概要・あらすじ
中学2年生の沢村未花は、特に将来の夢もなく、進路も定まらない漫然とした日々を過ごしていた。そんなある日、不良と噂されるクラスメイトの水上楓を追いかけているうち、未花はビリヤード場に入ってしまう。そこでビリヤードに魅せられた未花は楓と親しくなっていくが、未花の友人の苑子は、未花の突然の変化を不安視していた。
登場人物・キャラクター
沢村 未花 (さわむら みか)
中学2年生の女子。クラスはA組。前髪を右寄りの位置で斜めに分け、腰のあたりまで伸ばした茶髪ストレートロングヘアをしている。これといった将来の夢もなく退屈な日々を送っていたが、ひょんなことからビリヤードにのめり込んでいく。まだまだ初心者だが、ブレイクが得意。容姿はそこそこだが、明るく人懐っこい性格から周囲に好かれている。 家は裕福。
水上 楓 (みなかみ かえで)
沢村未花のクラスメイトで、中学2年生の男子。前髪を真ん中で分けた茶髪ストレートヘアをしている。冷たい雰囲気の近寄りがたい人物で、高校生たちと派手に遊び歩いている噂がある。実際はビリヤード店「7th Avenue」でビリヤードに打ち込んでおり、誤解が解けたことと、未花自身もビリヤードに関心を持ったことで親しくなっていく。 高いビリヤードの腕前を持ち、上田洋平には「英語検定でいえば2級程度」と評されている。「7th Avenue」の店主である洋平を尊敬しており、いつか本気の彼と対戦したいと考えている。
上田 洋平 (うえだ ようへい)
水上楓が通うビリヤード店「7th Avenue」の店主を務める24歳の男性。前髪を左寄りの位置で斜めに分けて、肩につくほど伸ばした長髪を右側に集めてひとつにまとめ、眼鏡をかけている。沢村未花とは、未花が楓を追って来店したことをきっかけに知り合い、初心者の未花にルールを丁寧に教えてくれるようになる。穏やかで話しやすい性格で、お金のない学生客にも優しい。 非常に高いビリヤードの腕前を持つが、基本的に客と対戦することはなく、漠然と「英語検定でいえば準1級程度」としか語らない。1年前、ビリヤードのために海外に行くことを考えていたが、ある事情から延期した過去がある。楓からは「洋」と呼ばれている。
苑子 (そのこ)
沢村未花の友人。未花と同じクラスに所属する中学2年生の女子。前髪を眉上で切りそろえ、胸のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアをしている。未花の友人グループのなかでも真面目でしっかりした性格で、未花からも「さん」付けで呼ばれている。現在は将来を見据えて塾通いを始めたため、未花とは以前ほど放課後に遊べなくなってしまった。 将来は黒柳徹子のような国際親善大使になりたいと考えている。急に未花と親しくなった水上楓のことを快く思っていない。
水上楓の弟 (みなかみかえでのおとうと)
水上楓の弟。名門私立中学である慶英中学校に通っている。長めの前髪に、ストレートヘアを肩につかない長さまで伸ばしている。非常に優秀で両親に期待されているが、それを鼻にかけたやや意地悪な性格。自分の通っている学校に比べ楓の中学校は学力で劣るため、楓を見下したところがある。
真沙美 (まさみ)
沢村未花と苑子の友人。前髪を左寄りの位置で斜めに分け、ストレートロングヘアを高い位置でツインテールにしている。未花がビリヤードを始めたことは知らないが、水上楓と急に親しくなり、頻繁に自分たちの傍から姿を消したり付き合いが悪くなったことを快く思っていなかった。そのため未花と苑子がトラブルを起こした際、苑子に味方し未花と距離を置いてしまう。
藤田 紗羅 (ふじた さら)
中田ビル3階にあるビリヤード場「Heaven」でビリヤードに興じる少女。前髪を上げて額を全開にし、腰のあたりまで伸ばしたロングウェーブヘアで、頭にバブーシュカをつけているのが特徴。偶然店を発見した沢村未花と水上楓を歓迎し、ビリヤード勝負することになる。「Heaven」は祖父の店であり、紗羅自身のビリヤード歴も長く高い技術を持つ。 しかし、周囲のプレイヤーとは実力差があるため、本気で勝負ができない淋しさを感じていた。奇妙に古いお菓子を知っていたり、「ずっとこの店にいる」と発言したり、言動に不自然な点が多い。
場所
7th Avenue (せぶんすあゔぇにゅー)
上田洋平が店主を務めるビリヤード店のこと。基本料金は1時間600円だが洋平次第という側面もあり、1時間600円よりはるかに安かったり、無料で遊ばせてくれることもある。特に開店前は水上楓には無料で提供しているため、沢村未花もその時間を利用して練習することになる。営業時間は16時から翌日深夜3時まで。
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