ペリリュー ―外伝―

ペリリュー ―外伝―

武田一義の代表作『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』のスピンオフ。1話完結形式で描かれる。太平洋戦争末期のペリリュー島が主な舞台。本編では描かれなかった兵士や島民たちにスポットを当て、様々な視点から戦争を描いたヒューマンドラマ。白泉社「ヤングアニマル」2022年7号から2025年13号にかけて連載された。

正式名称
ペリリュー ―外伝―
ふりがな
ぺりりゅー がいでん
作者
ジャンル
第二次世界大戦
 
ヒューマンドラマ
レーベル
ヤングアニマルコミックス(白泉社)
巻数
既刊4巻
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武田一義の代表作のスピンオフ

本編となる『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』は、白泉社「ヤングアニマル」2016年4号から2021年8号まで連載された武田一義の代表作。太平洋戦争末期のペリリュー島を舞台に、漫画家志望の兵士・田丸均たち若者が、地獄のような戦場を生きる姿を描いた作品である。三頭身のデフォルメされたキャラクターながら、残酷描写や戦争の悲惨さを描いている点が特徴で、2017年に、第20回「文化庁メディア芸術祭」審査委員会推薦作品、第46回「日本漫画家協会賞」優秀賞を受賞した他、2025年12月にはアニメ映画(劇場)が公開され大きな話題を呼んだ。本作は、同じくペリリュー島を主な舞台に、本編では拾いきれなかったエピソードを様々な人々の視点から描いたスピンオフとなっている。

本編で語られなかったサイドストーリー

本作は、本編で語られなかったサイドストーリーを1話完結のオムニバス形式で描いている。例えば、「片倉分隊の吉敷」は、本編第2巻14話頃のストーリー。田丸と別行動になった吉敷佳助が、片倉分隊と行動し、死人から使えそうな物を盗んだり、米兵を襲撃して物資を掠奪したりという危険な任務につく姿が描かれる。「泉康市の願い」は、本編第6巻40話頃の話で、島田少尉に恋愛感情を抱く泉の気持ちを描いている。また、「田丸と光子」の舞台は、ペリリュー島ではない。本編第11巻82話で田丸が吉敷の実家を訪れてから2年後、1950年の筑波から始まる物語で、漫画家としてデビューし光子と結婚する田丸の姿が描かれる。

米兵、島民など様々な視点から戦争を描く

本作は、日本兵だけではなく米兵や島民たちの話も補完している。「Dデイ(攻撃開始日)」は、本編第1巻4話を米兵の視点から描いた物語。主人公のデビッド・クレイ一等兵は、本編に登場したマイク・クレイ一等兵の実兄である。また、「ペリリュー島のマリヤ」は、本編第8巻62話に登場した島民の女性マリヤ・レモケットが主人公。米軍による大空襲により平和な日常が失われた昭和19年3月30日から始まり、夫であるショウンと生まれたばかりの息子の悲劇が描かれる。主人公の田丸の視点が中心となる本編に対し、戦争当時の米兵や島民、戦後を舞台にした遺族、登場人物たちのその後など様々な視点を採用している点が、本作の大きな特徴である。

登場人物・キャラクター

デビッド・クレイ

「Dデイ(攻撃開始日)」「戦場からの便り(前編)」「戦場からの便り(後編)」の主人公。アメリカ第1海兵師団一等兵。本編に登場したマイク一等兵の兄。アメリカに婚約者のメアリを残し志願して米兵となる。昭和19年9月15日、パラオ諸島ペリリュー島への上陸作戦に参加。師団長からは「2、3日で済む」と言われていたが、作戦が長期化し精神を疲弊していく。

マリヤ・レモケット

パラオ諸島ペリリュー島の先住民の女性。ショウンという夫との間に、息子のタロウを儲ける。米軍の侵攻を受け、ショウンは日本軍と一緒に戦うことを選び、自身はタロウとバベルダオブ島に疎開する。

クレジット

原案協力

平塚 柾緒(太平洋戦争研究会)

ストーリー共同制作

森 和美

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武田一義の代表作。昭和19年(1944年)、第二次世界大戦における激戦地・ペリリュー島が舞台となっている。漫画家志望の一等兵・田丸均が、戦争の悲惨さを目の当たりにする地獄のような日々の中、一日でも長く... 関連ページ:ペリリュー ―楽園のゲルニカ―

書誌情報

ペリリュー ―外伝― 4巻 白泉社〈ヤングアニマルコミックス〉

第1巻

(2022-07-29発行、978-4592163664)

第2巻

(2023-07-28発行、978-4592163671)

第3巻

(2024-07-29発行、978-4592163688)

第4巻

(2025-07-29発行、978-4592163695)

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