概要
錬金術師の青年。マスターランクの錬金術師で、王都にある錬金術協会の本部に所属し、基礎研究課を率いていた。身長は178センチで、体重は62キロ。錬金術協会の高水準な製品や研究に必要とされる素材をほぼ一人で製作し、組織の評判を陰ながら支えている。しかし、前協会長に代わって就任した元役人の協会長と、基礎研究課を疎ましく思っていた武具錬成課のリハルザムの画策により、基礎研究課の予算をゼロにされ、解体の憂き目に遭う。この時、偶然にも旧知の学友、カリーン=アドミラルから、戦争での功績から領地をもらったため、開拓を手伝って欲しいとの誘いを受けていたため、雑用として働くよりはいいと考え、錬金術協会に辞表を提出し、アドミラル領の錬金術師として働く道を選んだ。ルスト自身は無自覚ながら、錬金術によって作り出す製品や使用するスクロール、それらをあやつる手練手管など、すべてが規格外な実力の持ち主。また、同時に展開できるスクロールの数が3個でも凄(すご)いと言われているのに、簡単に9個以上展開してみせるなど、計り知れない実力を持つ。オリジナルの術式によるスクロールや錬成獣も所有しており、中でも純化のスクロールはルストの自信作。日常的な業務である純水の製作作業を簡便なものとするために作り出されたものだが、このスクロールによって作り出される純水は神の創り出した水に匹敵する。この純水を使用して作り出したポーションは副作用として神性を帯び、下手な聖水を超えた、呪いに対する特効を持つ。実際、旅の途上で呪いと毒による高熱にうなされていた神官騎士のタウラを救った際には、あらゆる聖水でも解呪できなかった呪いを癒やして見せている。ヒポポやローズといった彼の作り出した錬成獣たちも強力で、錬金術や錬成獣を駆使した独自の戦闘スタイルはカリーンの部下でも随一の腕前を誇るアーリ=サード、ロア=サードの姉妹を、同時に相手取って圧倒するほどの実力を持つ。人の喜んでくれることをするのが好きで、人の役に立つものを開発する錬金術研究を得意としている。反面、ワーカーホリック気味なところがあり、作業に没頭するあまり食事をおろそかにしたり、食事中でも書類を眺めていたりするため、周囲の人たちから注意を受けることがしばしばある。また、食事自体に対する興味もぞんざいで、ふだんから口にしている「草レンガ」と称される栄養食は、カリーンをして草と土の味がすると称される酷(ひど)い味わいだが、本人は気にせず食べている。実はルスト自身もこの点を気にしており、ひそかに自分の味覚に自信が持てないでいる。
登場作品
辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~ (へんきょうのれんきんじゅつし いまさらよさんぜろのしょくばにもどるとかもうむり)
御手々ぽんたの小説『辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~』のコミカライズ作品。所属していた課の予算がゼロとなったのをきっかけに職場を辞めた錬金術師の青年、ルストは、学友である女騎士... 関連ページ:辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~
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