不良少年たちの成長を描いた『WORST』の続編
本作では、不良少年たちの成長と友情をテーマに、『クローズ』『WORST』の世界観を受け継ぎつつも、登場人物は一新されている。物語は、主人公の陽羽利が戸亜留(とある)市の空蝉(うつせみ)地区にある団地へ引っ越してくるところから始まる。空蝉地区にある鈴蘭男子高校は、伝説的な不良校として君臨し、多くの少年たちのあこがれと畏怖の対象となっている。序盤では、彼らを取り巻く環境や過去に焦点を当て、小学生時代の陽羽利たちの姿が描かれる。荒廃した環境の中でさまざまな問題や孤独を抱える陽羽利は、かけがえのない友人たちと出会い、笑い合いながら青春を謳歌(おうか)し、絆を深めていく。やがて中学生へと成長した彼らは、校内や他校との抗争に身を投じることになる。
陽羽利が幽霊団地で明るさを取り戻していく
母親を亡くしたショックから荒(すさ)んだ性格になっていた陽羽利は、空蝉地区の中原団地、通称「幽霊団地」へ引っ越し、新たな生活を始めた。母親の死に加え、父親の借金問題などで孤独や不安を抱えていた陽羽利は、同じ団地のA棟に住む三蔵や、B棟に住むツネキ、ベニー、ドッポらとケンカを繰り返すうちに、少しずつ明るさを取り戻していく。こうして陽羽利は、三蔵やツネキたちと共にケンカやいたずらに明け暮れながらも友情を深め、騒がしくも楽しい小学生時代を過ごすことになる。
百日紅中学校の不良たちのトラブル続きの日々
悪ガキトリオの一人、ドッポが団地を引っ越してから月日が流れ、陽羽利たちは百日紅中学校に進学した。百日紅(さるすべり)中学校は戸亜留市内の39校の中でも、危険度がトップ5に入るほどの不良校だった。陽羽利たちのグループは「ゲジゲジ」と呼ばれ、次第に目立つ存在となり、上級生からも目を付けられるようになる。そんなある日、三蔵が上級生とのケンカの末、勢い余って相手を3階の窓から殴り飛ばしてしまう。この事件をきっかけに、三蔵にまつわるさまざまな噂が広まり、彼らは上級生たちを巻き込んだ激しい抗争へと突入していく。
登場人物・キャラクター
浅田 陽羽利 (あさだ ひばり)
戸亜留市の中原団地に引っ越してきた男子小学生。黒髪の天然パーマをショートヘアにしている。寡黙であまり多くを語らないが、心の中には誰にも譲れない強い意志を秘めている。母親を亡くしたショックから、周囲に対して荒んだ態度をとることも多かったが、同じA棟に住む三蔵との出会いや交流を通じて、次第に笑顔を取り戻していく。痩せた体型ながら運動能力は非常に高く、身軽さを活かした蹴り技を得意としている。やがて三蔵たちと共に百日紅中学校へ進学した。
小林 三蔵 (こばやし さんぞう)
戸亜留市の中原団地に住む男子小学生。逆立ったツンツンヘアと鋭い吊(つ)り目が特徴で、がっしりとした体格をしている。ある日、同じA棟に引っ越してきた陽羽利と出会い、B棟の悪ガキトリオとのケンカをきっかけに意気投合し、仲間となる。ケンカの腕には自信があり、血の気が多く衝動的な性格だが、友人思いで熱い一面も持っている。やがて陽羽利たちと共に百日紅中学校へ進学し、戸亜留市でナンバー1の不良校を目指すようになる。
前作
クローズ
高橋ヒロシの代表作。不良少年たちの吹きだまりである鈴蘭男子高校を舞台に、転校生坊屋春道の活躍を描く。ケンカが強く、自由を愛する坊屋春道は、校内の勢力バランスを塗り替え、街を代表する顔役の1人になってい... 関連ページ:クローズ
WORST (わーすと)
高橋ヒロシの代表作『クローズ』の続編。札付きの不良少年たちが集まるため、いまだ一つにまとまったことのない鈴蘭男子高校。携帯電話の電波すら届かない山奥から鈴蘭男子高校へ入学してきた月島花は、自らが偉大な... 関連ページ:WORST








