先輩が忍者だった件（漫画）- マンガペディア

あらすじ

第1巻

デスクを忍者グッズだらけにするほどの忍者好きな新人サラリーマンの石田は、上司である服部に仕事の未熟さを説教される日々を送っていた。そんなある日の昼休み、となりのビルで忍者らしき人影が戦っている姿を目撃した石田は、矢も楯もたまらず現場へと向かう。そこにいたのは忍装束で身を包んだ三人の女忍者だった。二人はその場を逃げ去るが、彼女らに追われていたもう一人の女忍者が服部であることに石田は気づく。観念した服部は、自分が都会の生活にあこがれ、忍の里から抜け出した抜け忍であることを明かしたうえで、そのことを内密にして欲しいと石田に懇願する。それを承諾した石田は、すべてを秘密にすることを条件に、自分が作った趣味全開の忍装束を服部に身につけさせることに成功する。そこに先ほど逃走した女忍者の鶉と雀が舞い戻って来るが、服部がまとう現代的でセクシーな忍装束に驚愕した鶉たちは、再びその場を立ち去るのだった。(エピソード1「先輩が忍者だった件第壱話」。ほか、9エピソード収録)

登場人物・キャラクター

石田 (いしだ)

とある会社に勤めている新人サラリーマンの男性。何事に対しても楽天的で、さらに天然な性格をしている。忍者が大好きで、会社のデスクには忍者グッズが大量に置いてある。上司である服部からは仕事の未熟さをたびたび説教されていた。ひょんなことから服部が忍の里を抜け出した忍者であることを知ってしまい、二人だけの秘密を共有することになった。忍者に対する情熱は人並外れており、鶉たちに忍の里に連行されそうになった時も、忍者の実態がわかるということで、非常に喜んでいた。また、いつか女忍者に出会うかもしれないという想定で、セクシーな忍装束を作って持ち歩いており、服部が忍者であることを秘密にする代わりに、自作の忍装束を身につけさせようとする変態でもある。しかし、セクシーな忍装束にこだわりを持っているものの、キャラクターに合っていない極端に露出度の高い忍装束は好まない。相手を見ただけでスリーサイズがわかる眼力の持ち主でもある。服部のことは格好いい忍者で、頼りになる先輩だと思っている。

服部 (はっとり)

とある会社に勤めている、眼鏡をかけたスタイル抜群のOL。最近になって部下の石田ができ、ますます仕事を張り切っているキャリアウーマン。少々口うるさいが、面倒見のいい性格をしている。実は都会の生活にあこがれて忍の里を抜け出した女忍者で、彼女を連れ戻そうとする鶉と雀の襲撃を幾度となく受けている。その現場を石田に見られてしまい、彼の自作のセクシーな忍装束を身につけることで、正体を内密にしてもらっている。それ以降は石田に振り回され気味になるが、能天気に忍者を愛する石田のことを、徐々に異性として意識するようになっていく。忍者としての技量と戦闘力はかなり高く、鶉たちの執拗な襲撃を毎回退けていた。なお、OLとしての自分と忍者としての自分を厳格に使い分けており、仕事上で忍者の能力を使うことは決してない。

鶉 (うずら)

忍の里出身の女忍者。黒髪のボブヘアにしている。仲間の雀からは「うーちゃん」と呼ばれている。忍の里を脱走した服部を連れ戻すため、執拗に彼女を襲撃しているが、毎回返り討ちに遭っている。能天気かつピュアな性格で、石田が服部に身につけさせたセクシーな忍装束を見て、メチャクチャ格好いいと感激していた。奥手でウブなため、石田と着替え中の服部がいっしょにいた場面を目撃した時は、二人を不潔呼ばわりして現場から逃げ去っていた。現代社会から隔絶された忍の里で育ったため、カメラを知らないなど、かなりの世間知らず。

雀 (すずめ)

忍の里出身の女忍者。栗色のショートヘアにしている。忍の里を脱走した服部を連れ戻すため、執拗に彼女を襲撃しているが、毎回返り討ちに遭っている。落ち着いた性格で、冷静沈着に状況を分析しているため、猪突猛進気味な鶉を抑える役割も担っている。心の機微にも敏感で、服部の石田に対する淡い気持ちも、なんとなく察していた。鶉同様に現代社会の文化全般に疎い。

お珠 (おたま)

歴史の陰に潜んできた黒影流忍者の末裔の女性。茶髪の人目を惹く美人で、「薄氷のお珠」の二つ名を持つ。産業スパイとして、現代社会で暗躍している。服部の会社で情報を盗んでいるところを石田たちに見つかり、正体を明かすことになった。優秀な女忍者としても知られるクールビューティーだが、情報を盗む会社そのものを間違えたりするなど、根本的にドジなところがある。服部とは共に現代社会を生き抜く忍者として意気投合し、交流を深めることになる。