概要
エマ達が暮らす、鬼達の食料となる子供「食用児(しょくようじ)」を飼育する高級農園。正確な位置は不明で、北半球中緯度のどこかにあると推測されている。ペンが指し示す座標においては「00-00」。子供達が暮らす五つの農園(プラント)と本部の、計六つの施設に別れており、エマ達が生活しているのは第3プラントにあたる。クローネも「グレイス=フィールド農園」の出身だが、エマ達とは別のプラントで育っている。
各プラント間は高く、硬く、丈夫で起伏も継ぎ目もない、サラサラの質感の塀で仕切られており、子供達が外へと通じる門へ行く事は禁じられている。農園の周囲は絶壁で、塀を越えて逃げ出す事は極めて困難となっているが、一か所だけ外へとつながる橋がかかっている。
そのため子供達は塀の向こうの隣接した位置に、また別の農園があり、そこでも子供達が生活している事を知らない。所属する子供達には、一人一人に「認識番号(マイナンバー)」と呼ばれる個別の番号が与えられており、番号は首を囲むような形で、各自の身体にも刻印されている。また、子供達の左耳には小さな発信機が仕込まれており、「飼育監」は、この発信機と、時計の付いたコンパクト型の装置を使って、子供達の位置を割り出す事ができる。
しかし、発信機の精度は高くなく、子供の位置を割り出す事はできても、それが誰なのか個人の特定はできない。起床は朝6時で、朝食後は毎日、テストと呼ばれる300点満点の試験が行われている。それから洗濯と昼食をとり、それが終わった後は、18時の夕食まで自由時間となる。
夕食後の20時以降はまた自由時間となり、入浴したり勉強したりできるが、第3プラントにおいてはローカルルールとして、エマやギルダといった年長の女子が赤ちゃん達の世話を行う時間がある。また、掃除は当番制である。子供達は1歳で「グレイス=フィールド農園」に連れて来られてから、基本的に6歳までは「グレイス=フィールド農園」で過ごす。
そして、6歳の誕生日以降、テストの成績が悪い順に出荷されていき、最大12歳の誕生日までに必ず出荷され、鬼の食料となる。逆に、テストの成績がいいと出荷は見送られるが、そのまま12歳の誕生日まで「グレイス=フィールド農園」で過ごす事に成功した子供の出荷を「満期出荷」と呼ぶ。
制服は、男子は真っ白なワイシャツに真っ白なズボン、女子は真っ白なブラウスに真っ白なプリーツスカートで、就寝時以外はその服装で過ごす。食事はレトルト食品が多く、子供でも準備がしやすく、調理器具も必要のない簡単なものになっている。農園の飼育方針に「のびのび健全に育てる」と「秘密は厳守する」があり、いずれも、鬼達が好む発達した脳を持つ、のびのびと心身共に健康に育った感情豊かな子供を育てるために存在する。
そのため子供達には飼育監を用いた偽りの平和な生活を送らせ、鬼達は姿を見せずに飼育を進めている。つまり、子供達は出荷までいっさいの真実を知らされず、「グレイス=フィールド農園」を孤児院「グレイス=フィールド ハウス」だと思い込んで暮らしている。
登場作品
約束のネバーランド (やくそくのねばーらんど)
鬼に食べられる運命にある「食用児」の少年少女達が、鬼の支配から逃れ、人間として生きていくために知略を張り巡らせて戦う姿を描いたダークファンタジー。集英社「週刊少年ジャンプ」2016年35号から2020... 関連ページ:約束のネバーランド
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