イケメンだから愛せない

会社の受付嬢として働く中谷文乃は、イケメン嫌悪症である。大学生の頃にイケメン彼氏と付き合い、苦労したことから、イケメンを見るとゴキブリを見るような表情になってしまうのだ。ある日の夜、文乃は一人のイケメン男性と偶然出会う。彼の名は常盤仁。仁は、あるトラウマから、女性に対して拒絶反応を起こしてしまう体質だった。しかし、文乃に対しては、拒絶反応が起きない。それは彼女の仁を見る目が、虫けらを見るようだったからだった。仁は、「後で大事な話がある」と、文乃の連絡先を聞き、自分の名刺を渡した。なんと仁は、文乃が勤める会社の親会社の社長だった。翌日、文乃は仁に呼び出される。仁は自分の女性嫌いを克服するために、文乃に協力を願う。自社の秘書課に移籍し、自分と同棲するようにと言うのだ。申し出を断る文乃だったが、仁は強引に計画を実行。こうして、イケメン嫌悪症の文乃と、女性恐怖症のイケメン社長の同棲生活が始まった。