さくらDISCORD

さくらDISCORD

名前に「さくら」の字を持つ6人の高校生男女による、友情や恋愛をはじめとした青春模様を描く物語。タイトルの「DISCORD(不協和音)」には、一癖ある性格の6人が、最初は互いにぶつかり合いながらも、次第に確かな絆を紡いでいくという意味が込められている。「週刊少年チャンピオン」2011年40号から2012年34号にかけて連載された作品。

正式名称
さくらDISCORD
ふりがな
さくらでぃすこーど
作者
ジャンル
青春
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概要・あらすじ

4年ぶりに故郷に戻って来た作楽康介は、幼なじみの桜ノ宮さくら(ノ宮)をはじめ、自身と同じく名前に「さくら」の字を持つ5人のクラスメイトと出会う。担任の斉藤の命令で、転校から2週間後に控えていた野球大会に、康介たち6人でチームを組むことになる。しかし康介は、中学生時代に野球部で1勝もできなかったことが原因で、前向きな気持ちを失っていた。

それでもノ宮に後押しされる形で、6人の「さくら」たちを結束させようと動き出す。心に深い闇を抱える「さくら」たちと、幾度も衝突する康介だったが、不器用ながらもまっすぐな行動で彼らの闇を晴らして、次第に本当の仲間としての強い絆を結んでいく。

登場人物・キャラクター

作楽 康介 (さくら こうすけ)

6人の「さくら」の1人。物事や他人に対して一線を引いており、冷めた一面のある男子高校生。中学生時代に所属していた野球部が弱小だったせいで、部全体が諦めムードに満ちている。先輩たちに1勝をプレゼントすると約束したものの、自身のエラーで最終試合も敗北に終わってしまったという苦い過去がある。その経験が半ばトラウマとなり、野球からは離れていた。 高校2年生の春に4年ぶりに故郷へ戻って来て、桜ノ宮さくらら幼なじみとの再会を果たす。

桜ノ宮 さくら (さくらのみや さくら)

6人の「さくら」の1人。作楽康介の幼なじみで、かつて彼と同じ団地に住んでいた女子高校生。明るくテンションの高い性格で、6人のリーダー的存在。髪を桜の花びらの形に編んでいる。康介が引っ越してからは、野球好きだった彼を想いながら、1人で水切りの練習を続けていた。そのため、元野球部の康介以上に水切りが得意。

桜島 結太 (さくらじま ゆうた)

6人の「さくら」の1人。作楽康介の幼なじみの男子高校生。かつて桜ノ宮さくら(ノ宮)に初恋していたが、ノ宮と仲のいい康介に対して劣等感と嫉妬心を抱いていた。康介が引っ越した後は、ノ宮の気を引こうと、陸上部のエースであると言っていた。それが嘘であると知られてしまったため、部内で居場所を失ったという過去がある。これらの苦しい感情を抱えつつも、普段は表に出すことなく、明るく振る舞っている。

桜ケ丘 奏 (さくらがおか かなで)

6人の「さくら」の1人。作楽康介の幼なじみの男子高校生。読書が好きで博識な反面、体力や運動神経は、まったくと言っていいほどない。普段はマイペースなとぼけた性格だが、シリアスな場面になると、表情も口調も一変する。6人の「さくら」たちのチーム名として、本作のタイトルと同じ「さくらDISCORD」という名前を考案したが、桜ノ宮さくら考案の「THE☆さくら」と同様に、全員から一蹴された。

住吉 さくら (すみよし さくら)

6人の「さくら」の1人。常に1人で行動している物静かな性格の女子高校生。桜ノ宮さくらたちとは中学時代に知り合い、最初は疎ましく思いながらも、少しずつ交流を深めるようになった。病弱な母親と「貴樹」という幼い弟と三人暮らしをしている。本来は心優しい性格だが、2人の家族の面倒を見るために、あえて周囲と人間関係を築かないようにしていた。

芽吹 さくら (めぶき さくら)

6人の「さくら」の1人。飄々とした性格をしており、掴みどころのない言動の多い女子高校生。勉強や運動など、幼い頃からあらゆる才能を発揮しており、特にピアノでは家族や周囲からも期待されていた。その期待に応えることだけに必死になりすぎた代償として、現在は人生に一切の楽しみを感じられなくなっている。しかし桜ケ丘奏とは純粋に仲を深めており、「さくら」がそろった時には、自分も6人目の「さくら」として仲間に加わるという約束を密かに交わしていた。

芽吹 真也 (めぶき しんや)

芽吹さくら(芽吹)の兄だが、母親が違うため血の繋がりはない。幼い頃から多才で、母親から期待をかけられていた芽吹に対して、多大なコンプレックスを抱いている。そのため、芽吹と両親の絆を壊そうとしていた。

桜 ハルカ (さくら はるか)

作楽康介の中学時代の先輩。野球部でマネージャーを務めていた女性。桜修一は二卵性の双子。細かいことを気にしない豪放磊落な性格で、康介を軽々と持ち上げる怪力の持ち主でもある。右耳に付けている桜のピアスは、康介が付けているものと対になっている。

桜 修一 (さくら しゅういち)

作楽康介の中学時代の先輩。野球部ではキャプテンを務めていた青年。桜ハルカは二卵性の双子。修一の持ち前の明るく朗らかな性格のおかげで、野球部は弱小ながらも良い雰囲気を保っていた。

桜 幸助 (さくら こうすけ)

桜ハルカと桜修一の弟。非常に病弱で、既に故人となっている。生前は、修一から野球の話を聞くことを、日々の楽しみとしていた。修一は幸助の存在を秘密にしていた。作楽康介は幸助のことを知っており、康介が野球部の一勝にこだわっていたのも、幸助のためという理由が大きかった。

斉藤 (さいとう)

作楽康介が所属するクラスの担任を務める女性教師。外見や話し方からは温和な雰囲気を醸し出しているが、言うことを聞かない生徒には、静かな怒りを見せる。また怪しげな笑顔を浮かべながら、小声で物騒な発言をすることもある。

集団・組織

THE☆さくら (ざさくら)

桜ノ宮さくら(ノ宮)が考案した、6人の「さくら」たちのグループ名。夏休みには「THE☆さくら」としての合宿も行っているが、このグループ名には、ノ宮以外は誰一人として賛同していない。

場所

瀬尾見 (せおみ)

兵庫県姫路市にある街。実在する網干という街に地図上の位置が似ている他、網干なぎさ公園や龍門寺といった、網干に実在するロケーションをモチーフにした背景が、作中にいくつか登場する。

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