概要・あらすじ
かつて飲み屋街で暮らしていたまんまるな野良猫のポヨは、ある日酔っ払いの佐藤萌と出会い、農家である佐藤家に引き取られることになった。自然の豊かな環境で、ポヨはたくましく日々を送っている。やがて、孤児と思われたポヨにも、血の繋がったそっくりな兄弟がいたことが判明。そして、ポヨたちの存在をかすがいに、周囲の人々の間にも恋や結婚といった大きな人間関係の転機が生まれていく。
登場人物・キャラクター
ポヨ
元野良のオス猫で、佐藤家に飼われている。正確な年齢は分かっていないが、獣医の甘木雄一郎の見立てでは「まだ若い」とのこと。ファンシーなふんわりまんまるボディの持ち主で、鳴き方も「ヒアー」などと気の抜けた感じだが、実は筋肉質で狩猟能力にも長けている。近隣の他の猫たちからも慕われており、実質的なボス猫。飲み屋街で酔っ払いに餌付けされて育ったため、好きな食べ物は人間の酒のつまみ。 カエルが苦手。
佐藤 萌 (さとう もえ)
ポヨの飼い主の若い女性。佐藤家の長女で、元OLだが現在は家事手伝い。ポヨを溺愛しまくっており、ポヨの形をしたいろいろな物を作るのが趣味。スタイルが良く、町では一番の美人ということもあってファンクラブまで存在するが、父親の監視が厳しいためなかなかボーイフレンドができずにいる。
佐藤 英 (さとう ひで)
佐藤萌の弟で、ポヨの同居人の男子高校生。基本的に人間の前では大人しいポヨが、なぜか唯一噛みついたり引っ掻いたりする相手。自分は猫より犬派であると公言しているが、ポヨを嫌っていたり仲が悪いわけではなく、好敵手のような関係にある。趣味は模型製作で、かなりの腕前。のちに萌に影響され、ポヨ型グッズを作り始めるようになる。 かなりのシスコン。
佐藤 茂 (さとう しげる)
佐藤萌、佐藤英の父親で、ポヨを飼っている佐藤家の主。農家を生業としているため筋骨隆々の体格を誇るが、細やかな気遣いにも長けており、上質な作物を育て上げている。そのため近隣の農協やスーパーなどではその腕前が非常に高く評価されており、「ゴッドハンド」と呼ばれている。あまり顔には出さないが動物好きで、ポヨには非常に甘い。
山下 マキ (やました まき)
佐藤英のクラスメイトで、ケーキ屋の娘。つくだにという犬の飼い主。英のことが好きで、友達以上恋人未満の関係。ひどい親馬鹿の父親に加えて重度のシスコンである3人の兄にがっちりガードを固められているが、それをかいくぐって英と一緒につくだにの散歩をすることもある。英とは少しずつだが順調に関係を進展させている。
つくだに
山下マキの飼い犬。若いオスの雑種犬で、毛の色が佃煮に似ているということでこの名を付けられた。性格はわんぱくで好奇心旺盛、元気いっぱいで散歩と食べ物が大好き。犬好きな佐藤英にリードを持ってもらい、よく一緒に散歩している。
鈴木 浩太 (すずき こうた)
佐藤英と山下マキのクラスメイトの少年。2人の共通の友人で、英たちの関係を応援している。英とマキがいつもペットの話をしているのに触発され、ある日突発的に大福というハムスターを飼い始めた。デザインの才能があり、カレンダーや同人誌など、さまざまな動物グッズを制作する。
大福 (だいふく)
鈴木浩太が飼っているメスのパールドワーフハムスター。ヒマワリの種が大好物。鈴木は大福を溺愛するあまり、当初見合いをさせることを渋っていたが、一方で大福の子供が見たいという願望も捨てきれず、ある日とうとう「つくね」という名前の彼氏を作らせる。
甘木 雄一郎 (あまぎ ゆういちろう)
ポヨの主治医を務める獣医師。腕は良く、また動物に対する愛情も深い。凄腕農家としての佐藤茂のファンでもあり、のちに佐藤家とは家族ぐるみの交際をするようになる。さらに、佐藤萌との間にもいい雰囲気を作っていく。
杉田 ハナ (すぎた はな)
ポヨが飼われいる佐藤家の隣人の老婆。黒猫のクロベエを飼っている。普段は一人暮らしをしているが、たまに孫たちがやって来ることがあり、杉田ハナ自身は孫が可愛く会えるのも嬉しいものの、それによりクロベエが戦々恐々としているのをそれはそれで可哀そうに思っている。佐藤家とは仲良しで、良き隣人としての関係を築いている。
クロベエ
杉田ハナが飼っているオスの猫で、ポヨとは仲良し。全身にわたって黒いが、足の先など一部白い部分も混ざっている。オス同士であるにも関わらず、ポヨに性別を越えた愛を抱いており、よくマウンティングをしている。子猫の頃に駐車場に捨てられたため、車が大嫌い。
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