概要・あらすじ
鈴蘭男子高校へ入学するため、梅星一家へ下宿することになった月島花。同じ下宿先に住む迫田武文武藤蓮次冨永寅之助らとともに入学式に出席した花は、直後にスタートした鈴蘭男子高校の名物の一年戦争にエントリー。自らが偉大な番長になることを生徒たちの前で宣言する。見事に一年戦争を制覇した花は、鈴蘭男子高校を一つにまとめるため、花組を立ち上げる。
ゼットンや花木九里虎、ブッチャーら先輩たちの導きを受けながら、着実に校内の支持を集めていく花は、鳳仙学園や天地軍団などのライバル勢力とも対峙しながら、いまだ誰も成し遂げたことのない鈴蘭男子高校統一への道を歩いて行く。
登場人物・キャラクター
月島 花 (つきしま はな)
鈴蘭男子高校の第29期一年戦争覇者。出身地は、携帯電話の電波すら届かない山奥の村。8歳のとき、裏山の土砂崩れにより、両親と飼い犬の大福を失う。奇跡的に生き残った月島花は長い間、祖母と一緒に生活。小学校は山1つ、中学校は山2つを越えて通学していた。梅星政司梅星靖司兄弟が営む梅星一家の5号室に下宿している。 鈴蘭男子高校へ登校した初日に、自らが偉大な番長になることを宣言。一年戦争の決勝戦で、後のライバルとなる天地寿を倒す。史上初の鈴蘭男子高校制覇を目指し、迫田武文、武藤蓮次らとともに花組を立ち上げる。
花木 九里虎 (はなき ぐりこ)
鈴蘭男子高校の第28期生。史上最強の男とも噂される実力者。九州弁を話す。消えるケリとも呼ばれる、ハイキックが得意技。在学中にゼットン、河内鉄生、月島花、室戸善明など、数多くの猛者をタイマン勝負で倒す。... 関連ページ：花木 九里虎
天地 寿 (あまち ひさし)
一旦は鈴蘭男子高校に第29期生として入学したものの、一年戦争の決勝戦で月島花に敗れたことにより、竜胆高校へ転校。焚八商業高校、黒咲工業高校、七森工業高校、塚本高校などを傘下に持つ天地軍団を独自に作り上げる。両親を早くに亡くしたため、母方の親戚である天地家に養子として引き取られている。
河内 鉄生 (かわち てっしょう)
六代目武装戦線の頭。五代目武装戦線の頭武田好誠に拾ってもらい、武装戦線入り。ユキという妹がいる。後に自らの右腕となる清広義巳をタイマン勝負で破り、頭に就任。六代目武装戦線、四代目狂屋、百鬼、屍、慚愧の虎の5チームからなる五国休戦協定を自ら脱退し、嵐の戦国時代に突入するきっかけを作る。
月本 光政 (つきもと みつまさ)
鳳仙学園史上最強と言われるキングジョーの後を引き継ぎ、同校の頭となる。代々鳳仙学園の幹部を務める月光兄弟の三男。2年生のときに、村田将五が立ち会いの下、天狗の森にて月島花とタイマン勝負をする。萬侍帝國七人会との対決では、2番手として金城會の阿南芳樹と戦った。
迫田 武文 (さこた たけふみ)
鈴蘭男子高校の第29期生。岸中学出身。花組のメンバー。梅星政司梅星靖司兄弟が営む梅星一家の6号室に下宿している。月島花が梅星一家にやってきた夜、タイマン勝負をして敗北。月島花が一年戦争を制覇すると、武藤蓮次とともに、彼を偉大な番長にすることを決意。 花組を結成する。
武藤 蓮次 (むとう れんじ)
鈴蘭男子高校の第29期生。花組のメンバー。三中出身。梅星政司梅星靖司兄弟が営む梅星一家の1号室に下宿している。もともと誰の下にもつかない性格だったが、月島花が一年戦争を制覇すると、迫田武文とともに、彼を偉大な番長にすることを決意。花組を結成する。河田第二高校の世良直樹とは中学の同級生。
藤代 拓海 (ふじしろ たくみ)
七代目武装戦線の副頭。梅星政司梅星靖司兄弟が営む梅星一家の2号室に下宿している。五代目武装戦線の副頭だった柳臣次からライダースを受け継ぎ、武装戦線入り。黒咲工業高校に通っていたが、母親が倒れたために中退。バイク、自動車の整備工場フジキで働くことを決意する。
村田 将五 (むらた しょうご)
七代目武装戦線の頭。四代目武装戦線の副頭村田十三の弟。加地屋中学出身。七代目武装戦線の副頭藤代拓海や、天地軍団を率いる天地寿とは中学の同級生。ケガが原因で野球の道で挫折した過去を持つ。萬侍帝國七人会との対決では、6番手として九頭神會のビスコと戦った。
黒澤 和光 (くろさわ かずみつ)
鈴蘭男子高校の第28期生。京華中学出身。加東秀吉の後輩に当たる。派閥に属さない一匹狼だが、花木九里虎と行動をともにしていることが多い。第三次鈴蘭・鳳仙抗争では、中学時代にナイフで顔に傷を付けられた因縁の相手である鳳仙学園の真島一也に勝利した。
神戸 好克 (かんべ よしかつ)
鈴蘭男子高校の第28期生。通称ブッチャー。鈴蘭男子高校における最大規模の派閥であるFBI(ファンタスティック・ブッチャー・イチバン)を率いる。相手を背負い投げる火炎車という必殺技を持つ。第三次鈴蘭・鳳仙抗争では、月光兄弟の次男月本光義に勝利した。
世良 直樹 (せら なおき)
河田第二高校の実力者。黒焚連合の二代目総長だった中島信助の後輩。中学のとき、鈴蘭男子高校の迫田武文とケンカをして、最後まで立っていた唯一の男。同じく中学のとき、父親を職場の事故で失っている。萬侍帝國七人会との対決では、3番手として首東會の中野一成と戦った。
桜田 朝雄 (さくらだ あさお)
百合川南高校に通う実力者。通称アボ。鈴蘭男子高校史上最強の呼び声が高い花木九里虎に、3度も挑戦した男として知られる。身長のことを気にしており、自分より背の低い人間は絶対に殴らない主義。死角から飛び込むブーメランフックを得意とする。萬侍帝國七人会との対決では、4番手として益田會の井上辰巳と戦った。
蛭子 幸一 (えびす こういち)
萬侍帝國九頭神會の会長。通称ビスコ。天善高校の頭でもある。末端のチームも含めると、軽く1000人を越える萬侍帝國の中で、最強と言われる男。萬侍帝國七人会として戦ったときは、七代目武装戦線の頭村田将五と対戦。後日、鈴蘭男子高校の月島花ともタイマン勝負をした。
清広 義巳 (きよひろ よしみ)
六代目武装戦線の副頭。武装戦線入りした当初は、六代目武装戦線の頭となる河内鉄生とは犬猿の仲だったため、五代目武装戦線の頭武田好誠は武粗相戦線が2つに割れることを懸念していた。河内鉄生とのタイマン勝負に敗れ、六代目武装戦線の頭を譲った後は、サポート役に徹する。
鈴木 恵三 (すずき けいぞう)
初代武装戦線の頭。東中学出身。中学時代から「西のA三、東のK三」として、ライバルの大島永三と並び称されていた。狂屋や百鬼、スケルトンなどのチームに誘われるも、自由のために戦うことを決意。大島永三門田陽一長谷川定政とともに、初代武装戦線を結成する。
大島 永三 (おおしま えいぞう)
初代武装戦線を立ち上げた初期メンバーの1人。元鈴蘭男子高校の生徒。中学時代から「西のA三、東のK三」として、ライバルの鈴本恵三と並び称されていた。初代武装戦線の結成から引退まで、サシの勝負で一度も負けなかったという伝説を持つ。四代目武装戦線の鮫島義一が、この世で一番怖い存在と言う男。
門田 陽一 (かどた よういち)
初代武装戦線を立ち上げた初期メンバーの1人。元焚八商業高校の生徒。第二中学出身。通称モンタ。高校1年生のとき、自分たちのチームを作ろうという鈴木恵三の誘いに感動し、大島永三長谷川定政とともに、初代武装戦線を結成する。百鬼との戦いで、額を10針以上も縫う大ケガを負う。
長谷川 定政 (はせがわ さだまさ)
初代武装戦線を立ち上げた初期メンバーの1人。元焚八商業高校の生徒。第二中学出身。高校1年生のとき、自分たちのチームを作ろうという鈴木恵三の誘いに感動し、大島永三門田陽一とともに、初代武装戦線を結成する。初期メンバーのうちで唯一、現在も地元に残っている。
冨永 寅之助 (とみなが とらのすけ)
鈴蘭男子高校の第29期生。梅星政司梅星靖司兄弟が営む梅星一家の3号室に下宿している。中学時代はヤンキーたちのパシリだった。月島花が梅星一家にやってきた夜、自分を変えようと迫田武文にカッターナイフを向けようとするが、月島花に止められる。ボウリングとダーツが得意。
大善 努 (だいぜん つとむ)
鈴蘭男子高校の第30期一年戦争の覇者。通称鉄腕ツトム。鈴蘭男子高校に入学するまでは、一度も負けたことがなかった。入学早々、校内の頂点である花木九里虎に挑むも、ハイキック一発で撃沈。花木九里虎の命により、月島花の下へつく。鳳仙学園の月本光法とは中学時代からの因縁があり、ライバル関係にある。
室戸 善明 (むろと ぜんめい)
天地軍団の中心的なメンバー。小学6年生のとき、1つ下の弟室戸康明と一緒に警察署へ火をつけたことから、室戸放火兄弟と呼ばれる。父親の借金を消す代わりに、天地寿の下へついた。鈴蘭男子高校との抗争では、花木九里虎に敗北した。
室戸 康明 (むろと こうめい)
天地軍団の中心的なメンバー。小学5年生のとき、1つ上の兄室戸善明と一緒に警察署へ火をつけたことから、室戸放火兄弟と呼ばれる。父親の借金を消す代わりに、天地寿の下へついた。鈴蘭男子高校との抗争では、迫田武文に敗北した。
難波 武志 (なんば たけし)
六代目武装戦線のメンバー。沈黙の重戦車の異名を持つ。小学2年生のとき顔に火傷を負い、中学生の頃に不登校となる。自分の部屋に引きこもっていた高校時代、団地の隣部屋に河内鉄生が引っ越してきたことがきっかけで、外へと出るようになった。
小川 千春 (おがわ ちはる)
銭屋一家第一支部菊谷組の新入り。銭屋一家の前副総長であるドスケンの従兄弟。銭屋一家第三支部長の鶴岡に暴行を振るった罪で追われ、六代目武装戦線の下へ身を寄せる。右腕に「天地本寛 而伏龍鳳雛」の入れ墨を彫っている。地元の大阪へ帰る直前、月島花にタイマン勝負を挑んだ。
前川 宗春 (まえかわむねはる)
E.M.O.Dの頭。モデルのようなルックスをした長髪の男。190センチ近くの身長を持つ。黄泉の梟の頭である平野国正とは昔なじみ。ローリングソバット一発で、七代目武装戦線の奈良明を倒すほどの強さを持つ。抗争の際は、村田将五とも壮絶なタイマン勝負を見せた。
奈良 明 (なら あきら)
七代目武装戦線の中心的なメンバー。この世でキライなものは、酢豚に入っているパイナップルと女性にモテる男。後者を見ると、理由もなく殴りたくなる性格。E.M.O.Dとの抗争では、危険を顧みずに安城市へ突入した。戸土原郷金をメンバーに引き入れ、佐々木春に教育係を任せた張本人。
佐々木 春 (ささき はる)
七代目武装戦線のメンバー。片岡高校の生徒。村田将五の後輩。中学生のとき、後に武装戦線で一緒になる円城数正をタイマン勝負で破っている。E.M.O.Dとの抗争では、相手の大黒柱である伏見昇を倒す。七代目武装戦線の後輩である戸土原郷金の面倒を見ることが多く、普段のマナーやケンカの注意事項などを教えている。
戸土原 郷金 (とどはら ごうきん)
七代目武装戦線のメンバー。13歳のときに施設を逃げ出し、中学もろくに行かず、悪事を重ねる。腕っぷしと度胸を七代目武装戦線の奈良明に買われてメンバー入り。盗んだ車で事故った際、フロントガラスに突っ込んだため、顔に複数の傷がある。同じ七代目武装戦線の伊東廉蔵とは、初対面で大ゲンカをして以来、犬猿の仲。
集団・組織
花組 (はなぐみ)
『WORST』に登場する組織。鈴蘭男子高校史上初の番長を目指す月島花を中心とした一派。主要メンバーは、迫田武文、武藤蓮次、八板郁美、尾崎健市、村川勝弘など。大善努赤池勇次青山浩二ら、強力な下級生も名を連ねている。ブッチャー率いるFBIや天地軍団との抗争で、勢力を拡大する。
初代武装戦線 (しょだいぶそうせんせん)
『WORST』に登場する組織。鈴木恵三を頭とするバイクチーム。副頭は平間和友。誰の下にもつかず、自由のために戦うと決めた鈴木恵三と、彼の提案に賛同した大島永三門田陽一長谷川定政の4人で結成。その後、西田昌平、宮木賢吾、小沢伸吉、平間和友らが加わり、1年後には19人のファミリーへと成長した。
六代目武装戦線 (ろくだいめぶそうせんせん)
『WORST』に登場する組織。河内鉄生を頭とするバイクチーム。副頭は清広義巳。五代目武装戦線の頭武田好誠が脳梗塞により引退したため、次代のリーダー候補だった河内鉄生と清広義巳がタイマン勝負。勝った河内鉄生が六代目武装戦線の頭となった。不幸な事故が起きたため、チームの将来を七代目武装戦線の頭村田将五に委ねる。
七代目武装戦線 (ななだいめぶそうせんせん)
『WORST』に登場する組織。村田将五を頭とするバイクチーム。副頭は藤代拓海。六代目武装戦線の副頭清広義巳が村田将五を頭に指名して発足。村田将五と同じ加地屋中学出身であり、五代目武装戦線の副頭だった柳臣次からライダースを受け継いだ藤代拓海が副頭となる。E.M.O.Dと抗争の末、同盟を結ぶ。
天地軍団 (あまちぐんだん)
『WORST』に登場する組織。竜胆高校の天地寿を頂点にした集団。中心的なメンバーは、室戸善明、室戸康明、賀川和也、大東隆など。竜胆高校のほか、黒咲工業高校、焚八商業高校、七森工業高校、塚本高校、漆黒の蠍など、数多くの勢力を傘下に従える巨大勢力。鈴蘭男子高校や鳳仙学園とも対立する。
萬侍帝国七人会 (まんじていこくしちにんかい)
『WORST』に登場する組織。九頭神會のビスコ、比留間會の比留間有志、金城會の阿南芳樹、首東會の中野一成、益田會の井上辰巳、全斗會の火口周次、織田健會の柴木正美で構成される。月島花たちの街に戦争を挑み、鈴蘭男子高校の月島花、鳳仙学園の月本光政、七代目武装戦線の村田将五、河田第二高校の世良直樹らと戦った。
E.M.O.D (いーえむおーでぃー)
『WORST』に登場する組織。安生市の工業地帯鬼塚近辺で生まれ育った、約20人のメンバーで構成されているケンカチーム。頭は前川宗春。副頭は国吉洋次。チーム名は「Evil Moth Of Dead(死を呼ぶ邪悪な蛾)」の略。鬼塚地区以外の人間は一切、チームに入れないという掟を持つ。七代目武装戦線と抗争の末、同盟を結ぶ。
前作
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