概要・あらすじ
武蔵野市立吉祥南中学校3年生の辻慶太はある日、2年生の頃からひきこもりを続けているクラスメート国見聡のもとへ使いに出向く。なかなか学校へ生きたがらない聡をやっと引っ張り出した辻だったが、聡は卒業後の進路を高校進学ではなく、料理人になるために帝都ホテルへの就職を志望する。
登場人物・キャラクター
国見 聡 (くにみ さとし)
12月25日生まれ、AB型の15歳。武蔵野市立吉祥南中学校3年A組に在籍するが、学校には2年生の時から通っていない。実家の洋食屋キッチンフライパンは、父の国見清一郎が起こしたとされる食中毒がもとで休業中。清一郎は失踪し、聡はこの件が原因でいじめを受けひきこもりになった。 謙虚で心優しいが、料理にかける情熱は誰にも負けない。
辻 慶太 (つじ けいた)
8月10日生まれ、O型の15歳。武蔵野市立吉祥南中学校3年A組の生徒。茶髪で不良っぽい外見だが、正義感が強く面倒見が良い。いきがかり上関係することになった国見聡をほっておけず、井の頭商業高校に進学後も学業そっちのけでなにかと付き合って行動する。食べ物の素材などから味覚以外のイメージを導き出す「共感覚」の持ち主。
村神 信平 (むらかみ のぶへい)
帝都ホテル総料理長で、聡の父の国見清一郎の元上司だった。7年前にキッチンフライパンの厨房を手伝っていた聡と出会って、黙々とジャガイモを剥く姿に料理人としての期待を持ち、彼の帝都ホテル入りを後押しした。
国見 マチ子 (くにみ まちこ)
国見聡の母親で、料理雑誌「グルメ★カタログ」の編集長を務める。料理の腕は壊滅的だが、息子の聡の才能を信じて、彼の進みたい道を行けるように見守ることでその後押しをする。
宮本 恒夫 (みやもと つねお)
3月3日生まれのA型。帝都ホテルのレストランに勤務して5年目になるメイン厨房の5等コック。村神ムッシュの引き立てで入った国見聡に何かと嫌がらせをし、手柄を横取りするが、4等コックへの昇進試験で苦境に陥った際、自分の指示を愚直に守った聡に救われたことで反省し、彼に心を開くようになる。
城之内 綾 (じょうのうち あや)
2月14日生まれ、A型の18歳。帝都ホテル系列のカフェ、エウレカに勤務するパティシエで、昼食をとろうと訪れた日比谷公園で絵を描く国見聡と出会う。ティーンエイジMOJ(日本最高菓子職人)に3年連続で選ばれた新鋭で、同じく帝都ホテルに勤務する夏川仁と幼馴染。
夏川 仁 (なつかわ じん)
帝都ホテル勤務2年目にして3等コックの座を射止めた、同ホテル開業以来の天才料理人。村神ムッシュの提案による「キッズ・バイキング」企画のメイン厨房担当に名乗りを上げ、同じくキッズ・バイキング担当を志望した国見聡と、負けた方が帝都ホテルを去る賭けに臨む。児童養護施設の出身で「食材･人材に一片の無駄なし」がモットー。
犬養 徹夫 (いぬかい てつお)
帝都ホテル代表取締役社長。ホテルの品格にプライドを持ち、堅実な経営方針で徹底的に現実主義を貫く。その一方で村神ムッシュをはじめスタッフの主張を聞き入れる度量を持ち、「キッズ・バイキング」企画の審査員を務めた。国見聡の祖父であり、国見聡が国見清一郎の息子だと知るとことさら厳しく接するようになる。
海堂 一 (かいどう はじめ)
4月21日生まれのB型、62歳。帝都ホテルの1等コックで系列のレストラン、アル・カポネ料理長。かつては、村神信平と帝都ホテル総料理長の座を争ったこともある腕前だったが、5年前に飛行機事故で息子の海堂光を失う。生きる気力を無くし、ホームレス同然の世捨て人のような生活を送っていたところを国見聡の一途さに感化され、アル・カポネを再開した。
海堂 光 (かいどう ひかる)
東大卒業後、エリート商社マンの道を蹴って、帝都ホテル系列のレストラン、アル・カポネで、父である料理長、海堂一と共に店を盛り立てた料理人。5年前、一の引退に伴いアル・カポネを引き継ぐにあたって、店を子供達の食育をテーマにするレストランにするという夢のため海外に渡航。 様々な食材を手配する途中、飛行機事故に遭い、志なかばにして亡くなる。
林 和彦 (はやし かずひこ)
8月4日生まれのO型、30歳。帝都ホテル系列のレストラン、アル・カポネに勤務する4等コック。5年前に息子の海堂光を失い生きる気力を無くした料理長、海堂一に代わって店を守り、海堂光が海外から持ち込んだ食材をそのままの状態で保管していた。そのため、店は5年間休業状態のままで、厨房も光が生きていた頃のままになっていた。
猿渡 才三 (さるわたり さいぞう)
帝都ホテル系列のレストラン、中国広東料理の悟空門の料理人。帝都ホテルの夏休み限定企画「キッズ・バイキング」では孫悟空に扮し、参加したアル・カポネのブースを客から隔てるような万里の長城に見立てたセットを組んで、海堂一や国見聡の作業を妨害した。
光明寺 大吾 (こうみょうじ だいご)
帝都ホテルの大株主にして光明寺グループの総帥で、社長の犬養徹夫すら頭が上がらない。高名な料理評論家でもあるが、性格は非常に自己中心的。自分を満足させることが出来なかったり、気にさわる行動をした料理人には冷徹な仕打ちをする。
場所
帝都ホテル (ていとほてる)
日本一の格式を誇る名門ホテルで、海外からの要人も数多く宿泊する。ホテル直系のレストランを20店擁し、いずれも超一流で、料理学校からの推薦と筆記テスト、3回にわたる面接をクリアしなければ採用されない。かつて国見聡の父が働いていて、聡も特例により15歳でここに採用された。
アル・カポネ (あるかぽね)
20店舗を擁する帝都ホテル直系レストランの中で、5年前から営業していないため「帝都ホテル21番目のレストラン」と呼ばれるイタリアンレストラン。料理長は海堂一で、従業員は林和彦ただ一人。帝都ホテルのメイン厨房を去った国見聡が新たに身を寄せ、帝都ホテルの夏休み限定企画「キッズ・バイキング」に挑む。
イベント・出来事
キッズバイキング
『天使のフライパン』に登場する企画。帝都ホテルが夏休み限定で主催した、子供向けの食べ放題企画。第一ステージでは帝都ホテルが誇る直系レストラン総勢21店舗が料理を出品し、完食したプレートを集計することで人気店上位10店を決め、セカンドステージでその頂点を選ぶという企画。
- SHARE
-
-
- EC
-
