概要・あらすじ
見た目は犬、心は乙女という「犬乙女」の乾は、女子高校生として暮らしている。そんな乾に振り回される人間の親友である宇佐木瑠々美は、何かと苦労をしつつも、乾との友情をはぐくんでいた。普通ではない乾と瑠々美のコンビの周りには、自然と個性豊かな友達が集まり、騒がしくも笑顔の絶えない日常が展開されるのだった。
登場人物・キャラクター
乾 (いぬい)
高校に通うメス犬。周りからは「イヌイさん」と呼ばれており、乾自身も「イヌイ」と呼んでいる。見た目は犬そのものだが、二足歩行で人間の言葉をしゃべる。服や雑貨類も普通の女子高校生と同じように身に着け、しかも結構な女らしさを醸し出している。そのため、宇佐木瑠々美を含む他の生徒からは「犬乙女」と評されている。本人は自分を犬だと自覚しておらず、普通の女子高校生だと思っているものの、実際には細かいところで犬のような言動を多く見せる。 そういったズレた言動を瑠々美に突っ込まれながら、親友として常に行動をともにしている。犬らしく嗅覚が鋭いが、現在は酷い花粉症を発症しており、実生活に支障が出ているレベルにある。同じクラスの日辻に片想いをしている。 ちなみに、いくらイケメンであっても、猿顔の男性は好みではない。
宇佐木 瑠々美 (うさぎだ るるみ)
かわいらしいボブヘアの女子高校生。誕生日は10月10日。乾のクラスにやって来た転校生だが、転校初日から一方的に乾に好かれ、以降は常に行動をともにするようになった。当初は乾との関係に戸惑っていたものの、次第に親友として受け入れている。犬とも人間とも言えない乾の言動に振り回されながら、ツッコミを入れ続けることを強いられている苦労人。 実はバストが小さいことを気にしているが、周囲にバレないように誤魔化している。車にひかれそうになった際に助けてくれた久間強に片想いをしている。
根澄 マキ (ねずみ まき)
乾や宇佐木瑠々美のクラスメイトの女子高校生。誕生日は5月14日。メイクやファッションなどおしゃれが好きで、流行り物には目がないミーハーな性格をしている。海でナンパされた際には張り切るなど、恋愛ごとにも積極的。公にはしていないものの、校内に彼氏がいる。
八木 リカ子 (やぎ りかこ)
乾や宇佐木瑠々美のクラスメイトの女子高校生。誕生日は6月21日。運動神経が抜群で、頭を使うよりもまずは行動する、猪突猛進タイプ。ボーイッシュでサバサバとした性格ながら、実は密かにアイドルの追っかけを趣味としている。実家は蕎麦屋を営んでいる。
マナティ
北欧から留学生している少女。宇佐木瑠々美の家にホームステイし、乾や瑠々美と同じ高校に通っている。誕生日は12月1日。肌が白く、すぐにそばかすができることを気にしている。地毛が赤毛であるため金髪に染め、ツインテールの髪型にしている。日本の文化に興味津々ではあるものの、「ヤンキー」に興味を持つなど、感性が少しズレている節がある。 プールの飛び込みが得意。
日辻 (ひつじ)
乾や宇佐木瑠々美のクラスメイトの男子高校生。丸い眼鏡をかけており、その見た目どおりの、非常に温厚でおっとりとした性格をしている。茶道部に所属しており、部活中は着物姿になる。乾に好意を寄せられているが、そのことには気づいていない。告白をされそうなタイミングには、自然と別の話題に切り替えるなど、日辻本人も意図しない形で回避し続けている。
久間 強 (くま つよし)
乾と宇佐木瑠々美の同じ高校に通う男子。乾たちとはクラスが異なる。褐色の肌をした硬派なイケメン。柔道部に所属している。瑠々美が車と接触しそうになった際に助けた縁で、乾たちと知り合う。瑠々美が片想いをしている相手でもある。
来園寺 (らいおんじ)
乾と宇佐木瑠々美らと同じ高校に通う男子。乾に片想いをしている。イケメンではあるものの、乾の容姿を「ワイルドでかわいい」と褒め、「子猫ちゃん」などと甘い言葉を囁くなど、少し感性がずれている節がある。ちなみに、日辻に片想いをしている乾は来園寺に対して興味がなく、嬉しく受け止めるどころか迷惑に感じている。
寝古川 ゆい (ねこがわ ゆい)
乾と宇佐木瑠々美らと同じ高校に通う女子。風紀委員長をしており、曲がったことや不正を絶対に許せないまっすぐな性格。あまりにも融通が利かないため、周りからは目立って嫌われてはいないものの、距離をおかれている。特にメイクが好きな根澄マキは、寝古川ゆいのターゲットになりやすいため、「怖いもの」の1つとしてその名を挙げ、警戒している。
ななみ
宇佐木瑠々美のいとこで3歳の少女。休みの日には瑠々美の家をよく訪れており、乾のことを気に入っている。一緒に遊んでほしいとお願いされた際には、乾はお姉さんらしいところを見せようと奮闘するものの、結局はいつもどおり、普通に犬のような行動をとってしまう。それでもななみはまったく気にしていない。
準一 (じゅんいち)
乾の田舎の祖母の家の、隣に住む青年。日に焼けた肌に、切れ長の涼しげな眼をした美少年。初めて会った宇佐木瑠々美も「かっこいい」と胸をときめかせた。乾が認めるほど毛並みが良い、秋田犬の「福太郎」を飼っている。
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