概要・あらすじ
2012年東京はMUによって世界から隔離され、異なる時間律を持つようになる。その事件で神名綾人は恋人と離れ離れになってしまった。その3年後、東京でMUとTERRAの戦闘が始まったことから綾人はラーゼフォンと邂逅し搭乗。
登場人物・キャラクター
神名 綾人 (かみや あやと)
17歳の高校生でラーゼフォンの奏者(搭乗者)。東京ジュピター内で暮らしていたため、世界の本当の姿を知らなかった。紫東遙との出会いによって世界の本当の姿を知り、自分の持つ力とそれを利用しようとする大人達の思惑に気づいていく。 もともとは素直な性格の少年であったが、自分の重責と世界の欺瞞に、他人を拒絶することもあった。ラーゼフォン本来の「世界を調律する(安定化させる)」目的を自覚したあとは、悩みつつもその目的へ進んでいく。 趣味は絵を描くこと。
紫東 遙 (しとう はるか)
TERRA作戦部所属の女性士官。29歳。情報分析から格闘技までこなすエキスパート。東京ジュピターに潜入して公安に捕らわれそうになっていた綾人を救い、彼に世界の本当の姿を教えた。普段は綾人のことを君付けで呼ぶが、まれに「綾人」と親しく呼び捨てにすることもある。 旧姓は美嶋。
紫東 恵 (しとう めぐみ)
登校拒否の女子高生だが、六道翔吾の口利きでTERRRAのオペレーター見習いとして勤務。紫東遙の妹で、姉と共に六道家に住んでいる。同じ六道家にやっかいになることになった綾人に、だんだんと心惹かれていく。 身内に対しては明るい性格。
如月 久遠 (きさらぎ くおん)
初対面時綾人には如月樹の妹として紹介されたが、実はもう一人のラーゼフォン奏者(搭乗者)。浮き世離れした性格で、生活能力は低い。綾人の母神名麻弥からは「姉さん」と呼ばれている。
如月 樹 (きさらぎ いつき)
TERRA科学調査部に所属。ラーゼフォンの研究に造詣が深い。物思いに沈む場面が多々ある影を湛えた人物。妹久遠と共に住んでおり、彼女の体調面･迷信面でのケアも行っている。
六道 翔吾 (りくどう しょうご)
現在は隠居の身であるが、かつてはMU、ラーゼフォン研究の第一人者であった。神名麻弥の義理の父であり、そのため綾人を自宅に引き取った。含蓄の深い言葉で綾人たちを正しい方向へ導いていく。
功刀 仁 (くぬぎ じん)
TERRA司令官。一見、冷徹な判断基準のみで組織を動かしているように思えるが、彼の命令はヒューマニズムに裏打ちされたものだ。彼が自宅で飼っている青い鳥には、亡き娘のミチルという名がつけられている。
エルフィ・ハディヤット (えるふぃはでぃやっと)
連合所属のエースバイロットだったが、自らTERRAへの転属願いを出してα小隊を率いる。転属理由は綾人一人にMUとの戦いの重責を負わさないためであった。対MU兵器ヴァーミリオンを操る。 紫東遙とは酒を酌み交わしつつ本音を吐露する仲。
美嶋 玲香 (みしま れいか)
神名綾人を正統なるラーゼフォン奏者として導くための存在。綾人が迷った際に現れ、暗喩的にサジェスチョンする。彼女の姿は綾人の想いが強く反映されており、彼のかつての恋人・美嶋遙を模している。
神名 麻弥 (かみな まや)
神名綾人の義理の母。息子には研究者であると言っているが、実はMU東京総督府の長を務めている。常に感情を押し殺し、その話し方にも抑揚が余りない。これはムーリアン(MU側の人間)だからではなく、恋人を喪った彼女の過去に大きな原因がある。
朝比奈 浩子 (あさひな ひろこ)
東京ジュピター内での綾人の同級生。鳥飼守と共によく3人で行動を共にしていた。綾人に恋心を抱いているが、そのことがムーリアン(MU側の人間)として覚醒してしまった彼女の身に、悲劇をもたらすことになる。
鳥飼 守 (とりがい まもる)
東京ジュピター内での綾人の同級生。朝比奈浩子に惚れているが、彼女は振り向いてくれない。ラーゼフォン奏者である綾人への敗北感、恋愛面での劣等感から、綾人に憎しみを感じるようになっていく。
ラーゼフォン
MU東京総督府の地下にある世音神殿から現れた巨神。神名綾人がその奏者(操縦者)となる。奏者の意識と密接にリンクしており、綾人が精神的な殻をまとう時、ラーゼフォンも石化現象を起こす。 右腕に光の剣、左腕に光の楯、また両腕から光の弓矢を出現させることが可能。口の部分から放つ音律も敵を撃破する強力な武器である。
TERRA (てら)
『ラーゼフォン』に登場する組織。鹿児島県のニライカナイ島にある、地球連合に属するMU攻略のための研究機関。MUが人間世界への侵略者という観点から、強力な戦闘力も有している。功刀仁が司令官を務めている。
MU (むー)
『ラーゼフォン』に登場する組織。異次元から世界侵略を企てる組織。2012年の東京に初めて出現した。MUに属する人間(ムーリアン)は青色の血をしているが、これは先天的なものではなく、MUに侵食されると後天的に変化する。
場所
東京ジュピター (とうきょうじゅぴたー)
2012年東京に出現したMUは、東京を中心に障壁を作った。障壁の外観が木星に似ていることから東京ジュピターと呼ばれる。その中は外界と完全に隔離されており、ジュピター内で教育を受けた綾人達は、外界の人類はすべて滅んだと教えられてきた。 またジュピター内の時の流れは遅く、外界とは5分の1のスピードで進んでいる。
その他キーワード
ドーレム
『ラーゼフォン』に登場する兵器。MUが地球侵攻をするための兵器。主要武器は物理攻撃と音律による物質破壊。操縦者と意識を繋ぎ遠隔操作されるが、ドーレムの傷は操縦者の肉体損傷と直結しているため、ドーレム破壊は即ち、操縦者の死を意味する。
ヴァーミリオン
『ラーゼフォン』に登場する兵器。TERRAのα小隊が扱う人型兵器。戦闘機・晨星のMUに対する戦闘力低下を補うための後続機として作中に登場した。最終的にはTERRAに3機配備された。主要武器はレールガンである。
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