約束のネバーランド

鬼に食べられる運命にある「食用児」の少年少女達が、鬼の支配から逃れ、人間として生きていくために知略を張り巡らせて戦う姿を描いたダークファンタジー。「週刊少年ジャンプ」2016年35号から連載の作品。

正式名称
約束のネバーランド
ふりがな
やくそくのねばーらんど
原作者
白井 カイウ
作画
ジャンル
ダークファンタジー
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
関連商品
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あらすじ

第1巻

2045年。孤児院「グレイス=フィールド ハウス」で暮らす11歳のエマは、38人の仲間と、「ママ」と呼んで実の母親のように慕うイザベラと共に楽しい毎日を送っていた。10月12日の夜、エマとその友人のノーマンは、里親が決まって「グレイス=フィールド ハウス」を出ていく事になったコニーの忘れ物を届けに行く事になる。しかし、その途中で二人が発見したのは、車の荷台で死亡しているコニーの姿だった。さらに、そこにいたイザベラと、鬼のような姿をした謎の化け物との会話から、エマとノーマンは衝撃の事実を知る。それは「グレイス=フィールド ハウス」の正体は孤児院ではなく、子供を育て、人肉を好む鬼へ出荷する「グレイス=フィールド農園」であり、子供達はみんな、12歳になるまでに出荷され「食用児(しょくようじ)」として鬼に食われる運命にあるという事だった。深いショックを受けるエマだったが、ノーマンと協力し、子供達全員で「グレイス=フィールド農園」を脱出する決意をする。そこにレイも協力者として加わり、三人は農園周辺の情報や、脱出用の道具を集め始める。しかし、やがて三人の様子がおかしい事に気づいたイザベラは妨害工作を始め、さらに自分の補佐としてクローネを呼び寄せる。危機に陥る三人であったが、ある日、エマはクローネと共にやって来た新しい仲間のキャロルから、子供達全員の身体に付けられた発信機の位置を特定する事に成功する。これによって、脱出計画はどうにか一歩前進するのだった。

第2巻

2045年10月18日。発信機の位置を割り出したエマ達は、脱出に向けて子供達全員の能力を底上げするため、かくれんぼを利用した訓練を始めていた。そこから隊列を組んでチームで逃げる作戦を考えたエマ達は、そのリーダーとして自分達に加えてギルダドンを選出し、二人に事情を話して脱出計画チームに入れる事にする。しかし同時に、子供達の中にイザベラの内通者がいるのではという疑念がわき始め、三人はイザベラの裏をかくため、当初の予定より早い11月8日を脱出決行日に変更する。しかし実はノーマンは、内通者がレイであると悟っており、二人きりになった際、レイにその真意を尋ねる。なんとレイは6年前から脱獄の準備をしており、自分からイザベラに内通者として加担して取引をしながら、情報と脱出道具を集めていたのだという。さらに仲間全員での脱出を願うエマとノーマンに対し、レイは全員での脱出は不可能であると考えており、対立する意見にノーマンは悩む。しかし翌日10月31日、レイはエマに、自分が内通者であるがエマ達の味方であると打ち明け、さらに昨夜とは違い、仲間全員で逃げたいと思っていると言い出す。ノーマンはそれが噓であると知りつつ、脱出計画を進める事にする。

第3巻

エマギルダが見つけたイザベラの秘密の部屋に、ドンがギルダと二人で侵入してしまう。エマ達の噓によりコニーが生きていると思っていたドンは、一刻も早くコニーを助けたいあまり、ギルダを誘って無茶な行動に出てしまったのである。一方その頃、エマ、ノーマンレイの三人は、図書室の蔵書票に隠されたメッセージから、ウィリアム・ミネルヴァという人物が、間接的に自分達の味方をしており、外の世界で待っていてくれているのではと希望を抱いていた。しかし、エマ達が戻ると、ドンとギルダが現れ、三人に真実を話すように迫る。三人がすべてを話すと、噓をつかれていた事にドンは激怒するが、これによって五人全員が素直な気持ちを打ち明け、五人の結束は高まるのであった。しかし、この会話は、なんとクローネに盗み聞きされていた。イザベラに代わって「グレイス=フィールド農園」の飼育監になりたいクローネは、イザベラを失脚させるために、エマ達の脱走に協力すると言い出す。ノーマンはすぐさまクローネの真意に気づくが、お互いの目的のためエマ達とクローネは、形ばかりの共闘関係を結ぶ事にする。そして11月2日、エマ達は脱出に向けた、農園の外周辺の下見を決行する。一方その頃、クローネはイザベラに呼び出され、新飼育監にクローネが任命されたので、すぐさま本部に戻るように告げられていた。それが罠であると悟ったクローネは、エマ達が見つけられる場所に、脱出のための重要なアイテムであるペンを隠し、迎えに来た鬼に殺されてしまう。それを知らないエマとノーマンは下見に向かっていたが、そこにすべてを見抜いたイザベラが現れ、エマの足が折られたうえ、二人はノーマンの出荷が明日に決まった事を知らされる。

第4巻

ノーマンの出荷が、明日11月3日に決まってしまった。焦ったエマレイは、3日にノーマンが逃げたふりをして敷地内に潜伏し、脱出決行日の8日に合流する作戦を提案する。しかしノーマンは二人の思いに感謝しつつも、自分が脱出計画に加わる事は極めて難しいと理解していた。そのためノーマンは、自分が得たすべての情報と手紙、そしてクローネが残した脱出用のアイテムをエマ達に託し、「グレイス=フィールド農園」を去っていくのであった。ノーマンの脱落により脱出計画は流れ、失意のまま時間が経過していく。そして年が明け、2046年1月14日夜。1月15日生まれで、いよいよ出荷が明日に迫るレイは、エマに、本当は脱出をあきらめていないのだろうと問う。この2か月、二人はあきらめたふりをして、再度別々に脱出計画を練っていたのである。しかしレイの計画とは、自分の身体に火をつけ、屋敷に火事を起こす事でイザベラを混乱させ、そのスキにエマ達を逃がすというものであった。だが、ノーマンの残した手紙からレイの計画を悟っていたエマはそれを止め、レイが焼身自殺したかのように見せかけて、すでに準備していた仲間達と共に脱出を決行。驚くレイを連れて、とうとう「グレイス=フィールド農園」をあとにする。

第5巻

ノーマンの助言をもとにエマ達が練り直した脱出計画とは、フィルをはじめとする4歳以下の仲間は「グレイス=フィールド農園」に残し、外での安全が確保でき次第、自分達の暮らす第3プラントのみならず、「グレイス=フィールド農園」にある五つのプラントで暮らす子供達全員を救出するというものだった。4歳の子供が最速で出荷される2年以内にそれを実行する事となったエマ達は、追っ手を振り切り、森に逃れる。次なる目的地を、ノーマンがクローネから受け取ったペンの指し示す「B01-14」という座標に定めたエマ達は、ウィリアム・ミネルヴァがくれたヒントを頼りに森に住む化け物から逃れ、順調に進んでいく。しかし、そこに野生の鬼と「グレイス=フィールド農園」からのさらなる追っ手が立ちはだかり、さらにレイだけが分断され、絶体絶命の危機に陥る。ところが、そこに助けに現れたのは、頭巾をかぶった謎の少女であった。

第6巻

エマ達を助けた頭巾の少女、ムジカと、レイを助けた頭巾の男性、ソンジュの正体は、なんと鬼であった。驚くエマ達だったが、ムジカとソンジュの、自分達は宗教上の理由で人肉は食べないため、エマ達に危害を加える事はないという言葉を信じ、しばらく行動を共にする事になる。そしてエマ達は、ソンジュから、現在の地球は人間の世界と鬼の世界の二つに分断されており、エマ達がいるのは鬼の世界である事、そしてそれはもう1000年以上続いている事を知る。そこでエマ達は、これまでずっと自分達にヒントを与えてくれているウィリアム・ミネルヴァをまずは探し、人間の世界へ渡る方法を聞いたのち、2年以内に準備と体勢を整えて「グレイス=フィールド農園」の子供達を救出する事を今後の目標とする。移動中にエマはソンジュから狩りを学び、レイはムジカから料理を学び、とうとう森を抜ける。別れ際、ムジカからペンダントのようなものと、七つの壁を探しなさいという謎のメッセージを受け取ったエマは、不思議に思いつつもそのままペンが指し示す新たな目的地「B06-32」にたどり着く。一見何もない荒野と思われたそこでもう一度ペンを使うと、なんと地下へ続く穴が出現。エマ達が中に入ると、そこには謎の男性が待ち構えていた。

第7巻

座標「B06-32」の地下シェルターで暮らしていたのは、ウィリアム・ミネルヴァではなく、13年前「グローリー=ベル」と呼ばれる農園から逃げて来た男性であった。彼は早速エマ達を殺そうとするが、会話の途中で突如おかしな事を口走り、そのまま気を失ってしまう。これを好機と見たエマ達は、そのスキに彼を拘束し、シェルターの緊急破壊装置を手に入れる。そして、名を名乗ろうとしない彼を便宜上「オジサン」と呼ぶ事にし、シェルターを破壊されたくなければ自分達に協力するよう脅すのだった。こうしてオジサンをウィリアム探しの旅に引き込む事に成功したエマ達は、シェルター内に残されたウィリアムの手紙にあった新たな座標「A08-63」を次の目的地に定める。全員で行くのは難しいと判断したエマ達は、エマ、レイ、オジサンの三人のみで出発し、そのあいだギルダら13人は、シェルターで彼らの帰りを待つ事にするのだった。

第8巻

エマレイは、オジサンをガイド役に座標「A08-63」へと向かう事になった。二人を快く思わないオジサンはわざと二人を危険に晒して楽しむが、二人は疲弊しながらも、必死についていく。しかし、オジサンの真の目的は出発時にギルダと交わした、どちらか一人は必ず生きて返すという約束を守り、レイは生かしつつも、エマを道中で殺す事であった。それを知らないエマはどうにかオジサンとの関係を深めようとするが、オジサンがエマの言葉に心動かされた瞬間、突如何者かにエマがさらわれてしまう。そしてエマが目を覚ますと、そこは座標「A08-63」であり「ゴールディ・ポンド」と呼ばれる、鬼達がさらってきた子供達を戯れで狩る密猟場であった。エマはそこで出会ったヴァイオレットに案内され、鬼達を倒し、「ゴールディ・ポンド」を終わりにするため活動している少年少女達のチームと出会う。さらにそのチームのトップであるルーカスは、オジサンのかつての仲間であった。そしてエマがペンを持っている事を知ったルーカスは、エマをウィリアム・ミネルヴァが「ゴールディ・ポンド」に残した秘密の部屋へ案内する。

登場人物・キャラクター

エマ

「グレイス=フィールド農園」に所属する11歳の女子。認識番号(マイナンバー)は63194。前髪を眉上で短く切ったオレンジ色の外はねショートカットヘアにしており、頭頂部の髪の毛一房と、後頭部の髪の毛一房の2か所だけ長い事から、オジサンには「触覚」と呼ばれている。また、この「触覚」は切ろうとしてもなぜか髪の毛が一人でにハサミから逃げだすため、イザベラでも散髪できなかった。 2046年1月15日「グレイス=フィールド農園」脱出時、左耳に付けられた発信機を取るため、左耳を失った。明るく前向きで、自分よりも他者を思う事のできる心優しい性格。また、友人のノーマンとレイと同様、テストにおいて「フルスコア」と呼ばれる満点の成績を持ち、三人揃ってグレイス=フィールド農園始まって以来の天才といわれている。 さらに非常に高い身体能力と学習能力を持ち、その能力を活かして脱出後は弓や銃を扱えるようになる。2045年の10月12日までは、仲間達を愛し、育ての親であるイザベラを心から慕う、平和で幸せな毎日を送っていた。しかし、仲間の一人であるコニーが里親のもとへ向かう日、ノーマンと共にコニーの忘れ物を届けに行く途中で「グレイス=フィールド農園」の真実を知ってしまう。 以降、ノーマンとレイ、そしてエマの三人を中心とした、「グレイス=フィールド農園」脱出計画を練り始める。「グレイス=フィールド農園」脱出後は、目標をフィルをはじめとする「グレイス=フィールド農園」に残った4歳以下の子供達の救出と、ほかの農園で暮らす子供達全員の救出を、2年以内に実施する事に切り替える。 明るく、どんな時も仲間を見捨てない人柄から仲間達全員に愛されているが、クローネにも指摘されている通り、優しすぎる性格ゆえに他者に甘く、また他者のためであれば、自身を粗末にしがちなのが弱点。身長は145センチ。 誕生日は2034年8月22日。

「グレイス=フィールド農園」に所属する11歳の男子。認識番号(マイナンバー)は81194。実はイザベラの息子だが、レイとイザベラ以外は誰もその事を知らない。前髪を左寄りの位置で斜めに分けて、左目が隠れ... 関連ページ:レイ

ノーマン

「グレイス=フィールド農園」に所属する11歳の男子。認識番号(マイナンバー)は22194。前髪を眉上で短く切った、銀色のベリーショートカットヘアにしている。穏やかかつ上品で知的な、非常に落ち着いた性格の持ち主。また、友人のエマとレイと同様、テストにおいて「フルスコア」と呼ばれる満点の成績を持ち、三人揃って「グレイス=フィールド農園」始まって以来の天才といわれている。 2045年の10月12日までは、エマ同様、仲間達を愛し、育ての親であるイザベラを心から慕う、平和で幸せな毎日を送っていた。しかし、仲間の一人であるコニーが里親のもとへ向かう日、エマと共にコニーの忘れ物を届けに行く途中で「グレイス=フィールド農園」の真実を知ってしまう。 以降、エマとレイ、そしてノーマンの三人を中心とした、「グレイス=フィールド農園」脱出計画を練り始める。エマに思いを寄せており、自分よりも他者を思う事のできるエマを尊敬している。そのため、1歳児も含めた子供達38人全員での脱出は極めて難しいと悟りながらも、エマの希望を叶えるべく、どうにか実現させようとしていた。 しかし、レイは全員での脱出は不可能であると考えているため、エマとレイの間で板挟みになり、非常に苦しむ事になる。それでも2045年11月8日を脱出決行日としていたが、11月2日、突如出荷が決められてしまう。エマとレイには逃げるよう言われるが、あえて出荷を受け入れ、同時にエマ達が必ず脱出できるよう、自分がいなくなったあとの作戦や脱出に必要なアイテムなどを多数残して「グレイス=フィールド農園」を去って行った。 そしてそのまま殺されたかと思われていたが、のちに実は別の場所へ連れて行かれた事が発覚する。隠れた特技はピッキング。幼い頃は身体が弱く、体力や腕力はほかの子供に比べて低め。身長は145センチ。誕生日は2034年3月21日。

ドン

「グレイス=フィールド農園」に所属する10歳の男子。認識番号(マイナンバー)は16194。黒の刈り上げヘアで、色黒で背が高く、ほかの男子に比べて、身体の成長が早い。その体型からオジサンには「豆ノッポ」と呼ばれている。明るく負けず嫌いで情に厚いが、やや単純な性格で、短絡的な行動を取りがちなのが玉に瑕。学業のスコアは高く、2045年10月においては、300点満点中、200点前後のスコアを取っていた。 2045年10月28日までは、何も知らずに平和に暮らしていたが、年長かつ優秀である事からギルダともにエマ達の協力者に選出され、エマ、ノーマン、レイの三人に呼び出される。その際、ドンとギルダが過酷な現実に耐えられないかもしれない事と、二人がイザベラのスパイである可能性を案じたエマ達の判断で、「グレイス=フィールド農園」を去った子供達は里子に出されたのではなく、人身売買されたと噓を聞かされ、ショックを受ける。 そのため12日に出て行ったコニーが悪い人間に売られてしまったのだと考え、一刻も早く助けたいと思うあまり、エマ達に無断でイザベラの鍵を盗み、ギルダを誘ってイザベラの秘密の部屋に侵入してしまう。 また、それがきっかけで真実を悟り、エマ達を問い詰めた事で「グレイス=フィールド農園」で起こっている事の全容を知った。当初はエマ達に対等に扱われず、庇護対象として扱われている事に腹を立て、自分を情けなく感じていた。しかしすぐさま考えを改め、ギルダと共に脱出チームのサブリーダー的立ち位置になり、みんなを守っていく事になる。 コニーとは仲がよく、コニーの生前、彼女が困っている時には、必ず自分が助けるという約束をしていた。そのため、コニーが売られたと聞かされた時は、強い怒りを燃やし、実際はすでに殺されていると知った時は深いショックを受けた。隠れた特技はスリで、イザベラから気づかれずに「グレイス=フィールド農園」のマスターキーを盗んだ事もある。 身長は155センチ。

ギルダ

「グレイス=フィールド農園」に所属する10歳の女子。認識番号(マイナンバー)は65194。髪型は、前髪を眉上かつ左寄りの位置で斜めに分け、顎の高さまで伸ばして切り揃えた、暗い黄緑色のボブヘアにしている。丸眼鏡をかけている事と、その容姿と人柄からオジサンには「カタブツ丸眼鏡」と呼ばれている。内気で物静かだが芯は強く、また洞察力に長ける。 2045年10月12日からエマとノーマンの様子がおかしくなったのに気づいたのも、イザベラの秘密の部屋に入るための仕掛けに気づいたのもギルダである。学業のスコアも高く、2045年10月においては、300点満点中、200点前後のスコアを取っていた。2045年10月頃までは、「グレイス=フィールド農園」を去った仲間達がその後、連絡一つよこさない事を不思議に思いつつも、平和に暮らしていた。 しかし、10月12日コニーが「グレイス=フィールド農園」を去った日からエマとノーマンの異変に気づき、不審に思っていた。そして10月28日、年長かつ優秀である事からエマ達の協力者に選出され、ドンといっしょに、エマ、ノーマン、レイの三人に呼び出される。 その際ドンとギルダが過酷な現実に耐えられないかもしれない事と、二人がイザベラのスパイである可能性を案じたエマ達の判断で、「グレイス=フィールド農園」を去った子供達は里子に出されたのではなく、人身売買されたと噓を聞かされ、ショックを受ける。その後コニーを一刻も早く助けたいと考えたドンと共に、イザベラの秘密の部屋に侵入したのがきっかけで真実を悟り、エマ達を問い詰めた事で「グレイス=フィールド農園」で起こっている事の全容を知った。 その後はドンと共に脱出チームのサブリーダー的立ち位置になり、みんなを守っていく事になる。人一倍おしゃれに興味があり、怒ると、やや乱暴な口調になる。 身長は138センチ。

アンナ

「グレイス=フィールド農園」に所属する9歳の女子。認識番号(マイナンバー)は48194。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、腰まで伸ばした金のロングヘアを2本の三つ編みにしてまとめている。その後「グレイス=フィールド農園」脱獄時、レイが死んだかのように見せかけるため自分の髪の毛を提供し、顎の高さほどの長さになった髪の毛を二つに結ぶお下げヘアに変わった。 下がり眉でたれ目のおっとりとした雰囲気で、心優しく穏やかな性格。2045年10月までは、何も知らずに平和に暮らしていた。しかし11月1日の夜、ナット、ラニオン、トーマと共にエマ達に呼び出され、エマ、ノーマンとクローネの会話を盗み聞きした事から、「グレイス=フィールド農園」の真実を知る。 その後脱出チームに参加し、2046年1月15日の「グレイス=フィールド農園」脱出後は、ケガの手当てなど、医療に関する仕事を進んで行っている。身長は135センチ。

ナット

「グレイス=フィールド農園」に所属する9歳の男子。認識番号(マイナンバー)は30294。前髪を眉上で短く切って左寄りの位置で分けた暗い赤色のショートカットヘアにしている。鼻が高い事からオジサンには「鼻」というあだ名を付けられた。すぐに格好をつけたがるややナルシストな性格だが、気が小さく心配性な一面もある。2045年10月までは、何も知らずに平和に暮らしていた。 しかし11月1日の夜、アンナ、ラニオン、トーマと共にエマ達に呼び出され、エマ、ノーマンとクローネの会話を盗み聞きした事から、「グレイス=フィールド農園」の真実を知る。その後脱出チームに参加する。身長は133センチで、特技はピアノ。

ラニオン

「グレイス=フィールド農園」に所属する7歳の男子。認識番号(マイナンバー)は54294。前髪を上げて額を全開にし、髪全体を真上に立てた、玉ねぎのような髪型をしている。両側の頬にそばかすがある。あだ名は「ラニ」だが、オジサンには、カレーの具の一つである玉ねぎに髪型が似ている事から「カレーの具」と呼ばれている。 2045年10月までは、何も知らずに平和に暮らしていた。しかし11月1日の夜、アンナ、ナット、トーマと共にエマ達に呼び出され、エマ、ノーマンとクローネの会話を盗み聞きした事から、「グレイス=フィールド農園」の真実を知る。その後脱出チームに参加する。トーマとは仲がよく、いつもいっしょに行動している。 身長は125センチ。

トーマ

「グレイス=フィールド農園」に所属する7歳の男子。認識番号(マイナンバー)は55294。前髪を上げて額を全開にし、髪の内の2か所がトマトのヘタのように飛び出した赤茶色のショートカットヘアにしている。オジサンには、ピザの具の一つであるトマトに髪型が似ている事から「ピザの具」と呼ばれている。足が速く、鬼ごっこが好き。 2045年10月までは、何も知らずに平和に暮らしていた。しかし11月1日の夜、アンナ、ナット、ラニオンと共にエマ達に呼び出され、エマ、ノーマンとクローネの会話を盗み聞きした事から、「グレイス=フィールド農園」の真実を知る。その後脱出チームに参加する。ラニオンとは仲がよく、いつもいっしょに行動している。 身長は123センチ。

コニー

「グレイス=フィールド農園」に所属する6歳の女子。認識番号(マイナンバー)は48294。前髪を眉上で短く切り、肩につくほどの長さの癖のある金色のセミロングヘアを、耳の上の高い位置でツインテールにしている。下がり眉で、たれ目。おっとり、のんびりとした優しい雰囲気だが、成績は悪く下位グループであった。そのため6歳の時点で出荷される事になり、里親が見つかったという噓をつかれて、2045年10月12日に「グレイス=フィールド農園」を出た。 そして「グレイス=フィールド農園」から出てすぐの門の近くで、車の荷台で亡くなっているところをエマとノーマンに発見される事となる。イザベラの事を非常に慕っており、また自身は孤児だと思い込んでいた事から、将来はイザベラのような、子供を大切にする優しい母親になりたいと考えていた。 ドンとは仲がよく、困っている時によく助けてもらっていた。イザベラから6歳の誕生日にプレゼントされた「リトルバーニイ」といううさぎのぬいぐるみを大切にしており、いつも持ち歩いている。身長は115センチ。

フィル

「グレイス=フィールド農園」に所属する4歳の男子。認識番号(マイナンバー)は34394。前髪を眉上で短く切った、紺色のベリーショートカットヘアをしている。明るく素直で性格で、エマの事が大好き。また、まだ幼いながらも、自分よりも人を気遣う優しさと忍耐力を持ち合わせている。学業のスコアも高く、2045年10月下旬においては、300点満点中、平均203点のスコアを誇る。 また、「グレイス=フィールド農園」内にある書籍に貼ってある蔵書票に仕込まれたモールス符号を発見したのもフィルである。2046年1月15日、「グレイス=フィールド農園」の外へ4歳以下の子供を連れて行くのは危険と判断したエマ達と、エマ達からすべてを聞いたうえでのフィル自身の判断により、「グレイス=フィールド農園」に残る事になった。 現在は「グレイス=フィールド農園」に残った4歳以下の子供達と共に、エマ達が迎えに来るのを待っている。身長は100センチ。

キャロル

2045年10月17日、クローネと共に「グレイス=フィールド農園」にやって来た1歳の女子。前髪を眉上で短く切ったベリーショートカットヘアに下がり眉の、おっとりとした雰囲気をしている。エマはキャロルの世話をしている最中に、発信機が左耳の裏側に埋め込まれている事を発見した。現在はフィル達と共に「グレイス=フィールド農園」に残って生活している。

イザベラ

「グレイス=フィールド農園」において、子供達の飼育・管理を行う「飼育監」を務める31歳の女性。実はレイの母親でもあるが、本人達以外はそれを知らない。前髪を上げて額を全開にし、黒のロングヘアを首の付け根の高さで一つのお団子にしてまとめている。何も知らない「グレイス=フィールド農園」に集められた子供達にとっては、育ての親であるため、血のつながりはないが、全員に「ママ」と呼ばれている。 穏やかで心優しく知的な性格で、先生としても非常に優秀。そのため、一見、子供達に慕われる完璧な母親を演じていた。しかし、その正体は、子供達を管理し、自らが生き延びるために鬼達に加担し続ける冷酷な人物。「飼育監」としてもトップクラスの成績を持ち、史上最年少で「飼育監」に抜擢され、「上物」と呼ばれる優秀な子供達を歴代トップの人数輩出している。 そのためエマ達の脱出計画に気づいても、つねに一歩リードする形でエマ達を制御していた。しかし、2046年1月15日、エマ達5歳以下の15人に脱走され、築き上げた地位をはじめとするすべてを失った。かつては「グレイス=フィールド農園」の一員であったため、首には認識番号(マイナンバー)があり、番号は73584。 当時いっしょに暮らしていた少年のレスリーに思いを寄せていたが、彼が出荷され、その後「グレイス=フィールド農園」の真実を知った事で、何があってもレスリーの代わりに生きる事を誓い、飼育監となった。レイの出産後は、レイと会っておらず、そのため成長したレイが「グレイス=フィールド農園」第3プラントにやって来ても当初は気づかなかった。 しかし、レスリーが作った曲をレイの妊娠中によく歌っており、胎児の頃からの記憶があるレイがある日それを歌っていた事で、レイが自分の息子である事を知った。身長は170センチ。

クローネ

イザベラの補佐として、2045年10月17日から「グレイス=フィールド農園」にやって来た26歳の女性。ブロッコリーのような、もじゃもじゃのパーマがかかったショートカットヘアにしている。色黒で非常に背が高く、胸も大きい。イザベラを「ママ」と呼ぶのに対して、その補佐であるクローネは子供達に「シスター」と呼ばれている。 気の強い野心家で、将来的には「グレイス=フィールド農園」の飼育監になって、よりよい暮らしをしたいと考えている。そのためイザベラを失脚させ、イザベラのポジションに成り代わろうと画策しており、「グレイス=フィールド農園」に来てすぐエマ達の農園脱出計画を利用する事を思いつく。そのため協力者のふりをしてエマ達が脱走しようとしている証拠を獲得し、それを本部へ突き出す事で、計画をした子供達も、不手際をしたイザベラも全員出荷して出世しようと考える。 しかし、11月2日、それを見抜いたイザベラの罠にかかり、鬼に殺されて出荷された。子供達に対する愛情はなく、その命に対してもなんとも思っていない。しかし、子供達を個人的に憎んでいたわけではないため、エマ達であれば本当に「グレイス=フィールド農園」を脱出できるのではと内心期待もしていた。 そのため、脱出後の道しるべとなる、農園内の合鍵作成用の鍵型と、ペンを、引き出しに忍ばせるという形でエマ達に託す。イザベラ同様、かつては「グレイス=フィールド農園」の一員であったが、エマ達の暮らす第3プラントではなく、別のプラントの出身。 そこで優秀な成績を収め、飼育監となる資格を得た事で出荷を免れ、現在の地位まで上り詰めた。認識番号(マイナンバー)は18684。身長は175センチ。

レスリー

イザベラの思い人で、かつて「グレイス=フィールド農園」でイザベラと共に暮らしていた少年。故人。前髪を右寄りの位置で分けて目の上で切りそろえたショートカットヘアで、鼻の周りにそばかすがある。自然が好きで、仲間達に隠れて隠れて作曲活動をしていた。恥ずかしがり屋な性格なため、その趣味は隠していたが、ある日オリジナルの歌を歌っているところをイザベラに発見にされて以来、イザベラにだけは作った曲を教えていた。 しかしある日、出荷されて亡くなった。

ムジカ

エマ達が、「グレイス=フィールド農園」を出てすぐの森で出会った鬼の少女。仲間のソンジュと共に、旅をしながら各地を転々と回って生活している。フードをかぶり、長いローブを着て手足を隠しており、背丈も十代の少女くらいである事から、一見すると人間と見分けがつかない。さらに人間の言葉を話し、声も美しい。しかし、フードを取ると角があり、顔には仮面のようなものをつけており、足はまるで獣のような形をしている。 そのため、レイは足を見てムジカが鬼であると見抜いた。また、頭には髪の毛のようなものも生えているが、1本1本が非常に太い。そのためそれを髪とした場合、前髪を真ん中で分けて額を全開にし、腰まで伸ばしたロングヘアを1本の三つ編みにしてまとめた髪型をしている。 穏やかで物腰柔らかく、上品な雰囲気を漂わせている。エマ達を発見した当初はエマ達に関心を示しておらず、そもそもエマ達と出会うまでは人間を見た事も話した事もなかった。そのため捕まえて「グレイス=フィールド農園」に突き出す事も考えていたが、ソンジュが農園には渡さず、保護すると言った事に従い、鬼に狙われていたエマ達を助け、森を抜けるまで行動を共にする事になる。 その過程で次第にエマ達と親しくなっていき、最終的には友人となる。また、レイ達には料理も教えた。別れ際に謎のペンダントのようなものと、七つの壁を探しなさいというメッセージをエマに託した。「原初信仰」という宗教を信じており、鬼ではあるが宗教上の理由から、人肉は食べない。

ソンジュ

エマ達が、「グレイス=フィールド農園」を出てすぐの森で出会った鬼の男性。仲間のムジカと共に、旅をしながら各地を転々と回って生活している。ムジカ同様フードをかぶり、顔を隠しているが、ムジカとは対照的に非常に体が大きく、一見してすぐ人間でない事がわかる。フードを取ると額の真ん中に1本の角があり、顔全体が仮面のようなもので覆われている。 また、頭部の周辺には髪の毛のようなものが生えており、それを髪の毛とした場合、前髪を上げて額を全開にして頭頂部の髪を立て、顔の両サイドの髪の毛だけを胸につくほどまで伸ばした髪型をしている。「原初信仰」という宗教を信じており、鬼ではあるが、宗教上の理由から人肉は食べない。鬼達の中では異端の存在であるため、「グレイス=フィールド農園」の鬼達に加担する理由もなく、単純な興味から鬼に追われていたエマ達を助ける事にし、殺されかけていたレイを救助する。 そしてエマ達に外の世界の情報を与え、森の地下にある安全な道を案内し、エマには狩りも教えた。実は「原初信仰」の教義においては、野生の生き物を、狩りをして獲得するという形であれば、どんな生き物であっても殺して食べてよいという事になっている。 しかし、現在出会える人間は基本的に鬼によって養殖されたものであるため、教義に反する事となり、ソンジュは食べられない状況にある。そのため、エマ達が今後仲間を増やし、エマ達の子供世代として養殖でない人間が生まれれば、それを狩って食べても問題ないと考えている。 エマ達に手を貸したのも、今後、エマ達の力によって養殖でない人間が増え、それを食べたいと思っているため。

オジサン

エマ達が、ペンの座標「B06-32」地点の地下に隠されているシェルターで出会った男性。前髪を真ん中で分けて右側だけを目が隠れそうなほど伸ばして垂らした髪型に、顎ひげを生やしている。両目の下まつげが、1本ずつだけ長い。「グローリー=ベル農園」の出身で、へその位置に個体識別番号があり、引き締まった筋肉質な身体つきをしている。 本名は不明で、エマ達には便宜上「オジサン」と呼んでいるが、レイは「オッサン」と呼んでいる。その理由は、他者と深い関係を築く事がないように、相手を名前で呼ばず適当なあだ名を付けて呼び、自身も名乗らないようにしているため。一見チャラチャラとしたふざけた雰囲気だが、実力は本物で、狙った位置に確実に弾を当てるほどの銃の腕を持ち、たった一人でも鬼を倒し、生活していけるだけの力を持っている。 13年前、ペンを頼りに「グローリー=ベル農園」の仲間と農園を脱出し、シェルターにたどり着く。しかし、そこで発見したウィリアム・ミネルヴァの手紙から、今度は「A08-63」つまり「ゴールディ・ポンド」へ行く事になる。その過程で鬼に襲われて仲間を失い、自分だけが生き残る形でシェルターに戻って来た。 そのため現在は完全に絶望してしまい、ウィリアム探しもやめ、シェルターで一人生活していた。しかし、オジサン自身が知らないだけで、実は当時の仲間の一人であるルーカスは生きている。当時の辛い記憶から精神的に不安定で、誰かと会話している最中でも、過去の思い出がフラッシュバックすると、耐え切れずに気絶してしまう事がある。 エマ達の事を快く思っておらず、特にかつての自分に似ているエマを毛嫌いしている。そのためシェルターから排除したいと考えているが、自分から積極的に命を狙うような事はせず、あくまで見殺しにするような方法で殺したいと考えている。しかし「ゴールディ・ポンド」に向かう途中、自身の心の内を見抜いたエマと会話したのを機に考えを改める。

ルーカス

オジサンの仲間で、「ゴールディ・ポンド」内の「秘密の猟場(ひみつのかりにわ)」で暮らす年齢不詳の男性。前髪を上げて額を全開にしたショートカットヘアで、顔の右側を覆うように入った、3本線の大きな傷跡がある。右腕を失っており、杖をついて歩いている。かつてオジサンといっしょに「グローリー=ベル農園」を逃げ出した仲間でもあり、共にシェルターまでたどり着くが、シェルターにあったウィリアム・ミネルヴァの手紙から、今度は「A08-63」つまり「ゴールディ・ポンド」へ行く事となる。 その過程で鬼に襲われて仲間を失い、オジサンだけは逃がそうとした結果、死にかける。しかし、そこを一人の子供に助けられ、「ゴールディ・ポンド」内の風車にかくまわれる。 しかしその5年後、自分を助けた子供が病気で亡くなってしまった。その後、一人だけ逃げだす事も考えたが、「ゴールディ・ポンド」でわけもわからず苦しめられている子供達を救うため立ち上がり、同じ思いの仲間を集め、鬼達を倒そうとしている。現在もオジサンの事を案じており、エマからオジサンの生存を知らされた時は思わず涙した。

オリバー

「グランド=ヴァレー農園」から「ゴールディ・ポンド」内の「秘密の猟場(ひみつのかりにわ)」に連れて来られた17歳の男子。前髪を眉上で短く切ったウルフカットの髪型で、髪の左側にある一房だけ違う髪の色をしている。9歳、あるいは10歳の頃に出荷され、「秘密の猟場」にやって来てからずっと生き続けており、子供達一番の古株でリーダー的存在。 頭が切れ、カリスマ性がある。子供達を殺して楽しんでいる鬼達に強い怒りを感じており、自分達の手で「秘密の猟場」にいる鬼達をすべて倒し、人間の集落へ逃げる事を目的に、ルーカスを頂点に同じ志の子供達を集めてチームを結成している。胸元にある個体識別番号はAⅡ866-890。

ヴァイオレット

オリバーの仲間の一人。「グランド=ヴァレー農園」から「ゴールディ・ポンド」内の「秘密の猟場(ひみつのかりにわ)」に連れて来られた13歳の女子。前髪を眉上で短く切ったベリーショートカットヘアで、右頬に絆創膏を貼っている。目が大きく、下まつげが長い。一人称は「オレ」で、髪型や服装、振る舞いが男性的な事から勘違いされやすいが、れっきとした女性。 エマも出会った当初は、ヴァイオレットの事をおそらく女性だろうと思いつつも、なかなか確信が持てなかった。クールで「ゴールディ・ポンド」に連れて来られたエマに最初に声をかけ、エマに「秘密の猟場」に関する情報を与える。そしてすぐさまエマが、農園から何も知らないまま連れて来られた子供ではなく、農園や鬼に関する真実を知る存在であると気づく。 そこで、エマを自分達の仲間に入れ、ルーカスに会わせるため、子供達のアジトへ案内する。

ウィリアム・ミネルヴァ (うぃりあむみねるゔぁ)

エマ達に行く先々でヒントを残していく謎の人物。「グレイス=フィールド農園」に本を多数送っており、ウィリアムの送った本には、フクロウのイラストと、ウィリアムの名前が入った蔵書票が貼ってある。この蔵書票には秘密があり、フクロウのイラストを囲っている円にモールス符号が仕込まれている。この円は一見印刷の刷り具合の違いで、一部途切れているようであったり、比較的しっかり印刷された円のようになっているが、これをモールス符号として読み取ると「FARM」「DOUBT」「DANGER」といったメッセージがあり、蔵書票のある本を集めると、ウィリアムが「グレイス=フィールド農園」の子供達にあてた秘密の警告文になっている。 さらに、蔵書票が貼っている本には、外で生活していくための重要なヒントが隠された冒険小説「ウーゴ冒険記」と、ペンを使用するうえで欠かせない暗号書である「神話の本」もあった。 エマはある日フィルからこれを知り、ウィリアムの存在を知った。さらにクローネから受け取ったペンにも、ウィリアムの事と思われる「W・M」のイニシャルがあり、このペンは投影機になるなど多数の仕掛けがある。 エマ達はペンから得た情報により「グレイス=フィールド農園」脱出後の行き先を決める事になる。しかし、ペンが指し示す座標にたどり着いてもウィリアムには出会えず、現在の生死は不明となっている。

場所

グレイス=フィールド農園 (ぐれいすふぃーるどのうえん)

エマ達が暮らす、鬼達の食料となる子供「食用児(しょくようじ)」を飼育する高級農園。正確な位置は不明で、北半球中緯度のどこかにあると推測されている。ペンが指し示す座標においては「00-00」。子供達が暮... 関連ページ:グレイス=フィールド農園

ゴールディ・ポンド (ごーるでぃぽんど)

ペンの座標「A08-63」地点にある池。ここに「密猟者」と呼ばれる鬼達が、戯れで子供を狩って楽しむ「秘密の猟場(ひみつのかりにわ)」もある。地下に存在し、外からは発見できないようになっている。しかし密猟者用の入り口が存在し、オジサンはかつてここを通って脱出した。周辺には鬼の集落が多数存在し、非常に危険な地域でもある。 「秘密の猟場」はバイヨン卿と呼ばれる貴族の鬼が作り出した庭であり、ここでは主にバイヨン卿の息がかかった高級農園「グランド=ヴァレー農園」から出荷された50人ほどの子供達が、小さな村の中で放し飼いにされている。そのため「グランド=ヴァレー農園」以外の農園から来た子供はエマを含めて三人しかいない。気候は温かく、エマが訪れた1月でも春のような暖かさである。 存在する植物も、周囲の森とはまるで違うものが生えている。子供達が放し飼いされているエリアにはスピーカーが設置されており、音楽が鳴ると鬼が現れ、狩りが始まる。1回の狩りには制限時間があり、もう一度音楽が鳴る事で終了となる。そのため、子供達はもう一度音楽が鳴るまで逃げ切らなくてはならないが、1回の狩りで平均四人程度が命を落とす。 また、狩りは3日に1回程度の頻度で行われる。狩りにやって来る鬼は、お付きの鬼を除けばいつも同じ5体である。村には薬などの医薬品に加え、鬼に対抗するための武器も支給されている。

その他キーワード

飼育監 (しいくかん)

「グレイス=フィールド農園」をはじめとする、「食用児(しょくようじ)」を飼育する農園において、子供達を管理する存在。何も知らない子供達の母親的存在になる事から「ママ」とも呼ばれている。さらに「ママ」を統括する本部の人間は「大母様(グランマ)」と呼ばれる。イザベラは「グレイス=フィールド農園」第3プラントの飼育監であり、クローネは飼育監の補佐役として働いている。 飼育監は、農園の子供達の中から、テストで一定以上の成績を残し、かつ飼育監からの推薦を受けた12歳の女子から選ばれる。そのため12歳まで生き残った女子は、出荷時にこのまま「食用児」として食べられるか、飼育監を目指すか選択を迫られる。しかし、飼育監を目指す事になった女子にはすぐさま手術が行われ、心臓にチップを埋め込まれてしまう。 このチップは農園の外に出ると電気が流され、逃げ出そうとした人間を電気ショックによって殺す機能を持つほか、病気やケガなどで持ち主の心臓が止まった場合、そのまま本部に通報する送信器にもなっている。つまり、飼育監を目指すと決め、手術を終えた瞬間から、候補者は農園の外では生きていけない身体になる。 その後、飼育監同士で本部で競い合い、能力を認められ、成人し、出産も終えると飼育監、あるいはその補佐として農園に戻って来る事ができる。しかし、その過程で脱落し、出荷されている飼育監候補者も多い。

ペン

「グレイス=フィールド農園」本部で、クローネが拾ったペン。クローネが死の直前に子供達の手に渡るよう引き出しの中に隠し、それを発見したノーマンを経由してエマの持ち物となった。一見格子柄が入ったただの万年筆のように見えるが、インクは入っておらず、書けない。下部には「W.M」のイニシャルが入っており、分解すると真ん中の部分に「B06-32」という文字が入っている。 さらにもう一段階引っ張ると、投影装置になっており、ウィリアム・ミネルヴァが貼った蔵書票と同じ、フクロウのイラストを囲むようにモールス符号が入ったマークと、現在地点を示す座標が映し出されるようになっている。座標は「グレイス=フィールド農園」を起点としており、「グレイス=フィールド農園」の座標はアルファベットなしの「00-00」となっている。 ペンが投影したフクロウのイラストを囲むように入ったモールス符号は、「TOUCH ME」と読む事ができ、直接触れると、今度は暗号を解いて入力する事で中身を読めるクイズの画面が投影される。この暗号はウィリアムが図書室に残した、唯一モールス符号が入っていない蔵書票の本「神話の本」がヒントになっており、たとえば暗号が「13-18-02」であった場合「神話の本」の13ページ18行2単語目を入力する事で、ウィリアムからのメッセージが表示される。 暗号は表示する度に変わり、最後の問題まで解くと、なぜかエラーが発生してそこで行き止まりになってしまう。しかし、ペンに書かれた座標である「B06-32」に行き、現地で正解を入力すると地図のようなものが表示され、地下シェルターへの入り口が出現する。 さらにシェルター内には、次は「A08-63」地点にペンを持って向かうように指示した手紙が残されており、エマ達はこれにより「A08-63」へ行く事になった。そして「A08-63」地点である「ゴールディ・ポンド」には、ペンを鍵にして開く秘密の部屋が存在する。

儀程 (ぐぷな)

鬼達における、伝統的な肉の屠り方。ヴィダという吸血植物を、獲物が生きているうちにその胸に刺す事で、神に糧を捧げる意味合いがある。コニーやクローネの死体の胸に花が刺さっていたのはこのためである。ヴィダの花が開花すると、それは神が受け取ったという事になり、その肉は食べてもよいことになる。この作業は血抜きも兼ねており、生きているうちに「儀程」を行うのはこのため。 これによって、肉が長持ちするようになる。

量産農園 (りょうさんのうえん)

「グレイス=フィールド農園」のような高級農園の対義語。人間を劣悪な環境で飼育して安価で量産し、鬼へ出荷している人間農園。高級農園が現在四つしかないのに対し、量産農園は数百か所もあり、大部分の人間農園はこちらである。ここで飼育される子供達は言葉を介さず、名前もなく、意思も存在しない。量産農園では「グレイス=フィールド農園」の「識別番号(マイナンバー)」のような個体識別は行っておらず、身体の決まった位置に決まったデザインの紋章が刻まれている事で、どの量産農園出身かを判断する。

ウーゴ冒険記 (うーごぼうけんき)

ウィリアム・ミネルヴァが「グレイス=フィールド農園」に寄贈した本の内の1冊。蔵書票のモールス符号は「PROMISE」。内容は冒険小説で、主人公のウーゴと相棒のキツネザルのマーヴィンが世界の秘境を旅する冒険物語となっている。一見普通のファンタジー作品に見えるが、実は外の世界に関する情報が多数記載されており、たとえば森に住む真水を貯め込む生き物の存在や、森に住む化け物の対策法が記載されている。

クレジット

原作

白井 カイウ

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