塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い@comic

父が経営するカフェを手伝う押尾颯太は、クラスメートの佐藤こはるが来店していることに気づく。佐藤は校内でも5本の指に入る美少女だったが、「塩対応の佐藤さん」と異名を取るほど、誰に対してもそっけない対応をすることで有名だった。テラス席の佐藤さんは、注文したパンケーキを写真に撮ろうと、何かつぶやきながら必死な様子。あまりじろじろ見るのも失礼かと、颯太がその場を立ち去ろうとした時、三人のチャラい男性が、佐藤さんをナンパする。相変わらず塩対応の佐藤さんだが、男たちはしつこく彼女に絡んでいた。見かねた颯太は、店主である父の押尾清左衛門を呼ぶ。清左衛門は、いつかお客さんから直接「美味しい」といってもらうことが夢という穏やかな人間だが、その風貌は筋肉ムキムキの超強面である。清左衛門を見た三人の男たちは恐れおののき、慌ててその場を立ち去った。「押尾くん」と声を発した佐藤さんは、意外にも涙を流して颯太に抱きついてきた。その後、颯太の部屋で佐藤さんに話を聞いてみると、彼女は、自分の話がつまらないために、友達がいないのだと思い込んでいた。だから、写真共有SNS「ミンスタ」に甘いものの写真をアップするような「ミンスタグラマー」になって、友達をつくろうと考えているという。彼女は塩対応をしていたわけではなく、極度の人見知りだったのだ。カフェの宣伝用アカウントでミンスタに慣れている颯太は、佐藤さんに写真の撮り方を教えてあげた。佐藤さんが帰ったあと、颯太は自分の胸の高鳴りを抑えることができずにいた。佐藤さんは、颯太の初恋の人だったのだ。一方、帰り道を急ぐ佐藤さんも、顔を赤らめながらドキドキしていた。彼女の初恋の相手もまた颯太だったのだ。こうして、お互いに片思いだと思い込んでいる二人の甘い物語が始まった。