概要・あらすじ
洋食屋「ひだるまキッチン」の店長、日野洋二は自他共に認める料理の天才である。そして「自分の料理を客に食わせたい」と思いながら「自分で作った最高の料理を自分で食いたい」というジレンマを抱えて厨房に立っていた。モーレツに腹を減らしながら作った料理を、作る端から「お客様」に横取りされる理不尽にキレかけていた時、客の青年が「店長を呼べ」と怒り出した。自分よりあとに来た客が、先に料理を食べているというクレームだった。店員の金本香苗を押しのけ、洋二は青年の頭をわしづかみにし、そのまま床に叩きつけた。洋二は静かに料理をしたいのだ。そして、恐れおののく青年の耳元で、「お前のために美味しいトンカツを作ってやる」と甘く囁く。すると青年は、恋する乙女のような表情になり、おとなしく料理を待った。数分後、出来上がったトンカツ定食を食した青年は、「ママのトンカツより美味しい」と涙を流すのだった。
登場人物・キャラクター
日野 洋二 (ひの ようじ)
洋食屋「ひだるまキッチン」の店主。三十路過ぎの男性で、コックコートに緑色のスカーフが特徴。自他共に認める料理の天才だが、自らの料理を客だけではなく、自分で食べたいというエゴイストでもある。
金本 香苗 (かなもと かなえ)
洋食屋「ひだるまキッチン」のウエートレス。通称はカナ。働き者で愛想がよい常識人だが、キレると怖い。また、底なしの食欲の持ち主でもある。
薬師寺 仁 (やくしじ じん)
高級ホテルの最上階に店を持つ、超一流の天才フランス料理シェフ。人気料理番組「料理の達人」のレギュラーで、20戦無敗の帝王でもある。修業時代に煮えた油によって大やけどを負い、顔の右半分を仮面で隠している。料理学校時代、日野洋二の先輩であり、師でもあった。
クレジット
- 原作
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荻原 数馬
- キャラクター原案
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ジョンディー