あらすじ
第1巻
アンチックANは、擬人化されたフォントたちが通うモリサワ学園に転校することになった。どんな学園なのかと不安に思うアンチックANだったが、登校途中で幼なじみの太ゴB101と再会を果たす。アンチックANは太ゴB101と話をしているうちに自然と緊張が解けていき、さすが人気書体が所属するモリサワ基本7書体のメンバーだと、あらためて太ゴB101の偉大さを実感する。その後、モリサワ学園に到着したアンチックANは、一風変わった教師の正楷書CB1や、太ゴB101にライバル心を抱くリュウミンといった個性豊かな面々と出会う。(1書体目。ほか、11エピソード収録)
登場人物・キャラクター
アンチックAN (あんちっくえいえぬ)
モリサワ学園に転校してきた2年生の男子。周囲からは「アンチ」と呼ばれている。表情豊かでコミュニケーション能力が高く、誰とでもすぐに打ち解けることができる。いつも笑顔を絶やさずに穏やかな雰囲気を漂わせているが、芯の「太さ」も兼ね備えている。趣味は人との会話と、漫画を読むこと。共に漫画の吹き出しで使用される機会の多い太ゴB101とは幼なじみで親友。のちに太ゴB101と共に「漫画研究会」を立ち上げる。
太ゴB101 (ふとごびいいちまるいち)
モリサワ学園に通う2年生の男子。周囲からは「太ゴ」と呼ばれている。共に漫画の吹き出しで使用される機会が多いアンチックANとは、幼なじみで親友の間柄。明るく面倒見のいい性格で、人気書体が所属するモリサワ基本7書体のメンバーの中でも、特に多くの生徒から慕われている。がっちりとした体形の美男子で、スポーツ好きな体育会系。一方的にリュウミンからライバル視されているが、太ゴB101本人はまったく気にしていない。のちにアンチックANと共に「漫画研究会」を立ち上げる。
リュウミン
モリサワ学園に通う2年生の男子。由緒正しい家系に育った文武両道の優等生。穏やかな性格ながらプライドが高く、負けず嫌いな一面を持つ。人気書体が所属するモリサワ基本7書体のメンバーの一人で、眼鏡をかけた美男子。同じ明朝体の仲間であるアンチックANには友好的に接するが、太ゴB101には何かとライバル心を抱いている。
ハルクラフト
モリサワ学園に通う2年生の男子。声が非常に大きく、元気いっぱいの明るい性格で、細かいことは気にしない。転校生のアンチックANともすぐ意気投合し、いっしょに昼食を食べるなど親睦を深めている。ハルクラフトからは、どこにいても目立つ少年漫画の主人公タイプと評されている。似たような気質を持つわんぱくゴシックと親友関係にある。
フォーク
モリサワ学園に通う2年生の男子。つねに物憂げな表情を浮かべた、ミステリアスな雰囲気を漂わせた少年。根はまじめな性格ながらつかみどころがなく、神出鬼没。突然ギターを弾くなど多趣味で、手先も器用。また、野球ではフォークボールを得意とする。ちなみに実在フォントの「フォーク」が漫画内の「音声放送」のシーンで多用されていることもあり、フォークはお昼休みの校内放送を担当している。
陸隷 (りくれい)
モリサワ学園に通う2年生の男子。つややかな黒髪を持つ、ミステリアスな雰囲気を漂わせた少年。趣味は風水、占い、呪いの研究といった生粋のオカルトマニア。古代文明やUMAといった知識も豊富で、世界史と古典の成績はトップクラス。陸隷のフォントは古い石碑などに使用されていることもあり、消しゴムなどが手元にあるとつい文字を彫ってしまう癖がある。
勘亭流 (かんていりゅう)
モリサワ学園に通う2年生の男子。背が高く、細身ながらも筋肉質で引き締まった体形をしている。まるで歌舞伎を思わせる舞台映えする顔立ちをしており、威圧感はあるが誰にでもフレンドリーに接する。人情家でもあり、困っている人を放っておけない正義感の強さを持つ。目立つことが好きで、制服の下にも和柄の派手なTシャツを着ている。アンチックANと何度も廊下でぶつかる縁もあり、親しく付き合っている。勘亭流を古臭いと酷評するプリティー桃とは犬猿の仲だったが、のちに和解する。
プリティー桃 (ぷりてぃーもも)
モリサワ学園に通う2年生の男子。髪の毛を肩の下まで伸ばし、サイドを桃モチーフのピンで留めている。学校内では女子生徒を彷彿とさせるかわいらしい制服の着こなしで、いわゆる男の娘(おとこのこ)として振る舞っている。言いたいことははっきりと口にするタイプながら、誰に対しても友好的に接する。ポップでかわいらしいものを好むが、実家は純和風の佇まい。周囲からは「桃ちゃん」と呼ばれている。同じく中性的な雰囲気を持つ中ゴシックBBB、ハッピーNと仲がいい。勘亭流に対しては古臭いと切り捨て犬猿の仲だったが、のちに和解する。アイドル同好会に所属しており、アイドルを研究するだけでなく、プリティー桃自身もアイドルとして活動をしている。
じゅん
モリサワ学園に通う1年生の男子。優しく温和な性格で、個性豊かなほかのフォントたちとは異なり、あまり自己主張をすることはない。1年生で唯一、人気書体が所属するモリサワ基本7書体のメンバーの一人。しかし、じゅん本人にはきどったところがなく、多くの生徒から慕われている。ただしハッピーNからは、嫌味のなさがかえって敵をつくりやすいタイプと評されている。
新丸ゴ (しんまるご)
モリサワ学園に通う1年生の男子。一見幼くかわいらしい少年だが、同時にどこか物憂げでアンニュイな雰囲気を漂わせている。丸みを帯びたボブヘアにしており、優しくて親しみやすい性格の持ち主。好奇心旺盛で、趣味は読書。人気書体が所属するモリサワ基本7書体にあこがれており、特に太ゴB101と親しいアンチックANをうらやましく感じている。ハッピーNとは親友で「丸ちゃん」と呼ばれている。
ハッピーN (はっぴーえぬ)
モリサワ学園に通う1年生の男子。つねに頭の上に三毛猫を乗せており、おおらかな性格で人当たりがいい。しかしそれらは表向きだけで、時には毒舌家な一面を覗かせることもある。見た目も中性的なかわいらしさで、周囲からは見ているだけでハッピーな気持ちになれると評される。人気書体が所属するモリサワ基本7書体にあこがれており、特に太ゴB101と親しいアンチックANをうらやましく感じている。新丸ゴとは親友の間柄で、中性的な雰囲気を持つプリティー桃、中ゴシックBBBとも仲がいい。
わんぱくゴシック
モリサワ学園に通う1年生の男子で、明るく朗らかな性格をしている。自分の気質に近いハルクラフトと親友関係にある。野球部に所属しており、ほかのスポーツもそつなくこなす。人懐っこいこともあり、「いい子すぎて近寄れない」とアンチックANからは理不尽な苦手意識を抱かれている。
中ゴシックBBB (ちゅうごしっくびいびいびい)
モリサワ学園に通う3年生の男子。中性的な雰囲気を漂わせた美男子で、人気書体が所属するモリサワ基本7書体のメンバーの一人。基本的にオネエ口調で話をするため、個性が強そうに見えるものの、誰とでもすぐに親しくなれるオープンな性格をしている。特に同じ中性的な雰囲気を持つプリティー桃、ハッピーNと仲がいい。モリサワ学園に転校してきたばかりのアンチックANを何かと気に掛け、親切に接している。
竹 (たけ)
モリサワ学園に通う3年生の男子。名前のとおり、竹を割ったような性格の持ち主で、大胆で潔い言動が多い。剣道部に所属しており、アンチックANを勧誘している。
正楷書CB1 (せいかいしょしいびいわん)
モリサワ学園で2年生の担任を務める男性教師。国語を担当している。凛々しくシャープな印象を受けるが、やや天然ボケで親しみやすい一面がある。潔癖症で独特の美意識を持つ。
ゴシックMB101 (ごしっくえむびいいちまるいち)
モリサワ学園で2年生の担任を務める男性教師。体育を担当しており、褐色の肌でがっちりとした体格の持ち主。頼りがいのある性格で、生徒からはその威圧感で恐れられつつも慕われている。趣味は筋力トレーニング。
Citrine (しとりん)
モリサワ学園で2年生の担任を務める男性教師。ラテン系の外国人で、英語を担当している。褐色の肌を持ち、明るく陽気な性格をしている。博愛主義者でもあり、どんな時でも笑顔を絶やさない。日本語は堪能ではあるものの熊本訛りが非常に強いため、一部の生徒からは英語よりも高いリスニング能力が必要だと言われている。
集団・組織
モリサワ基本7書体 (もりさわきほんななしょたい)
フォントの中でも人気の高い7書体のみが所属できるグループ。モリサワ学園内では、ほかのフォントたちからあこがれの眼差しを向けられている。一部からは「フォントセブン」を略して「F7」と呼ばれている。また、モリサワ基本7書体は整った顔立ちの美青年が多いのも特徴。太ゴB101、リュウミン、中ゴシックBBB、じゅんたちが所属している。
場所
モリサワ学園 (もりさわがくえん)
擬人化されたフォントたちが集う男子校で、書体やフォントに関する知識を学ぶ学園。フォント各自の個性を際立たせるため、制服はあるものの装飾品などは自由に身につけてもいい。また、各生徒の個性が強いこともあり、部活動の数は非常に多い。
クレジット
- 協力
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株式会社モリサワ
- SHARE
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