概要・あらすじ
田中汐は中学2年の女の子。東京の青山から転入してきた貫ちゃんにひそかに憧れている。遠くから眺めるだけの日々に、せめて「貫ちゃんの視界に入る存在になりたい」と願う。ある朝、年子の兄・田中洵が、クラスメイトの井上輝美の靴箱にラブレターをいれたと知り、恥ずかしさから取り戻しに走る汐。しかし、すでにラブレターはなかった。
その日、輝美がはいていた上履きは貫ちゃんのものだった。2人は付き合っているのだという。
登場人物・キャラクター
田中 汐 (たなか うしお)
公立中学2年生の女の子。首の後ろを刈り上げたワカメちゃんヘアで黒ぶちメガネをかけている。はっきりしたもの言いで男子ともやりあえる性格だが、純情な一面もある。1学年上の貫ちゃんを好きで、貫ちゃんの時間割を把握し、いつも目で追っている。せめて貫ちゃんの視界に入る存在になりたいと願っている。
田中 洵 (たなか まこと)
田中汐の年子の兄。公立中学3年生。テニス部の部長。井上輝美が好きで靴箱にラブレターを入れるが、彼女と付き合い始めた貫ちゃんに突き返される。甲子園で高校野球の応援をするのが夢で、野球が強い高校に進学する。
霜田 貫一 (しもだ かんいち)
公立中学3年生。東京の青山育ちで、2年生のときに田中洵のクラスに転入してきた。都会的な雰囲気が漂うハンサムで、女子からの人気が高い。井上輝美と付き合っている。東京を離れたことがなかったが、高校は第一志望だった鹿児島R高校に進学する。
井上 輝美 (いのうえ てるみ)
田中汐のクラスメイト。公立中学2年生。テニス部に所属。女の子らしく可愛い外見に加え、女子の憧れの的である貫ちゃんと付き合っているため、しばしば女子から攻撃される。おっとりした性格で、素直ないい子。
宮脇 (みやわき)
貫ちゃんのいとこ。鹿児島在住。田中洵の進学先である高校と甲子園で対決することになった、大洋学園のエース。数か月前に父親を亡くしたばかりで、父の写真をお守りにしている。自信家で、田中汐に「(自分が)負けたらプロポーズしちゃる」と豪語する。