サバゲっぱなし

サバゲっぱなし

毎日を退屈に感じていた木枯ニコが、シューティングバーでの出会いをきっかけにサバイバルゲームを知り、その魅力にはまっていく姿を描いたガールズトーク・コメディ。「月刊サンデーGX」2016年10月号から2022年3月号にかけて掲載された作品。

正式名称
サバゲっぱなし
ふりがな
さばげっぱなし
作者
ジャンル
サバゲー
レーベル
サンデーGXコミックス(小学館)
巻数
全10巻完結
関連商品
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あらすじ

退屈な日常に飽き、刺激やスリルを求めるお嬢様OLの木枯ニコは、ある晩に秋葉原の歓楽街にあるシューティングバーで出会った明石ナナ瓦杜輪に誘われ、複数チームに分かれてエアガンを撃ち合う「サバイバルゲーム」、通称「サバゲー」を初体験する。そこにはニコが求め続けていた刺激と高揚感のあふれる世界が広がっており、彼女はその魅力にあっという間に取り憑かれ、のめり込んでいく。サバゲーのよさにすっかりはまったニコは、始めたばかりの初心者でありながら自分だけの銃が欲しいと言い出し、ナナたちの助言を受けて理想の銃を買いに行くことになる。そしてニコは、見た目も性能も魅力的なハンドガンに目を付け、ナナたちの勧めもあって即座に購入。こうして財力にものを言わせて基本装備を整えたニコは、ゲームで勝ちたいと強く願いながらも時にはロマンとかっこよさを優先させて敗北し、野外だけでなく室内のさまざまなフィールドを舞台にしたインドアゲームに挑戦するなど、新しい趣味を新しい仲間と全力で楽しむ日々を送っていた。そんなニコたちにとっては、ゲームを通して思い切り銃を撃つだけに留まらず、同じ趣味を持つ友人たちと思い切り遊んだあとにみんなと酒を飲みながら交わすガールズトークや、物欲のままに自分用の銃を吟味して購入することも、欠かせない楽しみだった。底なし沼のように深く広いサバゲー道を邁進する中で、大きい銃も欲しくなったニコは、インドア初体験後にメインウェポンとして手に入れたトレポンに「兄貴」、最初に買ったサブウェポンのハンドガンに「舎弟」と名づけた2丁銃を手に入れ、同じ趣味の仲間と共に次のゲームの時を待っていた。そんなニコは、ナナや輪をはじめとする友人たちと集まり、週末に温泉旅行とサバゲーを楽しみながらメインウェポンの性能を試す予定だったが、急な大雨によりその日は中止になってしまう。次のゲームへの欲求不満が募る中、落ち込むニコが勤務先で見つけたのは社内親睦サバイバルゲーム会のお知らせだった。今までサバゲー用の服をレンタルしていたニコは、服も自分用を購入したうえでその親睦会に一人で参加することになる。

登場人物・キャラクター

木枯 ニコ (こがらし にこ)

大企業「四菱グループ」の会社で受付嬢をしているOL。現在の会社には親のコネクションで入社した。ウェーブのかかった金髪のロングヘアで、爆乳と言えるほどの豊満なバストと美肌を持つ巨乳美女。お嬢様で育ちはいいものの、世間知らずのお調子者で、自分の欲望にはつねに忠実に行動する。また、かなり天然でおっちょこちょいな一面があり、初対面の相手には変わり者という印象を与えていた。敏腕受付嬢として平凡な日々を送ることに欲求不満や退屈を感じている。そんなある日、刺激を求めて秋葉原の繁華街の一角にあるシューティングバーに迷い込んだ。そのバーで出会った明石ナナと瓦杜輪にスリルが足りないと愚痴ったところ、二人が趣味としているサバイバルゲームを勧められる。当初はサバイバルゲームの意味すらわかっていなかったが、ナナたちに連れられて参加したところ、その魅力にのめり込んでいき、新たな趣味として楽しむようになる。初心者だが欲望と財力にものを言わせて短期間で各種装備を充実させていき、ゲームで勝ちたいと思いながらもロマンを優先させて敗北を選んだり、さまざまなフィールドに挑戦したりと、楽しみ方には強いこだわりがある。また、銃を撃つ爽快感やスリルを感じることはもちろん、次の準備を整えながら装備を購入したり、ゲームを楽しんだあとに仲間と酒を飲んで過ごすことも楽しみとしている。父親が命を狙われた時には銃の腕を活かしながら護衛して驚かせたいという理由で、父親にはサバゲーにはまっていることを隠している。当初は直感的に気に入ったハンドガンのベレッタを愛銃としていたが、初めてのインドアゲームを体験したあとは大きな銃も欲しくなり、専門店で「トレポン」の一種「センチュリオン アームズCMRカスタム」を購入。メインウェポンのセンチュリオンには「兄貴」と名づけ、最初に買ったベレッタには「舎弟」と名づけたうえで、サブウェポンとして愛用している。裕福な家庭で育ったため金銭感覚は一般人からかけ離れており、気に入った銃や装備は高額でも物欲のままに購入している。またゲーム中の活躍を妄想しながら、ネットショッピングで一気に買い漁ることも多い。新品を開封する瞬間の陶酔感、勝てた時に味わえる高揚感、サバゲーの面白さを脳がオーバーヒートするまで楽しく語り尽くすことも大切にしている。

明石 ナナ (あかし なな)

サバイバルゲームを趣味にする若い女性。またオタク趣味を持つOLで、コミケなどのイベントにも参加している。瓦杜輪とは以前からのサバゲー仲間。黒のロングヘアで、眼鏡をかけている。輪が働くシューティングバーで酒を飲んでいた際に木枯ニコと出会い、刺激を求めている彼女にサバゲーに挑戦するよう勧めた。サバゲーに関する知識が豊富で、初心者のニコにさまざまなことを教え込んでおり、彼女にとっては師匠とも言える人物。ふだんは冷静ながらサバゲー、特に銃器について語る時は情熱的になる。ゲーム中は積極的に行動するが物欲には負けるタイプで、さまざまな銃器を扱えるオールラウンダーを自称しているが、実際は欲に負けて銃を衝動買いして何丁も購入するうちに自然と扱いを覚えていった。さらには新しい銃を購入して画像を送ってくるニコに触発されて自分の新しい銃が欲しくなり、スナイパーライフルを衝動買いしていた。数年前に電車でサバゲーフィールドに出かけるのが大変と感じてミニバンを購入したが、ペーパードライバーなため周囲からは心配されていた。しかし現在はすっかり仲間から頼りにされ、多くの仲間と武器を乗せて移動することも多い。

瓦杜 輪 (かわらもり りん)

サバイバルゲームを趣味にする若い女性で、秋葉原のシューティングバーで、ウェイトレスをしている。明石ナナとは以前からのサバゲー仲間で、職場で木枯ニコと出会い、刺激を求めている彼女にサバゲーに挑戦するよう勧めた。これ以降はニコ、ナナと三人で行動する機会も増え、初心者であるニコの買い物にもよく付き合っている。小柄で華奢な体型で、丸い眼鏡をかけている。銀髪のロングヘアで、前髪を上げているためいつもおでこが目立っている。メイド服を中心にアニメキャラクターや各国の軍隊など、さまざまなコスプレを楽しむコスプレイヤーでもある。サバゲーではグレネードランチャーを好み、コスプレをした状態のまま参加するという、かなりマニアックな楽しみ方をしている。ふだんは冷静ながらナナと同様にサバゲーについて語る時は熱くなりやすく、同調圧力には弱い。装備はネットショッピングで購入することも多く、値段を重視しながらもいつの間にか総計が高額になってしまうことが多い。

取本 命 (とりもと みこと)

サバイバルゲームを趣味にする若い女性。明石ナナや瓦杜輪とは以前からのサバゲー仲間で、木枯ニコが初のインドアサバゲーに挑戦した際に、フィールドとなったVシネマで知り合った。糸目と二つのおさげが特徴で、ふだんは温厚な性格の持ち主。一見おとなしそうだが、趣味への熱意と力の入れ込みがかなり強い、いわゆる「ガチ勢」。サバゲーをより深く楽しむため、両目両手を両利きに矯正したことがある。「トレポン買おうね」が口癖で、トレポンについて長文で熱く語ったりするほどのトレポン愛好家。周囲にトレポンを笑顔で勧めては、高額なトレポン沼に引きずり込もうとしてくるため仲間たちからは警戒されており、初心者のニコにもいきなりトレポンを勧めていた。

犬崎 一 (いぬざき はじめ)

サバイバルゲームを趣味にする若い女性。明石ナナや瓦杜輪とは以前からのサバゲー仲間で、木枯ニコが初のインドアサバゲーに挑戦した際に、フィールドとなったVシネマで知り合った。つねに、にこやかな笑顔を浮かべている。ボブヘアでトレードマークの狼マスクを被ったままでサバゲーに参加しており、ゲーム中は時おり二足歩行の獣のような姿になる。左利きで利き目も左目で、かつてはスナイパーにあこがれていたが、右利き仕様の装備が一般的であるためにあきらめた過去を持つ。

西部 和美 (にしべ かずみ)

サバイバルゲームを趣味にする若い女性。明石ナナの同僚で、彼女や瓦杜輪とは以前からのサバゲー仲間。木枯ニコが初のインドアサバゲーに挑戦した際に、フィールドとなったVシネマで知り合った。外側にはねたロングヘアでやや目付きが鋭く、スレンダーで身長が高い。クールな雰囲気をまとっているが、サバゲーのことになると情熱的な一面を見せる。ウェスタンスタイルを貫くロマン重視派で、いつもテンガロンハットをはじめとするガンマン風の衣装でゲームに参加している。サバゲー用のエアガンはインターネット通販やオークションよりも、店頭で実物を見てから買うのを好んでいる。

藤田 シオリ (ふじた しおり)

サバイバルゲームを趣味にする若い女性。明石ナナや瓦杜輪とは以前からのサバゲー仲間で、木枯ニコが初のインドアサバゲーに挑戦した際に、フィールドとなったVシネマで知り合った。ロングヘアをツインテールにまとめている。ロマン重視の4丁拳銃をはじめ、洋画やフィクションに出てくるような武器と衣装を好んでいる。前線で戦うよりも、裏道を見つけることを好むタイプ。かつてはショットガン使いとして活躍していたことがあり、ショットガンについては幅広い知識と強いこだわりを持っている。

須賀 姫奈 (すが ひな)

サバイバルゲームを趣味にする若い女性。明石ナナや瓦杜輪とは以前からのサバゲー仲間で、木枯ニコが初のインドアサバゲーに挑戦した際に、フィールドとなったVシネマで知り合った。セミロングヘアをサイドテールにまとめ、ゴーグルのほかにガスマスクも装着している。ふだんは実家の酒屋を手伝っているが、副業のサバゲーアイドルとしても活動している。

その他キーワード

トレポン

サバイバルゲームに使用されるエアガンのうち、特に高性能・高品質とされる高級品。正式名称は「トレーニングウェポン」。組立て次第では高い性能を誇るが本来は上級者向けで、初心者には高価過ぎることもあって敬遠されがち。木枯ニコからは、高級肉に例えて「エアガンのA5ランク牛」などと評されている。

書誌情報

サバゲっぱなし 全10巻 小学館〈サンデーGXコミックス〉

第1巻

(2017-05-19発行、 978-4091574879)

第2巻

(2018-01-19発行、 978-4091575128)

第3巻

(2018-05-18発行、 978-4091575265)

第4巻

(2018-12-19発行、 978-4091575524)

第5巻

(2019-08-19発行、 978-4091575715)

第6巻

(2020-04-17発行、 978-4091575944)

第7巻

(2020-11-19発行、 978-4091576125)

第8巻

(2021-05-19発行、 978-4091576354)

第9巻

(2021-11-19発行、 978-4091576606)

第10巻

(2022-04-19発行、 978-4091576750)

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