セイルフォール

リョウマ・タケバヤシが転移した、地球とは異なる場所に存在する異世界。この世界は魔法が発達し、魔力をエサにする魔獣もたくさん住んでいる。すべてにおいて魔力が必要不可欠で、魔力の消費も激しい中、魔力の発生が消費に追いつかなくなり、枯渇しかけている状況にある。このままでは、人々の生活はもちろんのこと、魔獣もいなくなり、自然のバランスが崩壊してしまう恐れがある。そのため神々は、魔力を使わない地球から魔力を譲ってもらうことに決め、地球に住む人間の魂を神の力で保護し、地球から異世界「セイルフォール」に送ることで二つの世界をつなげ、そこから魔力を移している。ただし、神々の力だけでは二つの世界をつなぐだけで終わってしまうため、定期的に地球から魂を呼び出しては、セイルフォールに送り出し続けている。地球からの転移者は一人で約200年分の魔力が補充されるため、同じ時代に複数の転移者が存在することはまずない。ただし、エリアリア・ジャミールが受け継いだ母方の先祖が転移してきた時には、戦争により魔法を使った激しい戦闘が行われたため、魔力の消費が激しく、急遽転移者を補充したため同時に二人の転移者が存在した。転移者の多くは神々により高い能力を与えられているため、おとぎ話や伝説、勇者や英雄、魔王としてこの世界に語り継がれる存在となっていることが多い。この世界において、人間が魔力を持つことが通常ではあるが、魔力量は人によって異なり、その量によっては弊害がある。魔力量が多ければ、魔法使いとして大きなメリットにはなるが、体に宿す魔力があまりにも多すぎると魔力の制御が困難になり、魔法の習得が困難になるという鉄則がある。そのため、多くの魔力を持つ者は、ふつうの魔法使いよりも多くの訓練が必要となる。この世界では、人はそれぞれにさまざまなスキルを持っており、スキルごとにレベルが設定されている。レベル1から始まり、レベル3で一人前、レベル5で一流、レベル6以上で達人並みとなっている。また、この世界では食材や技術、知識などさまざまなものが転移者によって持ち込まれるにもかかわらず、根付きにくいという性質を持っている。転移者自身がみんなやる気や情熱を持っているわけでもなく、やる気はあっても実力や知識が伴わなかったりすることもあり、戦争やほかの転移者の行動が原因で失われた技術も存在した。通貨は銅貨、銀貨、金貨で、それぞれの硬貨に大中小と3種類が存在する。単位はスート。