしまい、慶子への返しはちょっと冷めたくなっている。仕事仲間の松本とは、慶子を交えて仕事終わりによく飲みに行っている。松本からは、髪型を揶揄され「お団子オンナ」や「みたらし」と呼ばれたりする一方で、高木は松本をブリッ子と呼んで子供同士のような不毛なやり取りを繰り返しているが、絶妙に仲がいい。

未婚の友人 (みこんのゆうじん)

中川慶子の友人の女性。慶子から見合い相手の勅使河原歩との結婚について悩みを打ち明けられた。この時、顔もよく、高給取りで家族にも問題がなく、慶子に結婚しても仕事を続けていいと言ってくれる歩を理想の男性と評価した。体の関係を持ったと知り、結婚も頃合いだと今後について前向きなアドバイスを送る。

子持ちの友人 (こもちのゆうじん)

中川慶子の友人の女性。慶子から見合い相手の勅使河原歩との結婚について悩みを打ち明けられた。この時、顔もよく、高給取りで家族にも問題がなく、慶子に結婚しても仕事を続けていいと言ってくれる歩を理想の男性と評価した。それでもなお、自分の恋愛観を語ろうとする慶子に、結婚に恋愛を求めてはいけないと厳しめのツッコミを入れ、経済力と生活力に勝るものはないと、子持ちで共働き故の自らの苦労をにじませて力説する。

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